テレワーク | Dropbox NAVI https://navi.dropbox.jp Dropbox で、スマートな働き方を実現しよう Wed, 20 Dec 2023 06:21:44 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.5 https://navi.dropbox.jp/wp-content/uploads/2019/01/cropped-cropped-apple-icon-1-32x32.png テレワーク | Dropbox NAVI https://navi.dropbox.jp 32 32 バーチャル ファースト 2023:「分散化した仕事環境」の実験場として私たちが学んだこと https://navi.dropbox.jp/virtual-first-2023-our-learnings-as-a-lab-for-distributed-work Wed, 20 Dec 2023 06:28:40 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=11264 2020 年 10 月、Dropbox がバーチャル ファーストという働き方を導入したとき、ビジネスの世界には混乱と動揺が広がっていました。雇用主は突然、リモート ワークを導入する必要に迫られ、社員たちは、新しい働き方について何の指針もベスト プラクティスもないまま放り出されてしまったのです。

このとき私たちは、一歩離れて自分たちのアプローチを見直すよい機会だと考えました。この混乱状態は新しい働き方のモデルを作り出す好機のように思えたのです。バーチャル ファーストは、柔軟なリモート ワークと対面ならではの深いつながりを組み合わせた働き方です。私たちはこのモデルに基づいて、Dropbox という会社を「分散化した仕事環境」の実験場、つまりリモートでの共同作業に伴う大きな課題の解決法を身をもって体得するための場に変えることにしました。

それから 3 年、私たちは多くのことを学びました。さまざまなアンケート調査を通じて、社員からバーチャル ファーストでの体験について貴重な意見を得て、うまくいっている点、改善の余地がある点を把握しようと務めてきました。ここでは、バーチャル ファーストの 3 年目を締めくくるにあたり、2024 年の働き方モデルに反映する予定の主な教訓をいくつかご紹介しようと思います。皆さんの同様の取り組みの参考になれば幸いです。

約70%:バーチャル ファーストのおかげでオフィス勤務よりも生産性が上がったと答えたアンケート回答者の割合

最良の成果を得るためにオフィスで働く必要はない

このところ、企業各社の間ではオフィス回帰が声高に叫ばれ、実際にそうした動きが広まっています。しかし私たちは、この議論は重要な点を見落としていると考えています。すなわち、「働く場所」よりも「働き方」のほうが重要という点です。これは当社のデータでも示されています。社員は、柔軟性と自主性を与えられたときに最良の成果を上げることができるのです。

「Dropbox を『分散化した仕事環境』の実験場にするというのは大変な決断でした。その後数年を費やし、いくつもの問題に直面して、ようやくこの働き方の全体像を確立できました。」— Dropbox 設立者 & CEO ドリュー・ハウストン(2023 年 10 月 Fortune 紙でのインタビュー)

最近の社内アンケートからは、社員がバーチャル ファーストに手応えを感じ続けている理由の一端が見て取れます。

  • 70 % 近くはバーチャル ファーストのおかげでオフィス勤務よりも生産性が上がったと回答し、73 % は自宅のワークスペースで快適に仕事ができていると回答
  • 76 % は仕事を終わらせるために邪魔の入らない時間を設けることができていると回答し、70 % は流動的なスケジュールに対応するため勤務時間を柔軟に設定していると回答

個人的な意見では、バーチャル ファーストは全般的にとてもうまくいっていると思います。チーム メンバーは、世界各地にいながらにして、お客様に有益なサービスや体験を提供できています。バーチャル ファーストのおかげで、以前よりも集中して、意欲的、生産的にエンジニアとしての仕事ができるようになりました。
– バーチャル ファーストのメリットについて語る Dropbox アンケート回答者

分散したチームが成果を上げるには適切なツールと枠組みが必要

バーチャル ファーストに移行した時点で、ツールからポリシー、習慣に至るまで、働き方の全面的な見直しが必要であることはわかっていました。

行動面で特に影響が大きかった変化は、「基本は非同期」という考え方を取り入れたことです。Dropbox はグローバル企業であり、社員の 92 % はタイム ゾーンの異なる同僚と共同作業をしています。そして社員の 73 % は、明確なコミュニケーションとドキュメントこそが非同期での共同作業を促進する最も効果的な手段であると考えています。

しかしこの変化を取り入れたことで、いくつかの課題に直面することとなりました。画面越しの作業が増えるということは、対処すべきメッセージやミーティング、通知が増えることを意味します。このため社員は「ノイズ」、つまり仕事のためのツールが次々発する通知のために大切な作業に集中できなくなってしまいました。

そこで昨年は、この問題の解決に本腰を入れることに決めました。社員たちは、仕事で成果を上げるには非同期での共同作業が欠かせないと認識する一方、非同期でのコミュニケーションについてもっと明確な指針がほしいと望んでいます。そのため Dropbox では今、コミュニケーションを簡素化するためにコミュニケーション チャネルの削減とシステムの改善に取り組んでいるところです。最近では、「バーチャル ファースト クイック ヒント」という社内向けのガイドを策定しました。ここには、具体的でわかりやすいガイドラインと、バーチャル ファースト ツールキットRemotely Curious ポッドキャスト、社内向けのプレイブック、技術的なヒントといった既存のリソースへのリンクがまとめられています。

