サンジャイ・リーラー・バンサーリー
サンジャイ・リーラー・バンサーリー Sanjay Leela Bhansali | |||||
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生年月日 | 1963年2月24日(61歳) | ||||
出生地 | インド マハーラーシュトラ州ムンバイ | ||||
職業 | 映画監督、映画プロデューサー、脚本家、音楽監督 | ||||
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署名 | |||||
サンジャイ・リーラー・バンサーリー(Sanjay Leela Bhansali、1962年2月24日 - )は、インドのボリウッドで活動する映画監督、映画プロデューサー、脚本家、音楽監督。国家映画賞を4回、フィルムフェア賞を10回受賞するなど高い評価を得ており、インド映画界で最も成功した映画製作者の1人に挙げられている。2015年にはインド政府からパドマ・シュリー勲章を授与された。
人物
[編集]南ムンバイ・ブレシュワール出身のグジャラート人であり[1]、グジャラート語を用い、グジャラートの食・音楽・文学・建築を愛好している[1]。ジャイナ教を信仰しており[2]、インド映画テレビ研究所を卒業している[3]。
キャリア
[編集]1990年代
[編集]ヴィドゥ・ヴィノード・チョープラーのアシスタントとして映画業界でのキャリアをスタートさせ、『Parinda』『1942・愛の物語』『Kareeb』の製作に参加したが、『Kareeb』はトラブルのため途中で降板している。1996年に『Khamoshi: The Musical』で監督デビューを果たし、興行的には失敗したもののフィルムフェア賞 審査員選出作品賞を受賞するなど批評家からは高く評価された[4]。1999年に製作した『ミモラ 心のままに』は興行的な成功を収め、国家映画賞を4つ、フィルムフェア賞を9つ受賞するなど高く評価された[5]。
2000年代
[編集]2002年に『Devdas』を製作し、同年公開のインド映画最高額の興行収入を記録した[6]。同作はフィルムフェア賞の主要な賞を独占し、第50回国家映画賞では健全な娯楽を提供する大衆映画賞を受賞、英国映画テレビ芸術アカデミー主催の英国アカデミー賞 作品賞を受賞した[7]。また、アカデミー外国語映画賞のインド映画代表作品にも選ばれ、第55回カンヌ国際映画祭でも上映された[8]。タイム誌が選ぶ「10グレイテスト・ムービー・オブ・ザ・ミレニアム」では第8位となった[9]。2005年に『Black』を製作し、『Devdas』が樹立したフィルムフェア賞の受賞記録を更新した。同作はタイム誌が選ぶ「10ベスト・ムービー・オブ・ザ・イヤー2005」で第5位となり[10]、第53回国家映画賞ではヒンディー語長編映画賞を受賞した。2007年に製作した『Saawariya』は興行的に失敗し、批評家からも酷評された[11]。2008年にはアルベール・ルーセルが作曲したオペラ『パドマーワティ』を上演した[12][13]。パリでの上演会では15分間にわたりスタンディングオベーションが巻き起こり[14][15]、世界中の批評家から高い評価を得た[16]。
2010年代
[編集]2010年に『Guzaarish』を製作し、初めて音楽監督を務めた[17]。同作は賛否両論となり、興行的には成功せず、フィルムフェア賞では監督賞にノミネートされた。2011年にはXファクター・インディアの審査員を務め[18]、『My Friend Pinto』を製作した。2012年には『Vikramarkudu』をリメイクした『Rowdy Rathore』を製作し、興行的な成功を収めた[19]。2013年に『ロミオとジュリエット』を原作とした『銃弾の饗宴 ラームとリーラ』を製作した。同作のオリジナルのタイトル「Ram-Leela」は複数の宗教団体からラームリーラをイメージさせるとして批判され、ヒンドゥー教徒の心証を傷つけるとして訴訟を起こされた。最終的にタイトルは「Goliyon Ki Raasleela Ram-Leela」に変更され予定通りに上映されたが、公開1週間後にウッタル・プラデーシュ州での上映が禁止された[20]。このような状況の中でも同作は世界興行収入22億ルピーを記録し、同年公開のインド映画で第5位の興行収入を記録した。
2014年に『Mary Kom』を製作し、トロント国際映画祭のオープニングナイトで上映された初のヒンディー語映画となった。同作は興行的にも批評的にも成功を収め、フィルムフェア賞で作品賞にノミネートされ、第62回国家映画賞では健全な娯楽を提供する大衆映画賞を受賞した。2015年には『ガッバル再び』『Bajirao Mastani』を製作している。『Bajirao Mastani』は2003年から製作が発表されていた企画であり[21]、映画の題材にされたバージー・ラーオとマスターニーの子孫は過度な描写が先祖の間違ったイメージを浸透させると批判した[22]。子孫たちは上映中止を求める訴状をボンベイ高等裁判所に提出したが、裁判所は訴えを退けている[23]。同作は世界的に高い評価を受け、2015年のベスト・ムービーに選ばれている[24][25][26]。また、インド映画史上における最も高額な興行収入を記録した映画の一つに挙げられている[27]。第63回国家映画賞では監督賞を含む7つの賞を受賞しており[28]、第74回ゴールデングローブ賞の外国語映画賞インド代表作品にも選出されている[29]。
