「ペット同室避難所」の設営訓練が3月9日、豊田市立崇化館中学校(豊田市栄町2)で行われた。
大規模災害発生時において、ペットを飼育する市民などがペットと共に安全・安心避難できる体制を拡充することを目的に行った同訓練。当日は、名古屋工業大学・ 北川啓介教授による講演、同室避難所設営、段ボールハウスの組立訓練などが行われ、豊田市職員、地域住民など43人が参加した。
講演では「能登半島地震を教訓としたペットとの避難について」と題し、北川教授が被災地での体験や段ボールハウスを考案するきかっけとなった出来事などを紹介。日常と非日常の垣根をフリーにして、身の回りにあるものやサービスを、双方で役立つようにデザインしようという「フェーズフリー」を意識することが大切であると述べた。
続いて武道場に移動し、避難所の設営、運営管理について手順が記載されたミッションカードや、必要な資材が入っているスターターキットを用いて同室避難所の設営訓練を行った。
訓練では、2つのグループに分かれた参加者が、資器材の確認や、案内の掲示、室内にブルーシートを敷いて養生をするなど、ミッションカードに書かれたことに従って手際よく作業を進めた。
このほか、段ボールで組み立て可能な簡易住宅「段ボールハウス」の組立体験を行い、考案者である北川教授の指導の下、協力して段ボールを組み立てていき、20分で完成。参加者は、手軽に設営できる簡易住宅の便利さを体験した。