また Dropbox では、社員や、同じような課題を抱えるお客様からのフィードバックに基づき、分断されたワークフローを効率化し、非同期での共同作業を強化する新たな手段の開発にも積極的に取り組んでいます。たとえば、コミュニケーションの壁を取り払い、時差があっても非同期で簡単に意思疎通を図れるツールとして Dropbox Capture を開発。画面録画やナレーション、スクリーンショットを利用してフィードバックをやり取りできるようにしました。また Dropbox Sign では、署名のようにこれまで紙とペンで行われていた作業をデジタル化し、シームレスな契約ワークフローを実現できるようにしています。

76%:バーチャル ファーストで、集中して仕事に取り組む時間をしっかり確保できていると答えた Dropbox 社員の割合

「集中へのフォーカス」で生産性が向上

新たに浮上した「集中力の途切れ問題」への対処に取り組んでいるのは私たちだけではありません。Dropbox が依頼した Economist Impact による先ごろの調査で、世界 10 か国のナレッジワーカー 1,000 名以上にアンケート調査を実施したところ、集中力の途切れは米国企業において年間約 4,680 億ドルもの損失を生み出していることが判明しました。一方、柔軟な業務体制と意識的な工夫で問題を緩和できることも明らかになっており、Dropbox はその 2 つによって集中力の問題を解決しようとしています。

Dropbox は今年、社員が集中力を発揮できるよう支援する取り組みによって、社員の生産性を高めることに成功しました。取り組みを通じてわかったのは、1 人で集中する時間と共同作業する時間を意識的に区切ることが重要だという点です。実際 76 % の社員は、バーチャル ファースト モデルに従うことで、邪魔をされず重要な作業に集中する時間を確保できていると述べています。また柔軟な業務体制により、リアルタイムの共同作業のための時間も確保できており、それ以外の時間は、社員それぞれが自身の必要に応じて使うことができています。

多くの Dropbox 社員は、もっと効果的に、焦点を絞ってミーティングを行うため、検討(Discussion)、討議(Debate)、意思決定(Decision-Making)という「3 つの D」をミーティングの開催基準にしています。それでも社員からは、ミーティングのあり方を改善する余地はまだあるとの声が上がっていました。そこで、行動研究の専門家と協力してさらに詳しい調査を進めたところ、議題の設定、議事録の作成、タスクの特定をもっと一貫した方法で行うことが必要だと判明しました。また、タイム ゾーンをまたぐミーティングの生産性を上げる方法についても、まだまだ検討の余地が残っています。

集中力についての調査で判明した点を踏まえ、私たちは、ミーティングのあり方に関する社内向けのプレイブックを前述の「クイック ヒント」で公開することにしました。集中力に関する最近のヒントとしては、デバイスで集中モードを有効にする方法やスケジュールを設定する方法、集中の阻害要因を把握して集中を継続する方法、1 日のピーク エネルギー レベルを把握して最大限の成果を上げる方法などがあります。

Economist Impact の調査でもう 1 つ興味深いのは、作業単位が短く休憩回数が多いからといって、必ずしも集中力が下がるわけではないという点です。むしろ、集中力、仕事の質、幸福度が高まる場合もあります。Dropbox の社内アンケートでは、休憩時間を確保している社員は 56 % のみ、自身の身体活動レベルに満足しているのは 47 % のみという結果が出ており、休憩については改善の余地があるといえそうです。今後の試行錯誤としては、ミーティング開始時に各チームで異なるルーティンを試し、ミーティング前の交流に効果があるか、ミーティング後にはどのような基準でフォローアップすればよいかを確認したり、Zoom でのビデオ会議が不要なときに休憩と運動を兼ねて 1 対 1 で「ウォーキング ミーティング」を行ったりすることを計画しています。

このような実践に加え、最新の作業ツールを活用すれば、日々の業務で生じる負担はさらに小さくなるはずです。そのため Dropbox では、AI 活用ツールの開発を進め、社員やお客様が集中して作業し、非同期でのワークフローを改善できるように努めています。たとえばユニバーサル検索ツールの Dropbox Dash では、1 つの場所からすべてのアプリやデバイスを対象に必要な情報を探し出せるので、Slack やメールで同僚に質問して仕事の邪魔をせずに済むようになります。また Dropbox AI を使えば、わずか数回のクリックで Dropbox のすべてのコンテンツをすばやく確認、要約し、適切な情報を引き出せるので、時間と労力を節約できます。

ベスト プラクティスにも常に改善の余地がある

バーチャル ファーストは Dropbox 社内ではうまく機能していますが、私たちが成長し、適応し、進化していく余地は常に残っています。知識の共有、効果的なミーティングの実施、対面での有意義な活動、リソースの有効活用、非同期での共同作業は、来年のバーチャル ファーストの実践でも引き続き重要なテーマとなります。Dropbox は 2024 年も、社員のフィードバックに基づく新たな実験に取り組み、貪欲に学び続けるつもりです。その成果は皆さんにも共有しますので、どうぞお楽しみに!

