ダージュ オブ ケルベロス -ファイナルファンタジーVII-・簡略版:part20-768,853~855
・詳細版:part21-108~109,111~113,177~183,223~225,311~313,397~401,462~468
853 DCFF7超簡易まとめ◇l1l6Ur354A sage2006/01/30(月)22:03:50ID:OAVwGRIaFF7から三年後FF7ACから1年後の物語
つい最近になり、メテオの影響で近づけなかったミッドガルに近づくことに成功したとある団体がミッドガル地下に大規模な施設があることを発見、発表テレビでも取り上げられるが、地下に進む映像を最後に消息を絶った
そして突如、世界各地で『ディープグラウンドソルジャー(DGソルジャー)』が暴れ始めるDGソルジャーとは3年前、プレジデント神羅時代にミットガルの地下に建設された「ディープグラウンド」に閉じ込められたソルジャー達であり様々な肉体実験を受けた神羅の闇ような存在(元は怪我したソルジャー達を療養させる場所であった)
メテオの影響で「ディープグラウンド」に閉じ込められたソルジャー達はこの3年間、ソルジャー同士で殺しあっていた。彼らは、殺しあうことしか知らなかったから。
これに対抗する組織、世界再生機構がDGソルジャーに立ちはだかります。(リーブ、ケット・シーを操作していた人が組織の中心になってます。ユフィも所属)ヴィンセントも流されるままに協力します
が、あっという間に世界再生機構の本部がDGソルジャーに攻め滅ぼされ、仕方なく、DGソルジャー本拠地のミッドガルに総攻撃を掛けることになります。(ここで、シドが登場。飛空挺師団のを率いて現れます)
地上からクラウド、ティファ、バレット空中から飛空挺師団を率いたシド、ユフィ、ヴィンセントがミッドガルに攻め込みます
ミッドガル潜入に成功したしたヴィンセントはDGソルジャーのエリート集団『ツヴィエート』というDGソルジャーを倒しながら「ディープグラウンド」を目指します
(ここらへんでルクレツィアがヴィンセントを拒んだ理由などがある程度予想できます)
「ディープグラウンド」に到着そしてその奥でDGソルジャーのリーダ格ヴァイス(宝条)を倒し、オメガを倒し、この世界にまた平和が訪れるのであった
ちなみに>>768は本当ですもう売ってしまったので詳しいのは他の人頼む
854 名無しさん@お腹いっぱい。 sage2006/01/30(月)23:41:08ID:i+hWQq61>>853乙です
>(ここらへんでルクレツィアがヴィンセントを拒んだ理由などがある程度予想できます)
ここんとこkwsk
855 名無しさん@お腹いっぱい。 sage2006/01/31(火)00:02:08ID:+K3bXygPルクレツィアとヴィンセントの父親(グリモア・ヴァレンタイン)は知り合い(ヴィンセント父も博士)が、ルクレツィアのカオス理論の実験中の事故でルクレツィアを庇い、グリモア博士の腕にカオス細胞らしきものが付着してしまう
その直後かは不明だが、グリモア博士死亡死ぬ直前に息子(ヴィンセント)を頼むと言って
ヴィンセントがグリモアと、似てるせいもあってかどうかはわからないが少なくともこの事故が影響してるように見えた
108 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/05(日) 21:45:28 ID:sKyUQPKW前スレで詳しくあらすじが知りたいという方が居たので書かせて頂きます。
用語説明メテオ:星に小惑星をぶつけて滅亡させる古代の魔法。FF7本編でセフィロスが使用した。直撃は免れたが、少なからず星にダメージを与えた。
ライフストリーム:星を流れる意志。死んだ者はライフストリームへと還るらしい。
魔晄:大企業神羅カンパニーがライフストリームに付けた名称。エネルギー資源として利用されている。
ジェノバ:2000年前に空から降ってきた生命体。古代種と呼ばれる人達を絶滅寸前まで追いやった。ジェノバの細胞はばらばらにしても1つになろうとする性質を持ち、この現象を「リユニオン」と呼ぶ。
世界再生機構(WRO):星に害をなす全ての存在を排除するために結成された組織。局長はリーブ。
人物紹介ヴィンセント・ヴァレンタイン:本作の主人公。宝条に体を改造され、怪物に変身する能力を持つ。最愛の人であるルクレツィアを守れなかったことを悔い続けている。
ルクレツィア・クレシェント:元新羅の科学者。実験のために自らの胎児にジェノバ細胞を埋め込み、そのせいで死ねない体になる。本作ではある洞窟の中で眠りについている。
宝条:ルクレツィアの同僚であり夫でもある。倫理を無視した実験を繰り返していた。
ユフィ・キサラギ:忍者の里ウータイ出身の少女。FF7本編でヴィンセントと一緒に戦った。乗り物酔いが激しい。
リーブ・トウェスティ:FF7本編では猫のぬいぐるみ「ケット・シー」を操り戦闘に参加していた。神羅カンパニーの元幹部。
シド・ハイウインド:飛空艇シエラ号の操縦手。ユフィ、リーブと同じくFF7本編でヴィンセントと一緒に戦った。シエラとは奥さんの名前。
この他にもFF7本編のキャラが出てくるけど、出番が少ないので省略。
【プロローグ】FF7本編のラストの話。ユフィとヴィンセントは仲間と別行動し、崩壊した都市ミッドガルで負傷者の救出をしていた。一通り救出作業が終わり、撤収しようとしたところで、ヴィンセントが魔晄キャノンに生存者がいるのに気付く。ユフィ達を先に逃がし、1人魔晄キャノンに向かう。そこに居たのは死んだはずの宝条だった。モニターに突っ伏して何かをしている宝条。ヴィンセントはその背中に銃口を向ける。しかし近くで起きた爆発に一瞬気を取られている間に、宝条の姿は消えていた。連鎖的に爆発が起き崩壊寸前の魔晄キャノン。そこにユフィがホバーバイクに乗って助けに来て、ギリギリのところで脱出する。
109 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/05(日) 21:49:54 ID:sKyUQPKW【第1章 業火に包まれしカームの街】本編から3年後、ヴィンセントはかつての仲間リーブから呼び出され、カームの街に来ていた。丁度街ではメテオから復興したことを祝う「復興際」が行われ、賑わっていた。そんな街の喧騒から離れ、1人物思いにふけるヴィンセント。彼は仲間達と離れた後、洞窟の中(本編で出てきたルクレツィアの祠?)で眠るルクレツィアの元を訪れていた。傍らに座り、ルクレツィアを見つめるヴィンセントの耳に、「ごめんなさい」と言う声が聞こえる。「なぜ?謝るのは・・・私だ」と呟くヴィンセント。
