伊那市の中心市街地で、伊那尋常高等小学校(現伊那小)の教職員らが昭和初期に測量、作図した地図を手に散策する「伊那まちぶラリィ」が始まった。同市に鉄道と電気が通って1世紀になるのを記念する「伊那・電気と鉄道の100周年」事業の一つ。大正、昭和の面影を探して街の魅力を再発見する試みだ。 市や商店街でつくる「伊那市の暮らし100年地域活性化推進委員会」や市立伊那図書館などが主催。地図は縮尺5千分の1で、郷土誌の教材にする目的で1933(昭和8)年から中心市街地の道路や建造物を詳細に測量し、38年に完成させたという。 参加者はA3判に印刷した地図を持ち、説明部分が空白になっている8地点を、発泡スチロールの赤い球が付いた「ピン」を目印に訪ねる。ピン下部の箱に昭和の街並みの写真や店舗広告などを印刷したシールがあり、全てを空白部に貼ると地図が完成。約30分で8地点を回れる。 地図上では、大正期の鉄