2018年に『パドマーワト 女神の誕生』が公開された。2017年1月にジャイプルで撮影を行った際、題材となったラーニー・パドミニーの歴史的描写が誤っていると主張するカースト集団シュリ・ラージプート・カルニ・セナのメンバーがバンサーリーたち撮影チームを襲撃し、ジャイガル城のセットを破壊しようとする騒ぎが起きた[30][31]。同団体は3月6日にも撮影チームを襲撃し、セットを破壊している[32]。同月15日には正体不明の襲撃者により撮影セットが放火されセットや衣装、宝石類が焼失する被害を出している[33]。反対派による妨害が頻発したものの、同作は興行的な成功を収めている。
フィルモグラフィ
[編集]- Parinda(1989年) - 助監督
- 1942・愛の物語(1994年) - 脚本
- Khamoshi: The Musical(1996年) - 監督、脚本
- ミモラ 心のままに(1999年) - 監督、プロデューサー、脚本
- Devdas(2002年) - 監督
- Black(2005年) - 監督、プロデューサー
- Saawariya(2007年) - 監督、プロデューサー、編集
- Guzaarish(2010年) - 監督、プロデューサー、脚本、音楽監督
- My Friend Pinto(2011年) - プロデューサー
- Rowdy Rathore(2012年) - プロデューサー
- Shirin Farhad Ki Toh Nikal Padi(2012年) - プロデューサー、脚本
- 銃弾の饗宴 ラームとリーラ(2013年) - 監督、プロデューサー、脚本、編集、音楽監督
- Mary Kom(2014年) - プロデューサー
- ガッバル再び(2015年) - プロデューサー
- Bajirao Mastani(2014年) - 監督、プロデューサー
- パドマーワト 女神の誕生(2018年) - 監督、プロデューサー、脚本、編集、音楽監督
出典
[編集]- ^ a b Priya Gupta (12 November 2013). “When I am not being watched, I too am a loud Gujarati: Sanjay Leela Bhansali”. The Times of India. 30 January 2018閲覧。
- ^ TNN (9 April 2015). “Jains steal the show with 7 Padmas”. The Times of India. 31 March 2018閲覧。
- ^ Verma, Sukanya (6 November 2007). “OSO-Saawariya rivalry: May the best director win”. Rediff.com. 14 March 2008閲覧。
- ^ “Khamoshi (Silence: The Musical) Review”. Channel 4. 14 March 2007閲覧。
- ^ “Box Office 1999”. BoxOfficeIndia.Com. 6 May 2014閲覧。[リンク切れ]
- ^ “Box Office 2002”. Box Office India. 15 January 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。6 May 2014閲覧。
- ^ “Devdas nominated for best foreign film at Bafta - Times of India”. The Times of India 2017年7月17日閲覧。
- ^ “DEVDAS - Festival de Cannes” (英語). Festival de Cannes. 2017年7月18日閲覧。
- ^ “The 10 Great Movies of the Millennium (Thus Far)”. Time.com. (17 May 2012) 12 September 2014閲覧。
- ^ “"Black" selected amongst 10 of the best films of 2005 by Time magazine” (30 December 2005). 27 May 2008時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月11日閲覧。
- ^ “Box Office 2007”. BoxOfficeIndia. 15 January 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。6 May 2014閲覧。
- ^ Ians, Momabi (16 March 2011). “Bhansali not adapting Padmavati opera in movie”. The Hindu. オリジナルの17 February 2015時点におけるアーカイブ。
- ^ “Sanjay Leela Bhansali’s upcoming historical movie ‘Padmavati’ is all set for a trial by fire”. 30 January 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。28 January 2017閲覧。
