朝日新聞にコラム「折々のうた」を1979年から2007年まで連載した、戦後日本を代表する詩人の大岡信さんをたたえ、時代や社会を貫く力をもった広い意味の「うた」を生み出すことで、新たな芸術表現を開拓した個人または団体に贈ります。 

受賞者一覧(敬称略)

2024年度
(第6回)
新井高子 (詩人)
詩集「おしらこさま綺聞」(幻戯書房)における、作者独自の混成方言によって近代の見直しと言語実験を一つにした試みに対して
2023年度
(第5回)
荒川洋治 (現代詩作家
2023年刊行の詩集「真珠」(気争社)における濃密な強いことば、および社会と歴史と現在を文学で独自につなぐ試みのひとつの到達に対して
2022年度
(第4回)
野村喜和夫 (詩人)
詩集「美しい人生」における、光と音の魅力が際立つ円熟した成果、および長年にわたり、現代詩を牽引してきた創作活動に対して
2021年度
(第3回)
小島ゆかり (歌人)
歌集「雪麻呂」における、親とともに自らも老いていく日常を純度の高い言葉によって描いた、優れた歌作の成果。および歌人としての長年の創作活動を通じてなし得た、「うた」の領域を深化させる歩みに対して
2020年度
(第2回)
岬 多可子 (詩人)
「あかるい水になるように」における優れた言葉の結実、および創作活動の中で保ち続けた「小さなもの」に向ける詩人のまなざしの重要性に対して
2019年度
(第1回)
佐々木幹郎 (詩人)
東日本大震災後の社会を見つめる詩集「鏡の上を走りながら」、オペラ「紫苑物語」台本での詩と音楽を結びつける仕事、および近年の充実した批評活動に対して

巻上公一 (ミュージシャン)
40年にわたり発表してきた楽曲の歌詞を詩集「至高の妄想」に結実させ、その哲学性を多様な楽器や卓越した歌唱で表現し、言葉の力を伝え続ける活動に対して

※2023年度までは明治大学との共催