山本博志
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山本博志 五段 | |
---|---|
名前 | 山本博志 |
生年月日 | 1996年8月13日(28歳) |
プロ入り年月日 | 2018年10月1日(22歳) |
棋士番号 | 316 |
出身地 | 東京都江東区 |
所属 | 日本将棋連盟(関東) |
師匠 | 小倉久史八段 |
段位 | 五段 |
棋士DB | 山本博志 |
2023年4月17日現在 |
山本 博志(やまもと ひろし、1996年8月13日 - )は、東京都江東区出身の将棋棋士。小倉久史門下。棋士番号は316[1]。 東京都立白鷗高等学校卒業[2]。
棋歴
[編集]小学1年の時、父親に教わって将棋を始める[3]。4年時に小倉久史門下となり、6年時の2008年に奨励会入会[3]。第59回三段リーグでは、2016年6月4日に藤井聡太から勝利を収めている(この第59回で藤井は1位となり四段昇段)[4][5]。
2018年9月2日、第63回三段リーグで13勝5敗と本田奎に次ぐ2位となり、四段昇段を決める[4][6]。
プロ入り後
[編集]2019年度、プロデビュー後は第29期銀河戦で活躍。予選を2連勝で突破し、本戦ブロックも7連勝の最多勝で突破。決勝トーナメントに進出した(1回戦で菅井竜也に敗退)。
2020年度、第70回NHK杯で予選を突破し、本戦に初出場。1回戦では近藤誠也に勝利した(2回戦で屋敷伸之に敗退)。
棋風
[編集]人物
[編集]- 愛称は「ヒロシ」。山本姓の棋士が複数人おり、他の「ひろし」名の棋士には異称があるため[注 1]、ファンからも「ヒロシ先生」と呼ばれる場合が多い。
- 四段昇段時の調査書記入時、間違えて生年を1998年と記してしまった。本人は「気が動転して。サバ読んでしまいました」としている[4]。
- 趣味はカラオケ。奨励会の行事で、徳永英明の「壊れかけのRadio」を歌唱した[4]。
- 中学生時代から、やなぎなぎのファンである[9]。また、やなぎなぎの公式Twitterをフォローしている。
- 旅行が大好き。「自然のある場所が好きで、伊豆大島も楽しかった」としている[4]。
- アトピーの症状がある。本人は「慣れてはいるので対局自体にはあまり支障出ません」[10]とTwitter等で述べている。2023年には諸症状への対応のため手術に踏み切ったことを明かしている[11]。
- 尊敬する棋士は藤井猛で、その積極的な棋風のみならず人物面でも目標にしている[3][4]。
- 将棋漫画『盤上のオリオン』(新川直司)の将棋監修[14]。
- 2024年4月15日のスポーツ報知の報道で、谷合廣紀四段と山本でコンビ「銀沙飛燕」を結成し「M-1グランプリ」に挑む意向であることが報じられた[15]。コンビ名の「銀沙飛燕」(ぎんさひえん)は東京・将棋会館の対局室の名前に由来し、名付け親は女流棋士の西山朋佳[15]。
エピソード
[編集]- 奨励会三段としては異例の著書となる『三間飛車新時代』を師匠の小倉久史との共著で執筆している。奨励会員から「立ち読みしました。買わないけど」と冗談を言われたという[4]。
- 2019年10月1日にプロ入りした石川優太も、山本と同様に三間飛車を愛用しているが、四段昇段時のインタビューにて「山本博志さんの三間飛車を参考にしています」と語っている[16]。
- 2020年1月9日に行われた第78期順位戦C級2組瀬川晶司戦において山本の手番で離席した瀬川が席に戻った後、まだ山本の手番にもかかわらず駒を持ち二手指しの反則を犯しそうになったが、山本の制止により事なきを得たというエピソードが瀬川のtwitterで語られている(対局結果は瀬川勝ち)。局後に侘びた瀬川に対して山本は「こんなことで勝っても仕方がないので」と話したという[17][18]。
- 2020年11月24日の第29期銀河戦本戦黒田尭之戦で、先手の黒田の初手▲6八玉に対し、少考の末に挑発と判断して△8四歩と指し、慣れない居飛車を採用した[19]。対局は63手で山本が敗れた[20]。
著作
[編集]- 『三間飛車新時代』(2017年10月、マイナビ将棋BOOKS、ISBN 978-4-8399-6273-9)小倉久史との共著。
- 『三間飛車戦記』(2019年8月、マイナビ出版、ISBN 978-4-8399-7055-0)小倉久史との共著。
昇段履歴
[編集]昇段規定は、将棋の段級 を参照。
- 2008年奨励会入会 3月 : 6級 =
- 2015年10月 : 三段(第58回奨励会三段リーグ戦から参加)
- 2018年10月 1日 : 四段(第63回奨励会三段リーグ戦成績2位)
- 2023年[21][22] 4月17日 : 五段(勝数規定 /公式戦100勝、通算100勝70敗)
主な成績
[編集]在籍クラス
[編集]→竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
開始 年度 |
順位戦 出典[23]
|
竜王戦 出典[24]
| ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
|||||
1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
2018 | 77 | 四段昇段前 | 32 | 6組 | -- | 4-2 | ||||||||||||
2019 | 78 | C250 | 5-5 | 33 | 6組 | -- | 0-2 | |||||||||||
2020 | 79 | C229 | 7-3 | 34 | 6組 | -- | 1-2 | |||||||||||
2021 | 80 | C211 | 7-3 | 35 | 6組 | -- | 5-2 | |||||||||||
2022 | 81 | C214 | 7-3 | 36 | 6組 | -- | 1-2 | |||||||||||
2023 | 82 | C209 | 5-5 | 37 | 6組 | -- | 8-1 | |||||||||||
2024 | 83 | C222 | 38 | 5組 | -- | |||||||||||||
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 |
年度別成績
