ちょっと息抜き。町のお話 その2 | 豊島区・池袋駅西口より徒歩9分・池袋ファミリー整体院。

ちょっと息抜き。町のお話 その2

次の日、

もう一人の旅人が、町に向かってきました。


町の入り口のおじいさんに、旅人は話しかけます。


「おじいさん、この町に住みたいと思うのですが

どんな町ですか?」


おじいさんは、

「貴方が今まで住んでた町は、どんな町だったかね?」

と、またまた聞き返しました。


旅人は答えます。

「隣のe町に住んでいたんですが、

それはそれは素晴らしい良い町でした。


その町一番の商店で働いていたのですが、

上司は愛の鞭で厳しく鍛えてくださりながら

自由にやらせてくれましたし

与えられた私の部下は、育てがいもあり、

本当によく働いてくれましてね、


アホで不器用な私が足りない所を

何度も助けてくれたんですよ。


自分の力でやってみたいと思い立ち

お世話になった商店のあるじに

引き止められましたが

お店を構えて独立したんです。


そりゃ、最初は苦労しましたが、

いらっしゃるお客さんが、いい方ばかり。


来てくださった方々に

お礼の手紙を出しただけで、
とっても喜んでもらいましてね、
こっちが恐縮してしまいました。


紹介もたくさんしてもらい助けられました。



国中の商人が集う砂漠のバザールに行けば、

私のお店よりも、もっと安くて良い品物が

手に入るのに

わざわざ来てくれて買ってくださる方が

増えましてね、感謝しかありません。


今のお店を信頼できる部下に譲りまして

ここの町にもお店を出して

喜んでもらえたら嬉しいな。

そう思って、やってきました。


たとえ、どんな町であろうと、

ゼロから楽しくやっていく
明るい覚悟でおります。


おじいさん、どんな町ですか?」



おじいさん、嬉しそうな顔で答えます。


「よかったの~、この町も住んでみれば分かるが

お主が今まで住んでいたe町に劣らず良い町じゃ


町の人は優しくて愛情に溢れていて、

お主を可愛がってくれるだろう。」


「そうですか、分かりました。

ありがとうございます!勇気が湧いてきましたよ!」


旅人は、喜びに溢れて町に入っていきました。





商売をやってた、今は亡き母方の祖父が

聞かせてくれました。



ご感想を頂けたら幸いです。