あらすじ 次期妃を育成するため、 五つの名家から姫君を集めた宮――『雛宮すうぐう』。 名家のうちの一つ、美しく聡明な黄家こうけの雛女ひめ・玲琳れいりんは、『殿下の胡蝶こちょう』と謳われ周囲から愛されていた。 しかし乞巧節きっこうせつの夜に、悪女と呼ばれ皆から嫌われていた朱家しゅけの雛女・慧月けいげつの手により、互いの身体を入れ替えられてしまう。 気づいた時には、すでに処刑が決まっていることを告げられ絶体絶命。 しかし幼い時から病弱で常に死と隣り合わせで生きてきた彼女は、むしろ健康な身体を手に入れたことを喜んでいた⁉ 悲劇かと思われた入れ替わりだったが、鋼はがねの精神を持つ玲琳は、あばら家に追放されても自由を満喫し、命を狙ってくる者たちには持ち前の明るさと優しさで魅了し、数々の逆境を乗り越えていく。 一方、玲琳を妬み憎んでいた慧月も、玲琳の本来の人柄に触れるうちに心が揺れ始めて――。 ほうき