]]>
バーチャル ファースト モデルに関する最新の調査結果について https://navi.dropbox.jp/what-our-latest-research-says-about-our-virtual-first-model Wed, 16 Aug 2023 02:31:36 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=11047 当社がバーチャル ファースト企業となって 2 年以上が経ちました。当社がモデルとするのは、あえてハイブリッドではないアプローチを取るユニークな働き方です。社員の主な働き方はリモート ワークですが、対面でのつながりに代わるものはないという考えのもと、計画した会合や共同作業のために集まっています。また、社員を無理にオフィスへ戻すのではなく、柔軟な働き方を可能にし、各地に分散する労働力からより幅広い人材を登用できるようにすることで、社員が職場で最高の生産性を発揮できる環境を整え、最終的にはお客様により良いサービスを提供できるようにしています。

バーチャル ファーストを導入して私たちがまず知ったのは、学びのマインドセットを維持することが、仕事の世界と並行してこのモデルを発展させるために重要であるということでした。そして、バーチャル ファーストの発展に役立つ新しい調査結果や業界のインサイト、社員からのフィードバックを得た結果、私たちは、オフィス勤務か完全リモートかその折衷かを問わず、これらの発見を世界中に共有することには意義があると認識するに至りました。そこでこのブログでは、Dropbox の People Analytics チームと外部のリサーチ チームが実施した Dropbox 社員への詳細なインタビューとアンケートを組み合わせて得られた最新のインサイトをご紹介したいと思います。この新しい調査では、バーチャル ファーストの一般的なトピックと、Dropbox 社員がワーク モデルで採用しているいくつかの主な行動や戦略を分析しています。

また、さまざまな働き方で成功するための新しいプラクティスをバーチャル ファースト ツールキットに追加し、バーチャル ファーストのすべてを集めたハブ、virtualfirst.dropbox.com をこのほど立ち上げました。ここでは、ワークモデルの原則、調査結果とリソース、リモート ワークのヒントを紹介しています。

以降では、分散環境での作業に関する最新の調査結果や社員のインサイト、そしてそれらをサポートするツールキットのプラクティスについて説明します。

バーチャル ファーストにおけるつながりの価値

バーチャル ファーストのユニークな面の 1 つは、「バーチャルだけではない」ということです。対面でのつながりは私たちのモデルの重要な部分であり、すべての調査において常に注目すべき重要なポイントです。私たちの調査結果は、対面での体験を特別なものにすること、つまり質の高い交流やチームメンバーへのより深い理解に重点を置くことが、バーチャルでつながりを維持し、リモート ワークやハイブリッド ワークの環境でバランス感覚を持つための鍵となる可能性があることを示しています。

  • 「私はドキドキして、とても興奮していました。よくエネルギーと言いますが、私の場合、本当にそのとおりでした。私の仕事に新しいエネルギーを与えてくれたのです。」- Dropbox アンケート回答者が初めて同僚に直接会ったときの感想

複数の調査対象者が、対面での深い絆だけでなく、画面上でもより強いつながりを築きたいと回答しています。それを実現するために社員が実践している工夫の中には、振る舞いに関するかなり細かなものもあります。たとえば、Zoom でアイ コンタクトを意識する、声のトーンを調節する、存在感を示すことにエネルギーを注ぐなどです。他には、もっと仕組み的な方法もあります。たとえば、チーム会議を始めるときに緊張をほぐす時間を設ける、メンバーが最近の休暇や個人的な節目となるイベントの写真を披露するための時間の余裕を議題の間にはさむなどです。対面とバーチャルの両方でベスト プラクティスを活用することで、私たちは素晴らしい結果を得ています。最新のエンゲージメント調査では、Dropbox 社員の 91 % はバーチャル ファーストでチームがうまく連携できていると回答し、87 % は仕事仲間が自分を人として気にかけてくれていると回答しています。

  • 「週末にクライミングに行くのが好きな人がいるのを知っているなら、ミーティングの始めに『そうだ、週末はまたクライミングに行かれたんですね。そのときのことを少しお話しいただけますか?』と言えば、もうかなり緊張が解けて和やかな雰囲気になります。」- Dropbox アンケート回答者

私たちはバーチャルなつながりをより良いものにできるようになっていますが、課題がないわけではありません。たとえば、何人かの調査対象者は、バーチャル ミーティングでは「会議後の非公式のキャッチアップ」がなおざりになりがちであることを挙げています。これは、重要な会議の後に同僚と連絡を取り合って「どうでしたか?」などと尋ねるときのことです。これは Slack でもできますが、必ずしも率直な意見が聞けるとは限らず、声のトーンや、ボディ ランゲージ、興奮度などの重要な手がかりを逃してしまいます。重要なミーティングの後に(Zoom やSlack のハドル ミーティングなどで)信頼できるパートナーとすばやく意見をすり合わせるための時間を意図的に設けたり、ミーティングの内容を 1 対 1 で振り返る余裕を確保したりすることで、このような障壁のいくつかを克服できます。

