シナリオ・CGなどのボリュームは、物語を描くのに必要な分で、ほどよくまとまっていると思います。
インターフェイス、BGMなどの全体の雰囲気作りも丁寧で、作品のいい脇役として華を添えてくれます。
個人的にBGM集が実装されていたのはとても嬉しいです。
システムは回想、スキップなどの基本的な部分は押さえてあり、快適にプレイできました。
シナリオは、笑いあり、涙ありで、キャラ達のくるくる変わる表情と相俟って物語にするっと引き込まれます。
キャラがいずれもいい味を出していて、『王と男妾』という複雑な関係や、その他の設定も生かされ、
面白く読ませてくれると思います。
グラフィックも美しく、カットインの演出があったり、差分も豊富でとても満足です。
ボリューム、内容共にプレイしてみると、少なくとも自分には納得の価格というか、
映画1本分くらいでこれだけ楽しめるなら、かなりお得な価格設定かと思えました。
同人とはいえ総じて丁寧な仕上がりで、もっと物語に浸っていたい! とプレイし終えるのが惜しいような、
物語の結末を知った後も、何度も味わいたくなる良さがあり、実際、小さな伏線を再発見できたりと、
本当に出会えてよかった良作でした。
派生作品や、次回作も今から待ち遠しいです。