その時、突然カームに爆音が響き渡り、我に返る。空を見上げると無数の戦闘ヘリが飛び交っていた。そこから武装した兵士が降下し、戸惑う人々を虐殺していく。兵士を倒しつつ、リーブとの待ち合わせ場所に向かうが、そこには戦闘ヘリが待ち構えていた。銃で応戦するがミサイルで反撃され、かろうじて建物の中に逃げ込む。建物の中を歩いていると床を突き破って人間とは思えないほどの巨大な体躯をした男と年端も行かない少女が現れる。
2人はヴィンセントに対し、「エンシェントマテリアはどこだ」と聞いてくるが、そんなもの全く知らない。何も言わないヴィンセントに実力行使だ、と男が襲いかかろうとするが、少女が倒れてしまう。興がそがれた、と少女を連れて去っていく男、彼は自分の名はアスール、と言った。それと入れ違いにリーブがやってくる。協力を要請するリーブに対して、面倒ごとには巻き込まれたくないと拒否するヴィンセント。その時、リーブが兵士の攻撃を受け、倒れてしまう。血相を変えて抱きかかえるが、いきなり首がボロッととれて中からケット・シーが登場。戦闘が苦手だからリーブの人形の中に隠れていたらしい。結局協力することになり、WROの隊員とともに戦う。再度襲撃してきた戦闘ヘリを魔獣「ガリアンビースト」に変身して叩き落すが、その直後に多数の兵士に囲まれてピンチ。そこにリーブ(本物)がWRO隊員を率いて登場し、事なきを得た。リーブの話では、カームだけでなくエッジの街も襲撃されているらしく、一緒に援護に向かうことになる。
111 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/05(日) 21:52:24 ID:sKyUQPKW【第2章 荒れた地の死闘】輸送トラックの中で謎の兵士の正体をリーブに尋ねるヴィンセント。リーブ曰く、彼らはディープグラウンドソルジャー(DGS)と呼ばれる存在らしい。神羅カンパニーの元社長プレジデント神羅が、「人はどれだけ強くなれるか」を研究するためにミッドガルの地下深くに建設した施設、神羅の闇、それがDG。
その存在は極秘中の極秘で、知っていたのは神羅の軍事・兵器部門の統括をしていたハイデッガーとスカーレット(両方とも故人)と科学部門統括の宝条だけだった。当時神羅の幹部であったリーブも名前だけは知っていたが、それがどのようなものかは全く知らなかった。最近になって残された資料から明らかになったらしい。ヴィンセントが会ったアスールという男は、「ツヴィエート」と呼ばれるDGSのエリートで、蒼きアスール、と呼ばれている。
またリーブは最近起こっている奇妙な事件についても語る。ジュノンの街では1200人もの人が何の痕跡も残さず一夜にして消えた。それと時を同じくして、ミッドガルに近いエッジでは夜になると、どこからか人のもがき苦しむ声が聞こえてくるようになったらしい。
その時WRO隊員が慌てた声でモニターをつけて下さいと言う。言われた通りにつけると、白い髪の男が演説を行っていた。「時は来た。我々はこれより世界の刈り取りを行う。」選ばれた者は糧として利用し、選ばれる価値の無い者は皆殺しにする、そう言うと映像は切れてしまった。突然のことに動揺するリーブ、そこにガードハウンド達が襲撃する。ヴィンセントが銃で応戦し、撃退するがトラックは横転してしまう。リーブは先程の放送が気になるのでWRO本部に戻ることに。エッジにはヴィンセント1人で向かう。
112 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/05(日) 21:54:14 ID:sKyUQPKW【第3章 エッジ、静寂に抱かれ】エッジにはWROの先遣隊も、避難し遅れた一般人も全く居らず静まり返っていた。街の中を歩いているといきなり白衣を着た女性に銃を突きつけられる。しかしヴィンセントがリーブの仲間だと知ると銃を降ろす。女性の名はシャルア。WROに所属する科学者であり、エッジには探し物があって来たらしい。何を探しているのかを聞くと、「私の命さ」と言って去っていった。
街を捜索していると、瀕死のWRO隊員を発見、仲間が朱いソルジャーに全員殺されたこと、人々が街外れの倉庫に連れて行かれたことを告げると息を引き取った。途中、生き残りの少年から倉庫へ向かう道のカードキーの場所を教えてもらう。カードキーでロックを解除し、倉庫に到着。そこにいたDGSの部隊を全滅させるが、ヴィンセントの前にツヴィエートの1人「朱のロッソ」が現れる。
カームで会った2人組同様エンシェントマテリアをよこせと言われる。エンシェントマテリアは「オメガ」というものを制御する鍵らしい。しかし知らないものは知らない。攻撃してくるロッソ。攻撃をまともに食らって吹っ飛ぶヴィンセント。その時ヴィンセントの中に眠る最強の魔物、カオスが発現する。カオスの右胸には青く輝くマテリアが埋め込まれていた。驚愕するロッソを衝撃波で吹き飛ばすが、そのまま気を失ってしまう。
113 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/05(日) 21:56:30 ID:sKyUQPKW【第4章 WRO急襲される】ヴィンセントの回想。「なぜこんなことに!」と宝条に詰め寄るヴィンセント。しかし撃たれてしまう。瀕死の重傷を負って倒れ付すヴィンセントを見下ろしながら宝条は呟く。「そうだ・・・使って・・・実験・・・ひゃははは・・・天才・・・これ・・・。」そして改造実験を行うがヴィンセントはそれに耐え切れず、命を落とす。
目が覚めると、ヴィンセントは治療用のポッドの中に入れられていた。ポッドの外にはシャルア。倒れていたところを彼女に助けられ、WROの本部まで連れて来られたらしい。おそらく体内の魔獣の因子が暴走したんだろうと言うシャルア。「暴走・・・カオスか?」と呟くとシャルアは驚愕する。カオスはルクレツィアが研究していた生命体。ヴィンセントはルクレツィアの研究成果ではないかと言われ、ショックを受ける。シャルアは以前ルクレツィアの「星の循環」という題の論文を読んだことがあり、そこにはこう記されていた。
「星の淀み生まれし魂 汚れ除き清き流れ 終わり名を持つオメガへ導く その名はカオス 星の海への導き手」
しかし断片しか読んだことが無いためどういう意味なのかはわからないらしい。その時、本部の場所を突き止めたアスール達が攻め込んで来たため、ヴィンセントは応戦するため部屋を出て行く。残されたシャルアは、監視カメラに一瞬映った少女の姿に驚愕する。リーブを助けに司令室に行くと、ケット・シーとともにDGSをぶちのめしていた。自分のことよりツヴィエートを何とかして欲しいと頼まれたので、アスールを追うことに。アスールの行方を捜していると、突然シャルアに銃を向けられる。しかしそれはヴィンセントに対してではなく、背後に隠れていた少女に向けてのものだった。