分散型ワークプレイスでのやり取りに取り組む必要があることを理解したうえで、バーチャル ファースト ツールキットは、チームとプロジェクトの健全性を高めるためのさまざまな演習を提供しています。チームの結び付きを強める儀式を実践することで、チームは絆を深め、共通の価値観を形成し、良い習慣を強化して、対面とバーチャルの両方で同僚とのつながりを築くことができます。

私たちはバーチャルなつながりをより良いものにできるようになっていますが、課題がないわけではありません。たとえば、何人かの調査対象者は、バーチャル ミーティングでは「会議後の非公式のキャッチアップ」がなおざりになりがちであることを挙げています。これは、重要な会議の後に同僚と連絡を取り合って「どうでしたか?」などと尋ねるときのことです。これは Slack でもできますが、必ずしも率直な意見が聞けるとは限らず、声のトーンや、ボディ ランゲージ、興奮度などの重要な手がかりを逃してしまいます。重要なミーティングの後に(Zoom やSlack のハドル ミーティングなどで)信頼できるパートナーとすばやく意見をすり合わせるための時間を意図的に設けたり、ミーティングの内容を 1 対 1 で振り返る余裕を確保したりすることで、このような障壁のいくつかを克服できます。

ミーティングの愚かさと有効性

バーチャル ファーストを導入して以来、私たちは、「非同期が前提」という考え方での業務、コア コラボレーションタイムの遵守、ミーティングを開くのは「3 つの D」(ディスカッション、ディベート、意思決定)の場合のみ、などの戦略を採り入れることで、不要なミーティングの削減に積極的に注力してきました。実際、Dropbox 社員の 73 % が「終日同期から非同期が前提という考え方へのシフト」をうまく実践できていると回答し、66 % が会議の大半はコア コラボレーションタイム(タイムゾーンをまたいで同期/共同作業を同時に行うための全社的な 4 時間の時間区分)内で行われていると回答しています。

しかし、私たちの調査では、会議の必要性と有効性を分析する際に考慮すべき細かな点が他にもあることがわかりました。ミーティングを減らして非同期での作業を優先するには、新しいスキル、特に多くの人が難しいと感じる明確で正確な文章を書くためのスキルが必要です。非同期で効果的なコミュニケーションができなかった後で、Zoom 会議の予定を立てる羽目になることがよくあります。話し言葉なら対面で解釈して解決するのが簡単だからです。たとえば、「オーケー、いいね」といったフレーズは、実際の同意からはぐらかしやあきらめまで、さまざまな意味を示すことができますが、書き手と読み手が同じ解釈を共有する保証はほとんどありません。

  • 「Slack でごく短い答えを返されるとイライラします。プロジェクトがうまくいっているのか、もうすぐ終わるのかを尋ねると、一言『はい!』と答えが返ってくるのです。曖昧な返事がしたいわけでないことはわかるのですが、私はもっと周辺情報がほしいし、物事が予定どおり進んでいるという安心感がほしいのです。繰り返し尋ねると失礼だと思われるかもしれません。だから 30 分の Zoom 会議をスケジュールすることになるのです。それで相手はもっといら立つかもしれません。でも、どの部分がすでに完了しているのか、まだ完了していないところがあれば手助けが必要なのか、私はそれを知りたいのです。」 – Dropbox アンケート回答者

また、会議の価値や効率については、人によって見方や好みが異なります。つまり、同じ会議を終えた 2 人がその成果について正反対の意見を持つ場合があるということです。会議のやり方もチームによって異なる場合があり、会議を始めるときにメンバーが雑談するのを好むチームもあれば、しっかりと用意された議題に真剣に取り組むチームもあります。私たちの調査では、参加者の約半数が複数の国のメンバーと共同作業をしており、仕事を進めるうえでの文化的、言語的な隔たりが大きいことがわかりました。概して、社員たちはさまざまなグループの規範を尊重する方法を理解しており、必要に応じてさまざまな会議スタイルに適応しようとしています。

これらの調査結果の一部は、Dropbox Dash などの製品の開発にも役立てられています。コンテンツを非同期で共有する代わりに会議を開くと、生産性の妨げになる可能性があることがわかりました。Dash を使えば、仕事に必要なコンテンツを提案して情報の格差を減らせるので、会議に費やす時間を短くして仕事に集中する時間をより長く確保できます。

非同期が前提という考え方をチームにより浸透させるために、コミュニケーション スキルを強化する演習をバーチャル ファースト ツールキットに追加しました。その中には、簡潔で明確な書面によるコミュニケーションのための理解を深める文章の書き方や、効果的な会議の運営によってミーティングをもっと実りあるものにするための戦略が含まれています。

全体として、Dropbox 社員はバーチャル ファーストにとてもよく適応しており、アンケートにも、生産性が向上してバランスが取れているように感じると回答しています。バーチャル ファーストでは、柔軟性を実現するバーチャル ワークと、帰属意識を育む対面でのつながりを独自に融合することで、最高の仕事が可能になると私たちは考えています。実際、それが機能していることは今回の調査に見て取れます。また、社員はオフィス ワークの長年の習慣や儀式のうちもはや有効でないものを捨て去り、将来の仕事に最も役立つ慣行に置き換えることに成功しています。私たちは、「ラーニング」から「アンラーニング」にシフトするための効果的な方法をいくつか把握しました。