[編集]年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
---|---|---|---|---|---|
2018 | 8 | 3 | 5 | 0.3750 | [25] |
2019 | 45 | 29 | 16 | 0.6444 | [26] |
2020 | 37 | 18 | 19 | 0.4864 | [27] |
2018-2020 (小計) |
90 | 50 | 40 | ||
年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
2021 | 36 | 22 | 14 | 0.6111 | [28] |
2022 | 43 | 27 | 16 | 0.6279 | [29] |
2023 | 31 | 13 | 18 | 0.4193 | [30] |
2021-2023 (小計) |
110 | 62 | 48 | ||
通算 | 200 | 112 | 88 | 0.5600 | [31] |
2023年度まで |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 宮本広志には「もっち」、小林裕士は「デカコバ」など。
出典
[編集]- ^ “新四段誕生のお知らせ”. 日本将棋連盟 (2018年9月2日). 2018年9月2日閲覧。
- ^ 山本 博志(@yamahiro3ken)- Twitterアカウント
- ^ a b c d ““異端ルーキー”山本博志四段 三間飛車の使い手「通用しなかったら死ぬだけだ」”. スポーツ報知. (2018年12月4日) 2018年12月23日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “将棋・山本博志新四段誕生 少数派となった戦法「ノーマル三間飛車」にこだわり、夢を目指す”. スポーツ報知. (2018年9月2日) 2018年12月23日閲覧。
- ^ “第59回奨励会三段リーグ戦”. 日本将棋連盟. 2018年12月23日閲覧。
- ^ “第63回奨励会三段リーグ戦”. 日本将棋連盟. 2018年12月23日閲覧。
- ^ 島田修二 (2017年9月29日). “新刊案内「三間飛車新時代」 ~トマホークってなぁに?~|将棋情報局”. 将棋情報局. マイナビ出版. 2018年12月23日閲覧。
- ^ 第14回朝日杯 一次予選 3回戦・決勝(20年9月20日・佐々木勇気、窪田義行戦)ほか
- ^ 山本 博志[@yamahiro3ken]による2019年8月6日の投稿 - X(旧twitter)
- ^ 山本 博志[@yamahiro3ken]による2020年3月9日の投稿 - X(旧twitter)
- ^ 目の手術をしました|山本博志 - none(2023年6月16日)
- ^ 将棋ペンクラブログ (2020年6月13日). “将棋ペンクラブ大賞最終選考候補作(第32回)”. 将棋ペンクラブログ. 2021年3月26日閲覧。
- ^ 岡部, 敬史 (2020年4月4日). “「わっしょい!」将棋ファンから支持を集めた実況系解説者とTwitter職人とは? | 観る将棋、読む将棋”. 文春オンライン. 2021年3月26日閲覧。
- ^ “1月10日発売の週刊少年マガジンでの新連載漫画”. X (2023年12月30日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ a b 『将棋界からM-1挑戦!谷合廣紀四段&山本博志五段がお笑いコンビ「銀沙飛燕」結成』スポーツ報知、2024年4月15日。
- ^ 「藤井聡太七段とは一局でも多く当たりたい」多くのドラマを経て、新四段2人がデビュー文春オンライン 2019年9月20日(2022年3月5日閲覧)
- ^ 瀬川晶司 (2020年1月25日). “@ShojiSegawaのツイート”. @ShojiSegawa. 2020年5月21日閲覧。
- ^ 瀬川晶司 (2020年1月25日). “@ShojiSegawaのツイート”. @ShojiSegawa. 2020年5月21日閲覧。
- ^ “@yamahiro3ken”. Twitter. 2021年3月26日閲覧。
- ^ “第29期 銀河戦 本戦トーナメント Eブロック 3回戦”. 囲碁・将棋チャンネルホームページ. 2021年3月26日閲覧。
- ^ “山本博志四段が五段に昇段|将棋ニュース|日本将棋連盟” (2023年4月18日). 2023年4月18日閲覧。
- ^
- 2023年3月31日までの通算成績は「99勝70敗」。2023年4月17日までの対局結果は1局(1勝0敗)で、五段昇段日の2023年4月17日時点での通算成績は「100勝70敗」。
- “通算成績(2023年3月31日対局分まで)|成績・ランキング|日本将棋連盟” (2023年4月1日). 2023年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月1日閲覧。
- “2023年4月|月間対局結果|対局予定・結果|日本将棋連盟”. 2023年12月10日閲覧。
- ^ 「名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
- ^ 「竜王戦」『日本将棋連盟』。
- ^ 2018年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
- ^ 2019年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
- ^ 2020年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
- ^ 2021年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
- ^ 2022年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
- ^ 2023年度棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
- ^ 通算成績(2024年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2024年4月1日時点のアーカイブ)