cgoを用いるとCのライブラリをGoバイナリにリンクしたり、Goパッケージの一部をCで書いたりできる。更にGo 1.5以降では、GoのパッケージをC用の静的ライブラリまたは動的ライブラリにまとめておいて、Cからリンクすることもできる。 これらの機能はすべてgo buildコマンドに統合されているので、普段は特にcgoを使っていることを意識することは少ない。しかし、pure goのコードのビルドにしたところでその裏側ではコンパイラ、アセンブラ、リンカが走っているわけである。ではcgoの場合をこの水準で見るとどのような処理が行われているのだろうか。 要は、gcc(1)の裏ではcc1, as, collect2なんかが走ってるよね、cgoではどうなってるの? という話が本稿の話題である。 なお、Goのオブジェクトファイルがプラットフォーム独立な(ELFとかではない)フォーマットであることや、Go
(訳注:2016/3/2、いただいた翻訳フィードバックをもとに記事を修正いたしました。) (訳注:著者のMattより、「本文中で明言はしていないが、この記事の内容はx86-64 Unix/Linux/POSIXでアプリケーションをプログラミングする場合にフォーカスしている。他のプログラミング領域では、対象とするシステムに応じた(例: 8-bitの組み込みシステム、10年前のコンパイラ、多くの異なるCPUアーキテクチャで動く必要のあるアプリケーション、Win/Linuxでのビルド互換性など)特有のアドバイスが必要」との補足を頂いております。) 以下の文章は2015年の始めに書いたドラフトで、今まで公開していませんでした。私のドラフト用フォルダの中で誰の目も引かなかったため、大部分が書いた時のままです。公開するにあたり、単純に2015年を2016年に変更しました。 必要な修正、改善、苦情があり
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