私たちは、バーチャル ファースト モデルへのアプローチにおいて機敏かつ柔軟であり続けることを目標に掲げ、未来の働き方に舵を切るため、同僚からのフィードバックを収集し、調査から学び続けることに全力で取り組んでいます。Dropbox の取り組みについて最新情報を入手するには、ポッドキャスト Remotely Curious をお聞きください。また、バーチャル ファーストに関する詳しい情報については、virtualfirst.dropbox.com をぜひご覧ください。

]]>
リモート ワークの今後を決めるのは誰なのか? https://navi.dropbox.jp/who-will-determine-the-future-of-remote-work Wed, 19 Apr 2023 07:47:57 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10942 執筆:ドリュー・ピアース

 

このところのニュースの見出しを眺めていると、リモート ワークの時代は終わりつつあり、極端なオフィス勤務時代に回帰する気運が高まっているように感じられます。

大手企業各社の CEO が「オフィス回帰令」を発し、働き方をコロナ前の状態に戻そうとしているのです。そこまではしない企業も、無料のビールやレクリエーションなどの福利厚生で誘惑し、社員をオフィスに呼び戻そうとしています。
しかし、在宅勤務でも生産的に働けることを知った社員を説得し、すっかり慣れ親しんだ柔軟な働き方を捨てさせるのは簡単ではありません。ある企業では、オフィスこそ「文化、人間関係、創造性」が生まれる唯一の場所であるという神話を復活させる動きに反発する社員たちが、「リモートワーク支持」を訴えるための Slack チャンネルを立ち上げています。

一部の研究者は、従業員と雇用主の間でが深まっている原因として、明確なポリシーがないことを指摘しています。ですが、ニュースの見出しを眺めるだけでなく深くデータを掘り下げてみると、そこにはもっと複雑な事情があることがわかるはずです。

マッキンゼーの「American Opportunity Survey」によると、リモートワークを支持する声は年齢層や職業、地域を問わず広がっています。調査回答者の実に 58 % が、毎日または日によって在宅勤務できる状態にあると回答し、35 % は、週に 5 日間在宅勤務できると回答しているのです。また 87 % は、柔軟な働き方が認められればその機会を利用すると答えています。

最も注目すべき点は、このような回答が米国内のすべての地域と業種(ブルーカラー職を含む)の労働者から寄せられていることです。企業の間でリモートワークを縮小する動きが進んでいるにもかかわらず、働き手の間でリモートワークを求める声が拡大しているのはなぜでしょうか?

リモートワークの機会に関する調査

2019 年から 2021 年にかけて、米国では主に在宅勤務で仕事をしている人の数が 3 倍に増加しました。同時に、リモートワークの導入は、企業にとって社員 1 人あたり年間 1 万ドル以上のコスト削減につながることも明らかになっています。
実際、完全リモート ワーク制度もいくつかの企業ですでに導入されています。Dropbox もそのうちの 1 社です。Dropbox 初の「バーチャル ファーストの実践」アンケートでは、Dropbox 社員の 93 % が在宅勤務でもしっかりと仕事ができると回答しています。

つまり、問題は「リモート ワークでは仕事ができない」という点ではないのです。リモート ワークは非常に効果的であり、多くの人がリモート ワークで働きたいと望んでいるにもかかわらず、その機会を提供しようとする雇用主が少ないことが問題なのです。

前述したマッキンゼーによる調査の共著者クウェイリン・エリングルッド氏のチームが関心を持っていたのは、ジェンダー、人種、所得、教育、地理的な要因が人々の経済的機会にどのような影響を与えるかでした。「私たちは、新型コロナウイルス感染症の影響が集団によって異なるという点に懸念を抱くとともに、その影響からの立ち直りにも違いがあるのではないかと考えていたのです」とエリングルッド氏は話します。

調査の結果、その懸念は正しかったことが裏付けられました。リモート ワークを希望しながらそれをかなえられない人々が大勢いたのです。特に、女性や子を持つ人々、若手社員は、在宅勤務で働く自由を望みながら、最もその機会に恵まれずにいることが判明しました。

リモート ワークは非常に効果的であり、多くの人がリモート ワークで働きたいと望んでいます。

一方、技術や経営、金融に関わる職に就いている人々は、その技能が高く評価されるため、柔軟に働く機会をより多く得ることができています。リモート ワークが今後どうなるかは、このような立場にある人々が左右することになるでしょう。そして企業がこの種の分野で有能な人材を獲得して自社にとどめるためるには、柔軟な働き方を認めることが必要になります。

つまり特定の業種で働く人々には、リモート ワークの将来を決定付ける潜在的な影響力があり、それが他の集団や業種に波及効果をもたらす可能性があるということです。

「これは多くの人事方針と通じるところがあります」とエリングルッド氏は説明します。「同業他社の多くが、産休や育休の期間を長くしたり福利厚生を充実させたりすれば、人材獲得競争で後れを取らないために自社も同じ方針をとらざるを得なくなります。それと同じことです。」

テクノロジーはリモート ワークの機会を増やすか?

