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Speedpass

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黒い円筒状のものが、Speedpass Key Tag。キーホルダー型になっている。長さは1.5インチ(3.8cm)で、単4乾電池よりも一回り小さい。

Speedpassスピードパス)とは、エクソンモービルがアメリカ・カナダ・シンガポールに所在するエクソンエッソモービルXTOエネルギーの各ブランドのセルフ式ガソリンスタンドで導入している非接触型決済サービスである。給油機のリーダーにかざすだけで、すぐに給油を開始できるのが特徴。

日本では、東燃ゼネラル石油(エッソ・モービル・ゼネラル)のセルフ式ガソリンスタンドでの給油と、併設されたコンビニエンスストアなどでの買い物などに使用可能であった。東燃ゼネラル石油を吸収合併したENEOSでは、後継として、EneKeyおよびENEOS nanacoを導入している。

概要

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アメリカでは1997年にサービス開始[1]。キーホルダー型のSpeedpass Key Tagのほかに、車の窓に貼るバッテリー式のSpeedpass Car Tag、TIMEXの腕時計に組み込まれたSpeedpass watchなどがある。2003年時点では、系列のガソリンスタンド約7,500か所・マクドナルドなど約440か所[2]で利用することができ、利用者数は約600万人[3]。なおSpeedpassは2019年6月20日にサービス終了。2016年にサービスを開始したスマートフォンアプリ型のSpeedpass+への移行を促している[4]

シンガポールでは1999年にサービス開始[5]

日本では2003年からエクソンモービル(EMGマーケティングJXTGエネルギーを経て、現・ENEOS)が、Expressブランドのガソリンスタンドでサービス開始[6]。また腕時計に組み込んだSpeedpass Watch(G-SHOCK GWS-900-4JR)も販売されていた。EMGマーケティングのJXTGエネルギーへの合併に伴うガソリンスタンド再編により、Speedpassは2019年6月に新規受付・再発行を終了。2019年7月からSpeedpassの後継サービスとして新たにEneKeyエネキーが導入された。SpeedpassはENEOSのセルフ式ガソリンスタンドのうち一部では利用できないが[7][8]、EneKeyはENEOSのセルフ式ガソリンスタンドのほぼ全店(ヤマウチなど、独自システムを使用しているSS以外)で利用が可能な上、2022年下旬には一部旧型POS以外のフルサービス店でも利用可能になった[9]。Speedpass+(QUICPay機能搭載)についても、2019年6月で新規受付・再発行を終了する(発行済のSpeedpass+は2019年7月以降も利用可能)[10]。またSpeedpass+ nanacoの後継として、2019年7月から新たにENEOS nanacoが導入される[8]。EneKeyの導入に伴い、Speedpassのサービスは2020年12月末に終了[11]

特徴

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  • スタンドによってはSpeedpassで決済すると割引となるなどの特典がある。
  • Speedpassを出すだけで、クレジットカードで支払うことができる。ただし1回につき15,000円未満、1日あたり4回までの決済制限がある。
  • 任意のクレジットカードと紐づけることができるため、新たにクレジットカードを作る必要がない。
  • キーホルダー型であり、携帯が容易。
  • 無料で発行でき、年会費も無料。
  • テキサス・インスツルメンツのTIRIS RFIDによって無線通信を行う。

Speedpass+

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キーホルダー型のSpeedpass+

2012年7月にサービスを開始し、2013年3月から全国展開[12]。アメリカ・カナダのスマートフォンアプリ型のSpeedpass+(2016年サービス開始)とは仕組みが異なる。

2019年6月に新規受付・再発行を終了し、サービスステーションのブランドネームが「ENEOS」に統一される同年7月1日から、新たな非接触決済ツール「EneKey」に移行している。Speedpass と異なりサービス終了時期については発表されていない。

特徴

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  • RFIDタグの代わりにFeliCaが使用されているため、QUICPayとnanacoを搭載することができる。
  • nanacoを使うと、プリペイド式電子マネーとして使用することができる。
  • QUICPayを使うと、QUICPayに対応する他社のスタンドやコンビニエンスストア・スーパーマーケットなどでも、クレジットカードで支払うことができる。
  • Shell EasyPayのように「いつもの給油」(デフォルトの油種・数量)を設定できるようになっている(設定は店舗スタッフにより行う)。

対応するクレジットカード

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Speedpass plus 開始時より登録可能であったクレジットカード[6]

後日、登録可能なクレジットカードに追加されたもの

など

脚注

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  1. ^ From hand pumps to cell phones: A history of the American gas station” (英語). Energy Factor. Exxon Mobil Corporation. 2019年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月21日閲覧。
  2. ^ Wireless: The Next Generation” (英語). RIS News. EnsembleIQ (2003年3月1日). 2019年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月21日閲覧。
  3. ^ AP通信 (2003年12月16日). “『RFID』を導入した非接触型クレジットカード――その安全性は?”. WIRED.jp. CONDE NAST JAPAN. 2019年4月21日閲覧。
  4. ^ Contactless Gas Payment System” (英語). Exxon Mobil Corporation. 2019年4月21日閲覧。
  5. ^ "Esso launches improved petrol in Singapore" (Press release) (英語). Exxon Mobil Singapore, Exxon Mobil Corporation. 2 July 2015. 2019年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月22日閲覧
  6. ^ a b 「QUICPay」としても利用できる非接触型決済ツール「スピードパスプラス」を共同開発!」(プレスリリース)、EMGマーケティング合同会社、株式会社ジェーシービー、2012年11月13日。2019年4月21日閲覧
  7. ^ 2018年9月時点でENEOSブランドであったスタンドが対象。エッソ・モービル・ゼネラルのExpressブランドであったスタンドでは当面利用可能。
  8. ^ a b 決済ツールご利用状況のご案内”. JXTGエネルギー. 2019年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月21日閲覧。
  9. ^ JXTGエネルギー 「スピードパス」の後継ツール「EneKey」 利用対象、セルフほぼ全店”. 燃料最新NEWS!. 燃料油脂新聞社 (2018年9月15日). 2019年6月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月21日閲覧。
  10. ^ スピードパスプラス”. JXTGエネルギー. 2019年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月12日閲覧。
  11. ^ スピードパス サービス終了のご案内”. JXTGエネルギー. 2020年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月22日閲覧。
  12. ^ キーホルダー型の非接触決済サービス「Speedpass」「Speedpass+」を展開”. ペイメントナビ. TIプランニング (2015年10月19日). 2019年4月21日閲覧。
  13. ^ Yahoo! JAPAN JCBカード QUICPay(クイックペイ)入会でもれなく500円キャッシュバック!キャンペーン”. Yahoo!カード. Yahoo! JAPAN (2014年8月1日). 2014年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月26日閲覧。
  14. ^ スピードパスプラスのお申し込み受付を開始いたしました。”. セディナ (2015年11月6日). 2016年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月4日閲覧。
  15. ^ スピードパスプラス”. セディナ. 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月4日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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