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カナダ空軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カナダ空軍
Royal Canadian Air Force
カナダ空軍旗
創設 1924年
国籍 カナダの旗 カナダ
軍種 空軍
兵力 14,500名
2,600名(予備役
上級部隊 カナダ統合軍
渾名 RCAF
モットー Sic Itur ad Astra
主な戦歴 第二次世界大戦
朝鮮戦争
湾岸戦争
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争
コソボ紛争
アフガニスタン紛争
リビア軍事介入
ISILに対する国際軍事介入英語版
識別
国籍識別標
フィンフラッシュ
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カナダ空軍(カナダくうぐん 英語:Royal Canadian Air Force,RCAF 仏語:Aviation royale canadienne,ARC)は、カナダ軍における航空兵力部門(空軍)。1975年に統合軍であるカナダ軍が設立され、これまで独立した空軍組織だったものが統合軍として統合された。

概要

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王立カナダ軍において、各種航空機を運用している組織であり戦闘機(F/A-18)、輸送機対潜哨戒機ヘリコプターなどを運用している。任務として北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)と協力しての本土防空や輸送支援、洋上哨戒、捜索救難などを行なっている。イギリス軍と同じく固定翼哨戒機の運用は海軍ではなく空軍が担当する。

カナダにおいて航空兵力が運用され始めたのは1909年のことである。1924年に独立軍種の王立カナダ空軍(RCAF)に発展している。第二次世界大戦時には、連合国軍の部隊として、欧州及び太平洋戦域に投入されている。東西冷戦期には旧西ドイツ等に兵力を派遣しており、朝鮮戦争にも参加している。

1968年にカナダ三軍を統合し、統合軍であるカナダ軍が編成され、その中で防空軍団や航空輸送軍団、洋上航空群、訓練軍団などが航空兵力の部隊であった。1975年に、航空兵力を一元的に統括する部門が再改編により設置され、カナダ軍の航空兵力部門(Canadian Forces Air Command)となった。

カナダ空軍は13個航空団にて兵力が編成されている。作戦指揮上、実戦部隊は第1カナダ航空師団(1 Canadian Air Division)にまとめられ[1]、司令官はNORADのカナダ管区司令官も兼務している。また、教育部隊は主に、2009年に設立された第2カナダ航空師団(2 Canadian Air Division)の指揮下にある[2]

2011年8月16日に英語名称は、Canadian Forces Air CommandよりRoyal Canadian Air Forceに戻されている[3][4]

組織

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基地

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基地名 所在地 備考
キングストン空軍基地英語版 オンタリオ州キングストン
トレントン空軍基地英語版 オンタリオ州クインテウエスト
ノースベイ空軍基地英語版 オンタリオ州ノースベイ
ボーデン空軍基地英語版 オンタリオ州ボーデン
バゴットビル空軍基地英語版 ケベック州サグネ
コモックス空軍基地英語版 ブリティッシュコロンビア州コモックス英語版
コールドレイク空軍基地英語版 アルバータ州コールドレイク
グリーンウッド空軍基地英語版 ノバスコシア州グリーンウッド英語版
シェアウォーター空軍基地英語版 ノバスコシア州シェアウォーター英語版
ウィニペグ空軍基地英語版 マニトバ州ウィニペグ
ガンダー空軍基地英語版 ニューファンドランド・ラブラドール州ガンダー ガンダー国際空港と共用
グースベイ空軍基地英語版 ニューファンドランド・ラブラドール州ハッピーバレー・グースベイ英語版 グースベイ空港と共用

装備

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独自の識別コードを使用しているが、基本NATO加盟国製造の航空機を使用。

固定翼機

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名称 画像 製造国 種別 現用数 備考
CF-188A/B
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 戦闘機 CF-18A(60)[5]
CF-18B(25)[5]
CP-140M/A
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 哨戒機 CP-140M(14)[5][6]
CP-140A(1)[5][6]
CC-295 スペインの旗 スペイン 捜索救難機 ※調達予定数16[7]
CC-150T英語版 フランスの旗 フランス
ドイツの旗 ドイツ
イギリスの旗 イギリス
スペインの旗 スペイン
空中給油機 2 CC-150からの改造機
CC-115 カナダの旗 カナダ 輸送機 6
CC-138 カナダの旗 カナダ 輸送機 4
CC-130H アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 輸送機 8[5]
CC-130J アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 輸送機 17[8]
CC-177 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 輸送機 8[9]
CC-144B/C
カナダの旗 カナダ 要人輸送機 CC-144B(3)[10]
CC-144C(2)[10]
CC-150 フランスの旗 フランス
ドイツの旗 ドイツ
イギリスの旗 イギリス
スペインの旗 スペイン
要人輸送機 3
CT-156 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 練習機 24
CT-114 カナダの旗 カナダ 練習機 24
CT-155 イギリスの旗 イギリス 練習機 16
CT-142 カナダの旗 カナダ 練習機 4[10]
G 120A ドイツの旗 ドイツ 練習機 14[5] 民間登録[10]
C-90B アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 練習機 7 民間登録[10]
アルファジェットA フランスの旗 フランス
ドイツの旗 ドイツ
練習機 12 民間登録[10]