- ^ Roy, Amit (29 June 2008). “Indian opera goes to Italy”. The Telegraph (Calcutta, India)
- ^ “Archived copy”. 12 September 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月12日閲覧。
- ^ “Devdas' experience helped Bhansali with 'Padmavati”. Reuters. (17 March 2008)
- ^ “Roshan Raahein” (6 May 2014). 2012年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月11日閲覧。
- ^ “Sanjay Leela Bhansali gets into TV soaps”. The Times Of India
- ^ “Rowdy Rathore - Movie - Box Office India”. boxofficeindia.com. 2017年7月18日閲覧。
- ^ “Allahabad high court bans 'Goliyon ki raasleela Ram-Leela' in UP - Times of India”. The Times of India 2017年7月18日閲覧。
- ^ “Kareena's Plum Assignments”. Bollywood Hungama. (1 July 2003) 4 May 2014閲覧。
- ^ “Bajirao and Mastani’s descendants blast Sanjay Leela Bhansali, term him irresponsible for ‘vulgar portrayal’ of Bajirao, Kashibai and Mastani” (英語). The Indian Express. (2015年12月5日) 2017年7月18日閲覧。
- ^ “Bajirao Mastani: Bombay HC okays release of film over petition seeking stay” (英語). The Indian Express. (2015年12月19日) 2017年7月18日閲覧。
- ^ [1] First Post. Retrieved 13 January 2016.
- ^ http://www.huffingtonpost.in%2Famit-nangia-%2F2015-bollywood-cine-retro_b_8897806.html&usg=AFQjCNF_HojisMHje-0ctbI0GcSLwSToZw Archived 10 January 2016 at the Wayback Machine. The Huffington Post. Retrieved 13 January 2016.
- ^ http://www.timesofindia.indiatimes.com%2Fentertainment%2Fhindi%2Fbollywood%2Fnews%2FMust-watch-Bollywood-movies-of-2015%2Farticleshow%2F50350065.cms&usg=AFQjCNHTsTUZkD5bFTsS_aJvvkeP2cuw3A The Times of India. Retrieved 13 January 2016.
- ^ “Box Office: Worldwide Collections of Bajirao Mastani”. Bollywood Hungama (19 December 2015). 13 January 2016閲覧。
- ^ “63rd National Film Awards: List of winners”. The Times of India. (28 March 2013) 28 March 2016閲覧。
- ^ “Bajirao Mastani (India)” (英語). www.goldenglobes.com. 2017年7月23日閲覧。
- ^ Ramnath, Nandini. “Sanjay Leela Bhansali’s upcoming historical movie ‘Padmavati’ is all set for a trial by fire” (英語). Scroll.in. オリジナルの30 January 2017時点におけるアーカイブ。 2017年7月18日閲覧。
- ^ “Sanjay Leela Bhansali's 'Padmavati' shooting stalled by Rajput group in Jaipur - Times of India”. The Times of India 2017年7月18日閲覧。
- ^ “Karni Sena vandalises Chittorgarh Fort, breaks mirrors in the palace of Rani Padmini” (英語). Hindustan Times. (2017年3月6日) 2017年7月18日閲覧。
- ^ “Padmavati row intensifies: Film set burnt in Kolhapur, to get 24 hour security” 2017年7月18日閲覧。