Zoom や Slack、Dropbox Capture などのツールの登場で、ナレッジワーカーが在宅勤務しやすくなったように、ブルー カラー職のリモート ワークを容易にするテクノロジーも登場の兆しが見えています。

「すでに仕事に影響を与えているオートメーションですが、コロナ禍の 3 年間でその勢いはさらに加速しています」とエリングルッド氏は指摘します。

工場で働く人々が自宅から機械を監視することはまだできませんが、一部の作業をリモートから実施するテクノロジーは遠からず登場する可能性があります。

エリングルッド氏は言います。「たとえば、工場勤務の品質管理チームについて考えてみましょう。その人たちは全員で工場にいる必要はあるでしょうか?サポート チームは交代で働けるでしょうから、何人かは工場で指導をし、何人かは工場で検品する必要があっても、全員が毎日現場で勤務する必要はないはずです。」

エリングルッド氏は、顧客サービスとセールス、食品提供サービス、製造、オフィス サポートと補助という 4 つの職種が、今後 2030 年までに導入されるオートメーションとそれに伴う職業転換の約 8 割を占めるだろうと予想しています。
今後 AI がリモート ワークに与える影響について、エリングルッド氏は、AI をはじめとするテクノロジーによって社会で必要とされるスキルが変化しつつあると指摘します。これから数年のうちに手作業の需要が減り、技術的なスキルと社会的なスキル、感情的なスキルに対する需要が高まっていくというのが同氏の見立てです。

「単純な問題解決作業はこれからあまり必要とされなくなるでしょう。将来的には、AI が人間よりも手早く、場合によっては人間よりも正確に作業をこなすようになるからです。」(エリングルッド氏)

生産性をもっと効果的に測定するには

この数年間、私たちは感染症対策として在宅勤務に取り組んできました。そして今ようやく、リモート ワークを永続的な選択肢として検討できるようになりつつあります。そして、コロナ禍の間に労働時間が長期化し、多くの人が経験してきた燃え尽き症候群を軽減する力を秘めた選択肢として考えることも可能になります。

この数年間、私たちは感染症対策として在宅勤務に取り組んできました。そして今ようやく、リモート ワークを永続的な選択肢として検討できるようになりつつあります。

仕事をするのに通勤の必要がなくなった結果、多くの人は自分でも気付かぬうちに長時間仕事をするようになってしまいました。オフィス回帰が叫ばれる中、同じペースで働き続けることはできるだろうかと不安に思う人もいます。「必要以上の仕事をしない、がんばりすぎない働き方が話題になる一方、今の状態を何年も続けることはできないと感じている人もいます。この先持続できないほどの猛烈さで働いている人もいるのです。」(エリングルッド氏)

一方、オフィスで部下を監督することに慣れていた管理職は今でもリモート ワークには懐疑的です。在宅勤務でも生産的に働けるという研究結果が出ているにもかかわらずです。では、働く場所に関係なく、タイム カードに記録された勤務時間ではなく達成した成果を重視するよう管理職を説得するにはどうすればいいのでしょうか?

生産性を測定するもっと効果的な方法が見つかれば、社員の雇用維持や意欲と生産性の向上に最も適した働き方を正確に判断できるようになるはずです。テクノロジーがさらに進化し、オフィスにいなくても効率的に働けるより良い方法が登場すれば、管理職の人々も安心して社員の柔軟な働き方を認められるようになるでしょう。

「この問題に特効薬はありません」とエリングルッド氏は指摘します。「今後数年で、さまざまな業種や企業文化に適した方法が生まれてくると思いますが、その先にもっと明確なベスト プラクティスが確立されることを期待しています。」

 
*本ブログは、2023年3月14日に公開されたブログ記事の翻訳版です。

]]>
Dropbox 初の「バーチャル ファーストの実践」に関するアンケートから学んだこと https://navi.dropbox.jp/what-we-learned-from-firstever-life-in-virtual-first-survey Fri, 07 Apr 2023 05:46:30 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10920 2 年前に Dropbox がバーチャル ファースト(リモート ワーク中心の環境)をスタートさせたとき、成長の心構えを維持し、その過程で得た知見を共有することをお約束しました。その趣旨に基づき、昨年夏に Dropbox の全社員を対象としたアンケートを実施し、バーチャル ファーストでの経験や成功の秘訣について尋ねました。この「バーチャル ファーストの実践」に関するアンケートでは、新しい働き方における Dropbox 社員の仕事に対する姿勢、流儀、実践方法についても知ることができました。各方面からのさまざまな知見が、ハイブリッド ワークやリモート ワークの最適化を目指す個人や企業にとって新たな指針となることを願いつつ、この結果をご報告できることを嬉しく思います。