少女のことをシェルクと呼び懐かしがるシャルア。シェルクはシャルアの妹だった。しかしシェルクはシャルアを拒絶する。シェルクは10年前神羅に誘拐され、DGで様々な実験を受けた。頭も体もいじくられて、毎日が苦痛と恐怖の連続だったと言う。シェルクの年齢は19。しかし実験の影響でその容姿は10歳前後にしか見えなかった。「しかし自分が世界で一番不幸だとは思っていません。『いつか誰かが助けてくれるかも』とありもしない希望を持ち続けてしまっただけ」と言うシェルクに、ごめんね、と言って泣き崩れるシャルア。
そこにリーブが現れる。リーブはシェルクに、シャルアが必死になってシェルクを探していたことを伝える。左目と左腕を失い、内臓のほとんどを人工臓器に交換し、ずっと神羅と戦ってきた。全てシェルクのために。しかしシェルクはくだらない、馬鹿みたいと呟くと手に持った電磁サーベルを振り上げた。リーブは天井のスプリンクラーを撃ち抜いて周囲を水浸しにし、電磁サーベルをショートさせる。ヴィンセントはリーブからもらった麻酔装置を使ってシェルクを眠らせる。
シェルクのことはシャルアに任せその場を後にし、廊下を歩いていると天井をぶち破ってアスールが登場。巨大なキャノン砲を手に襲い掛かって来る。ろくに銃撃が効かないため、近くにあった爆薬入りのドラム缶を打ち抜き、大爆発を起こして撃破。まだ終わりではない、そう言い残すとアスールは倒れた。ヴィンセントはオメガについて詳しく調べるため、神羅屋敷に向かう。リーブもまたDGSの目的を探ろうと行動を始めた。
177 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:44:16 ID:sgd3HREm【第5章 悲しみの神羅屋敷】神羅屋敷は30年前ヴィンセントとルクレツィアが出会い、また罪の意識に苛まれたヴィンセントが眠り続けた場所。神羅屋敷のあるニブルヘイム周辺にもDGSが展開しているため、下水を通って地下から侵入することに。下水に住み着いていたサハギンを倒し、屋敷へと通じるエレベーターに乗る。エレベーターの中でヴィンセントはルクレツィアと初めて会った時のことを思い出していた。
ルクレツィアの護衛のため、タークス(神羅の中で要人の護衛や破壊工作を担当する部署)に所属していたヴィンセントは神羅屋敷を訪れる。初対面のはずなのに彼を知っているようなそぶりを見せ、動揺するルクレツィア。不思議がるヴィンセントに、タークスの人を見るのは初めてだから驚いただけだと説明する。「よろしくね、護衛さん。」そう言うとルクレツィアはニッコリと微笑んだ。
その頃、リーブの操るケット・シーは情報収集のためDGの奥深くまで潜入していた。警備兵に見つからないように移動し、さらに奥へと進む。そこでカームの街にあったコンテナを発見(DGSは人々を虐殺する一方で一部の人をコンテナに詰めて連れ去っていた)。そのコンテナは中に人を入れたままケット・シーの目の前で魔晄炉に落とされる。驚愕するケット・シーの前にツヴィエートの1人「漆黒の闇ネロ」が現れ、黒いオーラでケット・シーを消し去ってしまった。
屋敷に到着したヴィンセントはルクレツィアのホログラムと対面する。ホログラム曰く、オメガは他の命同様ライフストリームから生まれるが、オメガが生まれると全ての命が終わるらしい。詳しいデータは屋敷内に残してあるらしい。ホログラムはヴィンセントにごめんなさい、と言うと消えていった。
178 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:44:59 ID:sgd3HREmデータを探して屋敷内をうろうろしていると、目の前にロッソが現れる。ヴィンセントはロッソに対してDGSがオメガを使って何をしようとしているのかを問いただす。ロッソ曰く、DGSの頂点には「ヴァイス」という者がいて、皆ヴァイスに賛同して行動している。ヴァイスがオメガを求めれば、そのために動く。しかしロッソにとってはオメガなどどうでもいい存在。人を殺すことしか知らないロッソは人類を皆殺しにするのが夢で、それを叶える為に動いている。あなたにも分かるでしょう?と言うロッソにヴィンセントは「分かりかねるな」と銃口を向ける。所詮同じくせに、そう言うとロッソは戦闘兵器「ブラックウィドー」をけしかけてくる。
ブラックウィドーを倒すとロッソが不意打ちし、ヴィンセントの胸からマテリアをえぐり出す。倒れ伏すヴィンセントの体が一瞬カオスへと変貌するが、上手く制御できずに元に戻ってしまう。ロッソはヴィンセントにとどめを刺そうとするが、その瞬間フードで顔を隠した少女がロッソを妨害。眩い光で目をくらませ、一瞬のうちにヴィンセントとともに消えた。マテリアを手にロッソは呟く。「あの傷で生きながらえるなら、次こそちゃんと切り刻んであげる。でもこれで・・・終わりが始まるわ・・・。」
179 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:45:43 ID:sgd3HREm【第6章 ディープグラウンドの逆襲】再びヴィンセントの回想。宝条はルクレツィアとの間に出来た子供を実験に利用しようとしていた。反対するヴィンセントに対して宝条は「部外者は口を出すな」と言う。君はそれでいいのか、と問うヴィンセントに対してルクレツィアは怒鳴る。「なんで『君は』なのよ!私?私だけの問題ならあなたには関係ない!」ヴィンセントはそれ以上何も言うことが出来なかった。(見てるだけだった・・・彼女を止めなかった・・・そしてそれが罪)(だからこれは(怪物に姿を変えられて悲鳴を上げるヴィンセントの姿が映る)・・・与えられし罰・・・)
目を覚ますとWROの輸送トラックの中にいた。傍らには先ほど助けてくれたフードの少女がいる。少女の正体はかつての仲間ユフィだった。リーブに協力している彼女は神羅屋敷を調査中にヴィンセントを見つけて救助した。胸に大きな穴が開いていたけれどもすぐに治ったらしい。胸に埋まっていたマテリアのことも気になるが、とりあえず本部に戻って作戦を練ることに。
180 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:46:16 ID:sgd3HREmその時トラックがDGSに急襲され、横転してしまう。頭を強打して気絶したユフィはそのままにしておき、徒歩で本部に向かう。進路を阻むDGSを倒し、本部に侵攻中のヘリ部隊を機銃で撃墜し、再び現れたブラックウィドーを倒し、ようやく辿り着いた本部はメチャクチャになっていた。敵を倒して先に進むと、シャルアと麻酔から覚めたシェルクに出会う。そこに復活し4本足の異形の怪物になったアスールが登場。アスールは味方であるはずのシェルクに襲い掛かる。
