大学時代、数学を専攻していた私には、数式や理論の美しさに魅了される日々があった。しかし、数理科学や人工知能の研究に足を踏み入れる中で、
「現象」そのものではなく、それを抽象化し、モデル化することに興味がある自分に気づいた。同じ研究室の先輩が「自分が好きなのは現象ではなく
数理モデルだ」と語っていたのを思い出し、その感覚が自分にも重なると思ったのだ。学問の世界では、「興味の解像度」を上げることで、新たな
可能性が見えてくることがある。もし行き詰まりや飽きを感じたら、思い切ってテーマや分野を変えてみるのも一つの方法だ。
それは決して逃げではなく、新たな問いを見つけるための一歩。そんな柔軟な姿勢を大切にしながら、これからも学問と向き合いたい。