ほぼすべての社員が効率的な在宅勤務を実現

これはバーチャル ファーストでの大きな成果です。社員からは集中できる時間が増え、柔軟性が高まったと好評を得ました。Dropbox のバーチャル ファースト ツールキットで、より適切な目標設定からチームの満足感向上まで、バーチャル環境に対応した実践的な演習を用意したことが分散化した仕事環境での成功を後押ししました。

強固な基盤を築き上げた一方で、20 % の回答者が在宅勤務の段取りやバーチャル ファーストの一般的な心得について、もう少し踏み込んだアドバイスを求めていることもわかりました。

最も多く寄せられた意見は、在宅勤務の段取りについてアドバイスを増やすことでした。ある社員からは次のような要望が寄せられました。

「バーチャル ファーストで成果を上げている人たちの成功談を、具体的な方法やうまくいくコツ、装備、ツール、参考になる読み物などの情報も含めて頻繁に発信、公開してほしいと思います。そうすれば自分たちの働き方を最適化するさまざまな新しい方法を常に把握できます。」

その次に多かったのは、人間工学に基づいたサポートをもっと充実させてほしいという要望でした。ある社員は次のような提案をしました。

「ホーム オフィスにおすすめの機器や家具を紹介するオンラインショップやリンク集を作るのはどうでしょうか。専門のスタッフに機器類の正しい設定の仕方を 1 対 1 で相談できるオプションもあると良いですね。」

バーチャル ファーストについて詳しいアドバイスが欲しいというフィードバックからは、社員が従来の職場環境で体験していた「見て同じようにする」機会を求めていることがわかります。たとえば、自分の向かい側にいる整理整とんの上手な同僚や集中力が高い同僚を見て、自分のワークスペースでもそのやり方を真似してみようと思うことです。このフィードバックからは、それぞれに適したタイミングでのアドバイスが求められていることもわかります。つまり、社員たちが非同期が前提の考え方を取り入れ、新しい働き方を学ぶことに前向きであることを示しています。

このようなフィードバックを受けて、Dropbox では人間工学に基づいたサポートに関して新しいリソースを導入しました。これは、社員がデザインの専門家との面談で自宅のワークスペースを最適化する方法を学べるというものです。非同期のアプローチを希望する社員には、デザインのヒントになるような事例集を提供しました。

在宅での仕事を効率的にこなす力を高めたい方のために、健康的な在宅勤務環境をつくるためのベストプラクティスをいくつかご紹介します。

新しい働き方に伴って変化した仕事への取り組み方と選択傾向

今回の調査では、こうした新しい働き方における仕事への取り組み方、選択肢、与えられた課題についても理解を深めるため、対面勤務とリモート勤務のリズムの違い、それぞれに適した職場活動の種類、キャリアのステージに応じた仕事の選択傾向や取り組み方の違い、コラボレーションの変化などを検証しています。

Dropbox のバーチャル ファースト モデルで重視されるのは、対面でのつながりと協力関係を保つことであり、チームは四半期に一度、対面でのミーティングを行っています。対面で集まるようになって 1 年後、四半期に一度のペースで顔を合わせることが Dropbox によい結果をもたらしたことがアンケートで明らかになりました。これを望ましいペースと考える社員は最も多く、対面で集まる頻度をそれよりも増やしたい、または減らしたいという意見は半々に分かれました。この適切な頻度、より柔軟な対面ミーティングのあり方については、今後もモデルの改良を進めながら検討していく予定です。

また、チームが実際に集まる場合に、影響力のある特別な経験となるように、どのような種類の職場活動を行うかを計画的に考える必要があることもわかりました。アンケートでは、ある種の活動はリモートよりも対面で行うほうが良いという結果も出ており、チームが対面での集まりを計画したときの方法にも、その結果が反映されました。その結果、社員はブレインストーミングや戦略会議を対面で行うことが望ましいと考える一方で、制作活動、レビュー、読み書き、コーディングといった多くのタスクはリモートでの作業時に実行するのが最適ということがわかりました。

私たちが気付いたのは、キャリア ステージや役割タイプによって仕事の選択傾向や取り組み方に違いがあるということです。たとえば、リモート ワークやリモート ファーストの企業で活躍するデジタル ノマドの話題はメディアでもよく取り上げられますが、Dropbox ではノマド的な働き方に関心のある社員は全体の 10 % に過ぎず、そうした社員はまだキャリアの浅い層です。

また、一般社員は集中して仕事をしているときが最も生産的であると回答する傾向にあり、管理職は人と接しているときが最も生産的であると回答する傾向にあることがわかりました。これは、より自律的な仕事をする一般社員と、より協力的で戦略的な仕事をする管理職との違いを考えれば、理にかなった区別と言えます。

実際に、最も一般的なコラボレーション形式であるメッセージのやりとりに費やす時間は、一般社員よりも管理職のほうが多いのです。新しい働き方において、会議などの「現場主義的な」コラボレーション形式は一般的でなくなりつつあります。アンケート結果によると、これは社員が非同期前提の考え方をうまく取り入れていることを示しています。実際、ほとんどのチーム(事業開発や営業など外部や顧客と接するチーム以外)は、コラボレーションの形態として最も頻度が少ないのは会議であると回答しています。