シェルクの使命はエンシェントマテリアを持つ者の特定。エンシェントマテリアを手に入れた今、シェルクは用済みだと言う。勝ち目が無いと悟ったシェルクは持っていたマテリアでアスールの動きを一時的に封じる。その間に近くの隔壁を閉じて逃げようとする3人だが、シャルアとシェルクは逃げ遅れてしまう。シャルアは閉じていく隔壁に義手を挟み、その隙間からシェルクを中に入れた。「生きててくれてよかった、今でも大好きだよ」そう言い残すと義手は壊れ、隔壁は完全に閉じた。助けられなかったことを悔やみ、隔壁を思い切り叩くヴィンセント。隔壁の向こうでは轟音が響き、人工血液と思われるおびただしい量の液体が流れ込んできた。呆然とするシェルクの手を引き、ヴィンセントはその場から逃走する。
181 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:47:05 ID:sgd3HREm【第7章 飛空艇、その名はシエラ号】DGSは退却したが、本部は壊滅状態になってしまった。落ち込むリーブに対しヴィンセントは、「時を止めた私に前に進むことを教えたのはお前達だ」と言って励ます。研究室に行くと、ユフィとシェルク、治療用ポッドに入れられているシャルアがいた。シャルアは脳に損傷を受けており、奇跡でも起こらない限り目を覚まさないらしい。馬鹿な人、と呟くシェルクに対し、ユフィは平手打ちを喰らわして部屋を出て行ってしまう。
残されたヴィンセントは、シャルアが以前自分の命を探していると言ったことを教え、シャルアにとってはシェルクこそが命だったのだろう、と言う。なぜ自分の命をかけてまで、と問うシェルクにヴィンセントは答える。「人は誰かを守るために・・・本当に大切なものを守るために命をかけることができる、それが人なのだろう。」あなたも、と問いかけるシェルク、しかし急に足元がふらついて倒れそうになる。ヴィンセントが支えようと肩に手を掛けた瞬間、なぜかヴィンセントの脳裏に30年前、ルクレツィアと過ごした幸せだった頃の記憶が蘇る。
突然のことに動揺していると、リーブがやってくる。元気を取り戻したリーブは、神羅屋敷で見つけたオメガのデータが不完全だったと言う。その時シェルクが提案する。「そのデータ、私の中に入れてみませんか?」シェルクはエンシェントマテリアの探索のためにルクレツィアの研究データを体の中に入れた。しかしデータにはルクレツィアの記憶等も断片化されて保存されていたらしく、シェルクの思考にまでそれが干渉してきたらしい。新たなデータを入れれば干渉がおさまるのではないか、とシェルクは考えているらしく、リーブ達もその考えを了承する。その時ユフィがヴィンセント達を呼ぶ。呼ばれた通り外に出ると、空を埋め尽くすほどの無数の飛空艇が向かってきていた。そしてその一団を指揮するのはかつての仲間シドだった。
182 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:47:55 ID:sgd3HREmシドの飛空艇シエラ号に乗り込み作戦会議までの時間を自由に過ごす。シェルクの所に行くと、モニターを前にして何かの作業をしていた。シエラ号の設備をセンシティブ・ネット・ダイブ(SND)が出来るように改良しているらしい。SNDとは、自分の感覚を残したままネット空間に潜行し情報を得るシェルク特有の能力。人の精神などにも潜行することが可能らしい。一心不乱にモニターに向かうシェルクを見て、やはり姉妹だな、とヴィンセントは呟く。
ブリッジに戻ると作戦会議がスタート。シェルクの中にオメガのデータを入れると、データが完全に復元されオメガの詳細が判明する。オメガは3年前に出現した「ウェポン」の仲間であり、命の流れを守るシステム。星が終焉を迎えるとオメガは生まれ、星中の命を1つに集め、宇宙へと飛び去っていく。オメガが去った後の星は命が一切無い死の星となる。オメガそのものには害意は無く、星の終焉の時まで現れることは無い。ヴァイスは攫った人々を魔晄炉に落とし、純度の高いライフストリームを作り出して多くの命が星に環った状態を人工的に作り出し、オメガを復活させようとしている。
オメガが生まれる場所、それはDGにある零番魔晄炉。地上部隊が他の魔晄炉を止め、ヴィンセントとユフィは空から降下しDGに突入、零番魔晄炉を叩くことに。作戦決行まで時間があるので、自由行動に。ユフィは乗り物酔いでグロッキー、リーブはケット・シーと一緒に休憩中。シェルクは疲れたのか部屋で休んでいた。部屋の中にはシャルアの入ったポッドも。本部施設はもう使えないのでここで治療を試みるらしい。
1人で廊下を歩いていると、急に激しい苦痛に襲われる。そのままヴィンセントはカオスに変貌。たまたま通りかかったWRO隊員に襲い掛かりそうになるが目の前にルクレツィアの幻影が現れ、暴走が止まる。夢だったのか、と思ったのも束の間、壁にはカオスの爪あとがくっきりと残っていた。カオスが抑えきれなくなっているのか、ヴィンセントは再び胸を押さえて苦しみだす。
183 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/09(木) 01:50:03 ID:sgd3HREm今日はここまで。これで半分くらいです。あとちょっと訂正。第3章のカオスに埋まってるマテリアは右胸ではなく左胸(心臓の辺り)にあります。
223 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/11(土) 22:25:55 ID:s5qFM92+【第8章(1) ミッドガル総攻撃開始】作戦開始直前、シェルクはカームで拾ったヴィンセントの携帯を返す。改良を加えて、シェルクと直通通信できるようにしたらしい。可能な限りサポートする、と言うシェルクに「頼むぞ」と言うと、戸惑いを見せる。いつも命じられて動いていただけなので、頼みごとをされるのに慣れていないらしい。すると調子に乗ったリーブにシエラ号の警護まで頼まれてしまい、「なんで私が」とさらに戸惑う。
DGの本拠地であるミッドガルへの攻撃が開始された。対空砲によっていくつもの飛空艇が撃墜されるが、WRO側もミサイルでDGの兵器を破壊していく。地上からはかつて共に戦った仲間、クラウド、ティファ、バレットが突入する。バイクで銃弾をかいくぐるクラウドをロッソが襲撃、2人が剣を交えると周囲に衝撃波が広がった。ユフィとヴィンセントも空飛ぶスケボーみたいなもの(名前がわからない)に乗って降下するが、被弾して予定の降下地点からかなり離れたところに落ちてしまう。ユフィとも離れ離れに。さっそく通信してきたシェルクにも怒られる。落ちたのは旧7番街スラム、列車墓場。ヴィンセントと同様に降下地点がずれてしまったWRO隊員を守りながら、中央塔に向かう。
