あの眼科医に行かなくても自分で度が合わせられる油圧眼鏡「Adspecs」を発明した英オックスフォード大学のジョッシュ・シルバー(Josh Silver)元物理学教授が先週、2011年EU発明家アワード最終候補に選ばれました!
Adspecsの取り組みについては去年詳しくご紹介した通りですけど、ブダペストで行われた式典でシルバー教授は、アジア・アフリカの生徒2億人にめがねを提供する一大事業を現在、世界銀行とダウ・コーニングと共同で進めていることを明らかにしましたよ。
「途上国の成人で目の悪い人は推定10億人以上」と教授は言っており、最終目標は「10億個つくること」らしいのですが、製造コストを1個1ポンド(1.6ドル、130円)に抑えるところで苦労してるみたい...。現状15ポンド(24ドル、1975円)なんですけど、「アフリカやアジアの子どもたちに大量にお届けするにはコストはもっと下げないと」と話しています。
教授のメガネは検眼表を見ながら自分でつまみを回し、レンズに注入されたシリコンオイルの圧力を調整しながら度を合わせることができます。薄いレンズ2枚の間の油圧が上がれば上がるほど度は強くなるんですね。医師不足の村にはまたとない福音ですよね。
教授曰く、コストとあとひとつの問題は...「見た目」...。「ティーンエイジャーにかけてもらいたかったら、もっと邪魔にならないスタイリッシュなデザインにしないと。要は他の普通のめがねと全く変わらないものにしたい、そう我々も思っているんですよ」(教授)
いやあ、130円で尚且つスタイリッシュなメガネ...ですか。こりゃハードル高いですね!
Kat Hannaford(原文/satomi)