回転翼機

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名称 画像 製造国 種別 現用数 備考
CH-146 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 汎用ヘリコプター 89[10]
CH-148英語版 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 哨戒ヘリコプター 15[11] 発注機数28機[12]
CH-149 イギリスの旗 イギリス 捜索救難ヘリコプター 14[10]
CH-147F アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 輸送ヘリコプター 15[5]
CH-139 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 練習ヘリコプター 12

階級

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最高司令官(カナダ総督)
最高司令官
階級章
名称 カナダ軍
最高司令官
Commander-in-Chief
略称 C-in-C
士官
NATO階級符号 候補生 OF-1 OF-1 OF-2 OF-3 OF-4 OF-5 OF-6 OF-7 OF-8 OF-9 OF-10
階級章





階級なし
名称 士官候補生
Officer
Cadet
少尉
Second
Lieutenant
中尉
Lieutenant
大尉
Captain
少佐
Major
中佐
Lieutenant
Colonel
大佐
Colonel
准将
Brigadier
General
少将
Major
General
中将
Lieutenant
General
大将
General
元帥
略称 OCdt 2nd Lt Lt Capt Maj Lt Col Col Brig Gen Maj Gen Lt Gen Gen
下士官・兵
NATO階級符号 OR-1 OR-2 OR-3 OR-4 OR-5 OR-6 OR-7 OR-8 OR-9
階級章
名称 アビエーター
Aviator
(Recruit)
アビエーター
Aviator
(Basic)
アビエーター
Aviator
(Trained)
兵長
Corporal
伍長
Master Corporal
軍曹
Sergeant
准尉
Warrant Officer
上級准尉
Master
Warrant Officer
先任准尉
Chief
Warrant Officer
略称 Avr(R) Avr(B) Avr(T) Cpl MCpl Sgt WO MWO

脚注・出典

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  1. ^ Royal Canadian Air Force. “1 Cdn Air Div.General Information.”. 2012年9月5日閲覧。
  2. ^ Royal Canadian Air Force. “2 Cdn Air Div.”. 2012年9月5日閲覧。
  3. ^ "Canadian Forces name." CBC. Retrieved: 26 September 2011.
  4. ^ Royal Canadian Air Force (2011年8月16日). “Canada Restores Historic Identities of the Royal Canadian Navy, the Canadian Army, and the Royal Canadian Air Force”. 2012年9月5日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g World Air Forces 2018” (英語). Flightglobal.com. 2018年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月4日閲覧。
  6. ^ a b "DIRCM Leonardo per l'autoprotezione dei CP-140 canadesi" - Aeronautica & Difesa" N. 374 - 12/2017 pag. 22
  7. ^ おたくま経済新聞 2019年7月8日 カナダ空軍の新しい捜索救難機が初飛行 2019年中に納入予定 2019年7月14日閲覧
  8. ^ "Canadian Forces CC-130 Hercules." Archived 2011-07-06 at the Wayback Machine. Ody.ca . Retrieved: 20 March 2011.
  9. ^ Forces, Government of Canada,National Defence and the Canadian Armed (30 March 2015). “Canada News Centre - Archived - Government of Canada Welcomes Increased Air Power for the Royal Canadian Air Force - Canada's Fifth CC-177 Globemaster touches down at 8 Wing Trenton”. 1 April 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。5 April 2015閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h イカロス出版 ミリタリー選書31 世界の空軍 18頁-23頁 「カナダ軍航空軍」 石川潤一 2009年
  11. ^ Maritime Helicopter Project”. Defence Canada (2017年3月9日). 2017年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月29日閲覧。
  12. ^ “Decades-long mission to replace Sea Kings hits another snag”. The Globe and Mail (Toronto). (2 July 2012). オリジナルの4 March 2016時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160304113638/http://www.theglobeandmail.com/news/national/decades-long-mission-to-replace-sea-kings-hits-another-snag/article4384407/ 3 September 2017閲覧。 

外部リンク

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