224 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/11(土) 22:26:55 ID:s5qFM92+【第8章(2) 激戦、中央螺旋の塔】DGに行くには一度中央塔を登らなくてはならない。警備ロボット、浮遊機雷、暴走したブラックウィドー等を破壊し、どんどん登っていくと、WRO隊員の死体の山を築いてロッソが待っていた。胸に穴を空けられたのに生還したヴィンセントにそれでも人間か、と問うロッソ。ヴィンセントは「お前らよりはな」と返す。するとロッソは笑い始める。自分達はとっくに人間ではないと。
歪んだ人間によって作り出された、強さのみを求められた存在、だから強さを証明するために戦う、星から全ての命が無くなるまで。「だから・・・アナタも殺すわ・・・ねぇ、もう十分に生きたのでしょう?今度こそ生き返らないように・・・細切れにしてぶちまけてあげる!!」そう言うとロッソはヴィンセントに襲い掛かった。倒すと、ロッソは自分より強い存在がいたことに衝撃を受ける。そして「アンタなんかに倒されてあげない」と言い塔から身を投げた。
塔を登った先には荒廃した神羅ビルがあった。シェルクからの通信で、DGへの道はビルの中にあることがわかる。早速先に進もうするが、再びカオスが暴走しかけ、胸を押さえて苦しみだす。何故今頃になって、と戸惑うヴィンセントに対し「本当に何も知らないのですね」とシェルクは言う。胸に埋め込まれていたエンシェントマテリアを奪われたことにより、ヴィンセントは非常に不安定な状態になっているらしい。そしてカオスはヴィンセントの中にある他の魔物とは全く異なる存在であると言う。「カオス・・・混沌をもたらすもの・・・」シェルクの声と口調がルクレツィアのものへと変わっていく。「それはこの星が終わるときに現れ、全ての命を集めるオメガのために命を刈り取るものそれがカオス・・・あなたの中に宿ってしまったもの・・・ごめんなさい。でも・・・カオスに負けないで・・・私はあなたに・・・」そこで通信は途切れた。
その頃シエラ号はトラブルに陥っていた(通信が途中で切れたのもそのせい)。攻撃を食らっていないのにエンジンの出力がどんどん落ちていく。シェルクがエンジンルームを見に行くと、黒いオーラでエンジンが破壊されていた。そこにネロが姿を現す。オメガ誕生にもう少し命が必要だったため、調達に来たのだと言う。エンジンルームにいた人達は1人残らず消えていた。シェルクは、「一度受けてしまった頼みを『反故(ほご)にするのは気持ちが悪い』ということが分かった」と言いネロに武器を向けた。
225 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/11(土) 22:28:21 ID:s5qFM92+【第9章 栄枯盛衰、神羅ビル】すっかり荒れ果てた神羅ビル内部を進んでいく。道が分からないのでシェルクに電話を掛けてみるが、つながらない。訝しく思っていると、電話が掛かってくる。相手はクラウド・ティファ・バレットだった。3人曰く、シエラ号と連絡がとれないらしい。シドとリーブなら大丈夫だろうし、自分たちも問題ないから心配するな、と言われる。3人からの応援を受けて、さらに先に向かう。
DGに行くにはひたすらエレベーターで地下に向かえばいいらしい。ティファに送ってもらったビル内部の地図を見ながらいくつものエレベーターを乗り継いでいくと、目の前にアスールが立ちはだかる。殺し合おうぞ、そう言うとアスールは襲い掛かってくる。下降していくエレベーターの上で戦うことに。倒すと、「やはり殺し合いは殺し『合い』で無ければ楽しくない」と言って巨大な化け物に変身。再度戦い、倒すがまた復活。ヴィンセントはエレベーターの手すりに思い切り叩きつけられる。
その時再びカオスが覚醒。アスールが使っていた巨大なキャノン砲を軽々と持ち上げると、その砲身でアスールの体を串刺しにしたうえ衝撃波で吹っ飛ばす。貴様の方が我より化け物だったようだな、そう言い残すと、アスールは奈落の底へと落ちていった。なかなか元に戻らず、暴れまくるヴィンセントを頭上からネロが見ていたが、手を出さずに去っていく。去り際、ネロはシェルクの携帯を落としていった。
暴走が止まった後、気を失ったヴィンセントの脳裏に30年前の記憶が蘇る。神羅屋敷の研究室で、ヴィンセントは緑色の液体で満たされたポッドの中に入れられていた。「ヴィンセント・・・もうすぐここから出られるわ」とルクレツィアはヴィンセントに語りかける。そこに宝条がやってくる。宝条は、ヴィンセントを実験台にして自分の理論を証明しようとしているのだろう、と言ってルクレツィアをけなす。「まぁ死んでからも惚れた女の役に立っているんだ、その男も幸せだろう」そう言うと宝条は笑いながら研究室を出て行き、1人残されたルクレツィアは泣き崩れる。「ち・・・違う・・・実験なんかじゃ・・・私は・・・」
目を覚ますと、エレベーターは既に最下層に到着していた。目の前にはDGの入り口である巨大な扉があった。ふと周囲を見回すと、シェルクの携帯の存在に気付く。「シェルク?」ヴィンセントは呟くと携帯を拾い上げた。そして扉がゆっくりと開き始める。
311 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/17(金) 17:46:03 ID:6JIXc7MX【第10章 深き神羅の闇】DC内部には廃墟となった街並みが広がっていた。入り口のある外壁部分からトロッコに乗って零番魔晄炉の近くまで行く。進路を妨害するDGSを倒して進んでいくと、突然ヴィンセントの周りを闇が覆う。そのまま闇に飲まれそうになるが、どこからか聞こえてきたシェルクの声に導かれ、脱出に成功する。シェルクは闇の中にいた。シエラ号でネロとの戦いに敗れ、取り込まれてしまったらしい。自分の周囲にバリアを張って、完全に闇に取り込まれるのは防いだけれども魔力に限界がきてバリアが崩壊しかける。どうせ死ぬだけ、大した意味は無い、と呟くシェルクに、体内のあるルクレツィアの記憶の断片が干渉。シェルクはルクレツィアの過去を見る。
ルクレツィアにはグリモア博士という共同研究者がいて、一緒にカオスとオメガの研究をしていた。ルクレツィアはグリモアをとても慕っていたが、実験中にカオスが暴走し、ルクレツィアをかばったグリモアの腕にカオスの因子が付着してしまう。そのせいでグリモアは死亡。死の間際グリモアは、「息子に、ヴィンセントにすまないと伝えて欲しい」と言い残す。グリモアはヴィンセントの父親だった。
泣き崩れるルクレツィアに対してシェルクは、大丈夫、星に環っただけだからまた会えると語りかける。それは、小さい頃母親が死んで悲しむシェルクに対してシャルアが言った言葉だった。姉の事を思い出すシェルクの前にシャルアの幻影が現れる。「もう星に環っていいかな?」とシャルアは問いかける。駄目だと言うシェルクの頭を撫でながら、「大丈夫、また会えるよ」とシャルアは優しく言った。気付くとシェルクの頬には涙が伝っていた。
