ゼレンスキー氏、クルスク州でのウクライナ軍包囲を否定 プーチン氏が「うそ」
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は17日までに、ロシアのプーチン大統領が同国西部クルスク州での戦況について「うそをついている」と非難した。ウクライナ軍は同州でロシア軍に包囲されてはいないとしている。
ウクライナは昨年8月にクルスク州への電撃的な侵攻を開始したものの、現在は劣勢に立たされている。だが、ゼレンスキー氏と軍事アナリストらは、ロシア軍がウクライナ軍を包囲しているというプーチン氏の主張に疑問を呈している。
プーチン氏は13日、ロシア軍がクルスクでウクライナ軍を「孤立させ」ており、2、3人ですら脱出は「不可能」だと主張。降伏しなければ死ぬのみだと述べた。プーチン氏の主張には米国のトランプ大統領も同調している。
トランプ氏は14日、SNSで、プーチン氏に「第2次世界大戦以来の恐ろしい虐殺」を回避するため、包囲されているウクライナ兵の命を助けるよう要請したと主張した。
トランプ氏は具体的にクルスク州について言及したわけではなかったが、プーチン氏はその後、ロシアの安全保障会議に対し、同州のウクライナ人の命を救うようトランプ氏が求めたことを「留意した」と語った。
米シンクタンク戦争研究所(ISW)は14日、「ロシア軍がクルスク州やウクライナの前線周辺で相当数のウクライナ兵を包囲していることを示す地理的証拠は確認されていない」と述べている。