312 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/17(金) 17:46:52 ID:6JIXc7MX一方、闇から脱出したヴィンセントはさらに先に進んでいた。魔晄炉の入り口に到着すると、目の前にネロが現れる。ヴィンセントはどちらかと言えば自分達寄りの存在だと思って放っておいた、けれどこれ以上兄さんの邪魔をするなら消去する、と言うネロ。ネロはヴァイスの弟らしい。両手と背中に生えた人工翼で4丁の拳銃を操り攻撃してくるネロ。倒すと、ヴィンセントを闇へと引きずり込む。本来ならそのまま完全に闇に飲み込まれてしまうはずだが、ヴィンセントには闇が効かなかった。バリアが崩壊寸前になっていたシェルクを見つけ出し、拾った携帯を返して一緒に脱出する。
闇から脱出した2人を見てもネロはそれほど驚かなかった。カオスの力も闇に属しており、同じような力であるネロの闇は効かないらしい。ネロは再びヴィンセント挑みかかろうとする。その時、瓦礫の山の上からユフィが登場する。しかしネロはやる気満々なユフィを完全無視して「兄さんが呼んでる・・・」と呟きつつ何処かへ行ってしまう。ヴィンセントも倒れてしまったシェルクの方を気にして完全無視。おーい無視すんなーと言いつつ瓦礫から身を乗り出したユフィは足を滑らせて落下。顔から豪快に地面にダイブ。そんなユフィを見てヴィンセントは盛大に溜息をついた。
313 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/17(金) 17:47:50 ID:6JIXc7MXヴィンセントは倒れたシェルクを魔晄ポッドの中に入れて休ませた。(シェルクは魔晄を浴びていないと生きていけない体質)ユフィとヴィンセントはさらに先に進むことに。ヴィンセントはこのまま魔晄炉に潜入し、可能ならばヴァイスとネロを倒し、その隙にユフィは中心部に侵入して炉を止めることに。
シェルクは再びルクレツィアの過去を見る。ルクレツィアはヴィンセントに対し、自分とグリモアの関係を隠していた。しかしある日、ヴィンセントは研究室でグリモアのデータを偶然見て、2人の関わりを知ってしまう。それ以来罪悪感からルクレツィアはヴィンセントを拒絶するようになり、逃げるようにして宝条と結婚してしまう。ヴィンセントは父の死について責めるつもりは無く、ただルクレツィアの笑顔が見たいとだけ思っていた。しかしルクレツィアはヴィンセントの前で笑わなくなった。「彼女が幸せなら、構わない。」そう考えたヴィンセントは身を引いた。
シェルクは部屋を出て行こうとするヴィンセントを呼び止め、何故戦うのかを問う。「正直良くわからんな」そう答えるとヴィンセントは部屋を出て行った。
397 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/21(火) 20:24:54 ID:xdrAz7M4【第11章 始まりの魔晄炉】魔晄炉内部にはたくさんのDGSがいた。しかもそのほとんどはバリアを張っていて銃が効かないので、殴ったり魔法を使ったりして撃退していく。中央部に到着し、先に潜入していたユフィと合流する。中央部の一番奥でヴァイスを発見する。しかしヴァイスは死んでいた。
驚く2人の前にネロが登場する。オメガを身に宿すことで、ヴァイスはまもなく復活するらしい。「あぁ、やっと兄さんが目覚める。『あの男』に話を聞いてからここまで、とても長く感じました」
『あの男』とは誰なのか問おうとしたその時、今まで微動もしなかったヴァイスが突然呻き声をあげる。その声に呼応するように魔晄炉が光に包まれ始める。ヴィンセントとユフィはヴァイスに武器を向けるが、ネロによって闇に引きずり込まれてしまう。闇の中でユフィは頭を抱えて苦しみだすが、ヴィンセントによって助け出される。闇の中には今まで取り込まれて死んだ人達の「死の想念」が漂っており、それがユフィを苦しめたものの正体だった。すっかり弱りきって動けなくなったユフィを休ませて、ヴィンセントはネロに単身戦いを挑む。
「兄さんの目覚めは邪魔させない」そう言うと、ネロは蜘蛛のような形状のメカに乗って襲い掛かってきた。倒すと、ネロはフラフラになりながらもヴァイスの所へと向かう。それを追いかけて再び中央部に戻ると、既にヴァイスは復活してしまっていた。「やっと・・・会えた・・・兄さん・・・。」そう呟きながらヴァイスに近づくネロ。しかしヴァイスは、「お前は用済みだ」と言うと手刀でネロを刺し殺し、ヴィンセントの方に向かってくる。銃で攻撃するが、「無駄だ」と言いつつ全て弾いてしまう。
398 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/21(火) 20:25:52 ID:xdrAz7M4ヴィンセントがカオスと同化しているように、ヴァイスもオメガと同化してしまった。しかもオメガはウェポンの中でも特別な存在であり、滅ぼせるものは存在しない。カオスもウェポンの一種であるがオメガよりも下位の存在で、ヴァイス曰くオメガの敵ではないらしい。
「ふっ、しかし、ヴィンセント・ヴァレンタイン。お前とは、つくづく腐れ縁だな」とヴァイスはヴィンセントの事を知っているような発言をする。「くくくっ、分からんか?私は3年前、世界中のネットワークに自らの断片・・・そう私の頭脳・・・知識と思考のデータ、それをバラまいた。そして、ネットワークに散らばり生き続けた私の断片は、メテオ災害をも越え再び復活したネットワークと共に1つに再構成された。ふっ、これは新たなリユニオンだと思わんかね?」
ヴィンセントは驚きの表情を浮かべる。「まさか・・・お前は・・・」「かっ・・・ははははははは!そうだ!私だ!宝条だよ!ははははははははは!」ヴァイスの顔と声に宝条のそれが重なる。
宝条は今までのいきさつを語り始める。元々宝条はルクレツィアの提唱した「カオス・オメガ理論」を全く信じていなかった。しかし3年前の戦いでヴィンセントがカオスに変身したのを見て、理論が正しかったことを知る。そして宝条は、ヴィンセントがカオスと同化できたのなら、自分がオメガと同化して凄い力を手に入れることも可能なのではないか?と考え、それを実現するために行動を開始した。
399 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/21(火) 20:26:41 ID:xdrAz7M4オメガもカオスも、普通の人間とは比べ物にならないような強靭な肉体でなければ宿すことが出来ない。(ヴィンセントは宝条の改造手術によってその下地が出来ていた)そこで宝条はこの星で最も強い人間が集まっているであろう場所であるDG、そしてDGで最も強いヴァイスに目を付けた。実はヴァイスはかなり前に死亡しており、ネロは兄を復活させるために宝条に協力しオメガ誕生のために色々と活動していた。(ネロが言う『あの男』とは宝条のこと)しかし宝条はネロが気付かないうちにヴァイスの思考を奪ってしまった。
オメガは清浄なライフストリームから生まれるため、世界中から「清き人間」を選別し、魔晄炉に落として純粋な魔晄を大量に作り出し、さらにオメガ制御のために必要なエンシェントマテリアをヴィンセントから奪ってヴァイスの体の中に埋め込んだ。その結果オメガは無事ヴァイス(in宝条)の中に宿った。私は人類史上最高の天才だー、と自分に酔ってる宝条に切れたヴィンセントは銃を向けるが、簡単に倒されてしまう。カオスに変身しても全く相手にならない。
そこにルクレツィアの幻影が現れる。その正体はシェルクの精神体だった。ルクレツィアの記憶を大量に体の中に取り込んだシェルクは、半分シェルク、半分ルクレツィアといった感じの存在になっていた。ルクレツィアの幻影(シェルク)はヴィンセントに必死に語りかける。「カオスに使われるのではなく、カオスを使うの!あなたは人として・・・!」しかしヴァイス(in宝条)が放った衝撃波にかき消されてしまう。
400 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/21(火) 20:27:37 ID:xdrAz7M4止めを刺そうとヴィンセントに向けて衝撃波を放つヴァイス(in宝条)。しかしヴィンセントはそれを片手で受け止める。ヴァイス(in宝条)に埋め込まれているエンシェントマテリアの力を横取りする形で、不完全ながらも人間の姿のままカオスの制御に成功する。しかし所詮はカオスの力を引き出しただけ、私の敵ではないとのたまうヴァイス(in宝条)にヴィンセントは再び銃を向ける。「宝条、ごたくはたくさんだ。腐りきった縁(えにし)・・・これで、終わりにしてやろう。」
先ほどと違って互角以上に戦うことが出来、遂に倒す。負けたことが理解できない宝条の前に、ネロが魂だけの存在となって現れた。殺された直後、ネロの魂はヴァイスの体に憑依した。闇の力を持つネロはオメガには適さない穢れた人間であり、それが憑依したことでオメガの力が上手く引き出せなかったらしい。しかもこのままネロが憑依しているとオメガが制御できなくなり、宝条自身も消滅してしまうらしい。
さらにネロの呼びかけによって本物のヴァイスが目覚めてしまう。ヴァイスは宝条を完全無視してネロの魂を自分と融合させると、魔晄炉へと消えていった。宝条もまた断末魔の悲鳴を残して消滅した。ヴァイスの胸に埋まっていたエンシェントマテリアは魔晄炉へと落ちていった。
401 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/21(火) 20:28:23 ID:xdrAz7M4補足:カオスとオメガについてカオスもオメガもFF7本編で登場したウェポンの仲間だけれど、役割は全然違う。星が寿命を迎えた時、オメガは清らかなライフストリームから、カオスは穢れたライフストリームから生まれる。カオスは星中の全ての生物を滅ぼしてライフストリームの中に還し、オメガは全てのライフストリームを吸収する。ライフストリームを吸収し終わったオメガは宇宙へと飛び立ち、宇宙の何処かで再び命を循環させる。グリモアとルクレツィアはこれを「カオス・オメガ理論」と名付けて研究していたけれど、多くの人がただの妄想だと思い、あまり相手にしていなかったらしい。
462 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:36:49 ID:1nH2EhUa>>406が指摘してくれた通り、ヴァイス(in宝条)じゃなくて宝条(inヴァイス)が正しかった。見た目がヴァイス、中身が宝条なんで。
んじゃラストまでいきます。【最終章(1)オメガとカオス】1人残されたヴィンセントの所に元気になったユフィがやってくる。全て終わったことを喜ぶ2人。しかし突然魔晄炉の中からライフストリームが溢れ出す。ユフィをかばったヴィンセントはライフストリームを大量に浴びてしまう。ライフストリームはDGを突き抜け、空へと上昇していく。そしてその中からオメガが誕生してしまう。それに呼応するように、ミッドガルに残る全ての魔晄炉が稼動し、ライフストリームをオメガに供給し始めた。オメガの影響を受けたせいで、ヴィンセントの中のカオスも覚醒してしまう。完全に理性を失ったヴィンセントはオメガに向かっていくが、オメガの周囲に張られた結界に弾かれる。
一部始終を見ていたシェルクはヴィンセントを助けようと行動を始める。ルクレツィアの記憶に影響を受けているうちに、シェルク自身もまたヴィンセントのことを救いたいと思うようになっていたらしい。ヴィンセントが理性を保てないのはエンシェントマテリアを失ったから。エンシェントマテリアは零番魔晄炉の中に落ち、今はオメガの体内にある。オメガの内部は多くの人の命が絡み合っていてネットワークに近い構造になっており、シェルクはSNDを行って自らの精神をその中にダイブさせ、エンシェントマテリアを奪還しようとする。
精神体となってオメガ内部を飛び回り、エンシェントマテリアを見つけ出すシェルク。エンシェントマテリアを手に取るとオメガから飛び出し、カオス化したヴィンセントの元へと一直線に向かっていき、そのまま体当たりして胸にエンシェントマテリアを埋め込む。さらにシェルクは自分の中にあるルクレツィアの記憶、ヴィンセントが知らなかった30年前の真相を見せる。
463 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:38:25 ID:1nH2EhUaルクレツィアはヴィンセントが宝条に撃たれるのを偶然目撃する。ほとんど意識を失いかけて、うわごとのようにルクレツィアの名を呼ぶヴィンセント。その姿を見てルクレツィアは言葉を失う。グリモアを死なせてしまった罪悪感からルクレツィアはヴィンセントを拒絶していたが、本当はヴィンセントのことを愛していた。ルクレツィアはそんな自分の気持ちに気付いていなかった。瀕死のヴィンセントを見て、ようやく自分の気持ちに気付いたルクレツィア。しかし既に遅く、ヴィンセントは宝条の改造実験によって死んでしまう。
ルクレツィアはヴィンセントを助けたい一心であらゆる実験を行うがどれも上手くいかなかった。早く何とかしないと体組織が崩壊して元に戻せなくなるため、焦ったルクレツィアは、カオスをヴィンセントと同化させる。その結果蘇ったヴィンセントは、理性を失った化け物に変わり果てていた。暴れるヴィンセントを見て、ルクレツィアは酷くショックを受ける。ヴィンセントを何とか元に戻そうとして、エンシェントマテリアを使う。エンシェントマテリアはかつてグリモアが発見したもので、オメガとカオスを抑える力を持っていた。しかし実験はなかなか上手くいかず、ルクレツィアは苛立ちを募らせる。「自分に惚れた男を実験台にするなんてお前も根っからの科学者だな」という宝条の言葉がルクレツィアを精神的に苦しめる。
さらに自分の体を人体実験に使用した際に体に残ったジェノバの細胞に体を蝕まれ、何度も倒れてしまう。(ヴィンセントが宝条に詰め寄っていたのはルクレツィアが倒れた件について問いただすため。その結果逆ギレした宝条に撃たれてしまった)産まれた息子のセフィロスとは宝条によって引き離される。様々な出来事で精神的にも肉体的にもボロボロになったルクレツィアは自分がもう長くは持たないことを悟り、せめてヴィンセントのために役立てたいと自分の記憶や思考をデータ化してネット上に残し、失踪した。
464 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:39:24 ID:1nH2EhUaヴィンセントの精神世界の中にルクレツィアが姿を現す。ルクレツィアはヴィンセントに対し、自分は断片化された記憶が作り出した擬似的なもの、「本当のルクレツィア」は壊れてしまった、と悲しげに笑いながら言う。カオスに意識を奪われているせいか、ヴィンセントはうつむいたまま何の反応も示さない。反応が無くてもルクレツィアは必死に語りかける。「私は・・・あなたに生きてほしかったんだ。自分の気持ちに気付いてしまったから。でも・・・こんなんじゃ、違うよね?ごめんね。私、失敗ばっかだね。なんか、いっぱい苦しめちゃったね・・・ごめんね」
何度も謝罪するルクレツィア。「あなたが生きていて・・・よかった・・・」そう言い残すとルクレツィアは消えてしまった。その直後、ヴィンセントは目覚める。「ルクレツィア!」ヴィンセントの叫びに答える声は無かった。
エンシェントマテリアの力と、ルクレツィアの本当の思いを知って迷いが断ち切れたのか、ヴィンセントはカオスの力を完全に使いこなせるようになった。再びDGに舞い降り、シェルクを助け出す。精神体で飛び回ったり、ヴィンセントに記憶を見せたりして疲労はしていたが、シェルクは無事だった。「この戦いが終わったら、今度は自分の気持ちをルクレツィアに伝える」そうシェルクと約束すると、ヴィンセントは翼を羽ばたかせて再び飛び立った。(この辺から最後まで、ずっと姿はカオスのまま)
465 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:40:44 ID:1nH2EhUaオメガの周囲には強力な結界が張られていて近づくのは容易ではなかった。しかし地上の仲間達がヴィンセントに力を貸す。
オメガに供給されるライフストリームの流れを剣で断ち切るクラウド。体術でDGS達をなぎ倒すティファ。ガトリングガンを乱射しながら「遠慮せずにブッ倒しちまえ!」とヴィンセントに声援を送るバレット。無事だったシドは魔晄炉を爆破し、悠然と煙草をふかす。同じく無事だったリーブとWROの人達、零番魔晄炉から脱出したユフィも他の魔晄炉を爆破して歓声を上げる。
皆、遥か上空にいるヴィンセントを見上げ、声援を送る。「フッ・・・仕方がない、世界を救うとしよう」そう呟くとヴィンセントは一直線にオメガに向かって突っ込んでいった。仲間達がライフストリームの供給を止めたおかげで結界が弱まり、突き破ることが出来た。そのままオメガの体内に入り込み、オメガを守る魔物達を倒しつつ、最深部へと突入する。
【最終章(2) 混沌なる終わりに光あれ】オメガの最深部はガラスの様に透き通った地面と青空がどこまでも広がる不思議な空間だった。姿を現した巨大な球状の「オメガコクーン」を倒す。オメガコクーンは崩壊するが、その中から人影が現れる。その正体は零番魔晄炉に消えたはずのヴァイスだった。宝条は消滅したが、ヴァイス本人は消滅していなかったらしい。ヴァイスはカオスを制御しているヴィンセントともほぼ互角に渡り合う。埒があかないと判断したのか、ヴァイスはオメガと同化して襲い掛かってくる。倒すと、ヴァイスは地面に飲み込まれるようにして消えていった。
466 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:41:33 ID:1nH2EhUa【エンディング】オメガと同化したヴァイスは倒したが、オメガそのものは宇宙に飛び立とうとしていた。オメガが飛び立てば星の命は全て失われてしまう。オメガの体内から飛び出したヴィンセントは、自分の身を盾にしてオメガを止める。その結果、オメガの体は弾け飛び、その破片はライフストリームの粒となって雪のようにミッドガルに降り注いだ。ライフストリームの粒は墜落していたシエラ号の残骸に埋もれた、壊れた治療用ポッドの中で眠り続けるシャルアにも降り注いだ。オメガを受け止めるのに力を使い果たしたのか、ヴィンセントの体は赤い光になって消えてしまった。
それから1週間後、仲間達はヴィンセントの行方を捜していたが、見つからなかった。でも死んだとは全く思っていないらしい。シェルクは、「最後に会った時に交わした約束を覚えているなら、彼女に自分の思いを伝えて」と、届くかどうかも分からないメールをヴィンセントの携帯に送る。
467 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:42:34 ID:1nH2EhUaそれから少し時間が経って。無事だったヴィンセントはルクレツィアが眠る洞窟にいた。カオスはヴィンセントの体から抜けて、オメガと共に星に還った。もう大丈夫だ、とルクレツィアに告げるヴィンセント。「それと・・・ありがとう。私は、まだ生きている」そう言い残すと、ヴィンセントは洞窟を後にする。眠り続けるルクレツィアの目から、一粒の涙が零れ落ちた。
洞窟の外では、シェルクが待っていた。その姿を見て、ヴィンセントは一瞬驚いた後、かすかに微笑む。皆、ヴィンセントの帰りを待ちわびているらしい。「なぜ、私が呼びにいかされるのでしょう・・・。まぁ・・・どうでも、いいんですけれどね」そう言うと、シェルクはニッコリと微笑んだ。(「どうでもいいんですけれど」はルクレツィアの口癖で、それがシェルクにうつっている)
468 FF7DC ◆l1l6Ur354A sage 2006/02/25(土) 20:43:59 ID:1nH2EhUa以上で終わりです。ゲーム内ではシャルアの生死は不明になっているけれど、攻略本の開発者インタビュー曰く生きてるっぽい。
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