Dropbox のバーチャル ファースト ツールキットは、より効果的なコラボレーションの手法から非同期前提の考え方の採用まで、分散環境での仕事を成功に導く方法について数多くのリソースを提供しています。また、Remotely Curious ポッドキャストでは、新しい働き方の現実についてためになるヒントや関連性の高い話題を紹介しています。

自然なつながりを築く方法をさらに追求

Dropbox の社員は、より自然なつながりを求めていると回答しています。これはオフィス内で顔を合わせる機会が少なくなると、確かに難しいかもしれません。
人とのつながりに関する社員の声を紹介します。

  • 「仲間とのつながりは、これからも大切にしていきたいことです。現状では、普段オフィスでするようなちょっとした会話に匹敵するものはありません。」
  • 「初対面の人と関係を築くのが難しいです。無理にカメラの前に座らされている感じで、あまり効果的とは思えません。」

さらに掘り下げてみると、Dropbox の社員はリクエストや対話を単なる取引と感じさせないために、真のつながりを大切にしていることがわかりました。その点で世間話は欠かせないものであり、インタビューに応じた人たちは、世間話によって共感が生まれ、信頼関係が深まると認めています。そうすることで、困難な状況でもポジティブな意図を信じられる基盤が築かれます。最終的に、相手を知ることが最適なコミュニケーション方法を理解することにつながります。
バーチャル ファーストは、パンデミック以降のリモート ワークについて、多くの企業が明確な姿勢を示す前に発表された大胆な試みでした。私たちは今回の結果を非常に心強く思っていますが、まだまだやるべきことがあるのも事実です。今後もバーチャル ファースト モデルの改良を続け、より開かれた働き方を追求する過程で得られた知識を共有していきたいと考えています。

バーチャル ファーストで自然なつながりを育むベストな方法については、まだ学びの途中ですが、一部の Dropbox チームがバーチャルの仕事環境で井戸端会議の場面を再現するために使用したリソースをぜひご覧ください。

※本記事は Dropbox のハンナ マーケル-ゴールドスタイン執筆した記事を和訳したものです。

]]>
Dropbox Japan の社員はどのように「バーチャル・ファースト」と向き合ってきたか https://navi.dropbox.jp/dbx-japan-talk-virtual-first-work-approach Tue, 04 Apr 2023 05:17:31 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10892 Dropbox では、2020 年 10 月より、「バーチャル ・ファースト」という働き方を実践しています。リモートワークと対面による仕事のいわば”いいとこ取り”を目指した「バーチャル・ファースト」の導入により、社員は一定のルールに従うことで、9時~5時というような就業時間に縛られずに済むようになりました。社員は自分で就業時間帯を計画し、自身が一番やる気がある時に、仕事に集中する時間を設定することができます。

社内で実施したアンケートによると、2021 年第 4 四半期の時点で、Dropbox 社員の 63 % が「基本は非同期」(リアルタイムでの対話が必要な場合にだけミーティングを設定すること)を受け入れて仕事をしています。また、非同期型の働き方を取り入れた社員の約8割が効率的に働けるようになったと思う、と回答しています。

このようにワークスタイルに選択肢が増えたことをきっかけに、Dropbox Japan にはペットと新たに暮らし始めた社員たちもいます。今回は、バーチャル・ファーストを契機にペットを飼い始めた社員たちの働き方の工夫について、HR担当の高橋美智子がお話を伺いました。

バーチャル・ファーストがペットを飼うきっかけに

MICHIKO:
APJ リージョンの⼈事部リーダーとして採用からHR全般を担当している⾼橋です。Dropbox Japan に入社してから 7 年半が過ぎました。今日は、バーチャル・ファーストが始まったタイミングでペットを飼い始めたお二人に色々とお話をできればと思います。

Michikoと茶々(ちゃちゃ)
Michikoと茶々(ちゃちゃ)

私は、甲斐⽝を 2021 年の 3 ⽉から飼っています。息子がペットを希望していたところに、たまたま甲斐犬に出会って一目惚れしてしまいました。調べれば調べるほど、甲斐犬は初心者にはハードルが高いと思いましたが、どうしても諦められませんでした。子犬のしつけ教室が近くにあったら飼おう、と思い探したところ、家から 5 分のところに信頼できる教室が見つかって不安も解消され、これは運命だと思い飼い始めました(笑)。バーチャル・ファーストによって在宅勤務が可能になったのも背中を押してくれましたね。

それでは Yaoさん、Yuheiさん、自己紹介とペットの紹介、そしてペットを飼い出したきっかけについて教えてください。

YAO:
Yao と申します。Commercial Operations を担当しています。仕事の内容は、注文のプロセス管理や、営業が案件を成立させる上での戦略的なサポートなどです。勤務年数は1年10ヶ月です。
ペットは、一歳半のミニチュアダックスで、2022 年の 9 ⽉から飼っています。きっかけは、バーチャル・ファーストで在宅勤務になったことが大きいですね。私は元々犬が好きで、何年前からもずっと飼いたいなと思っていましたが、毎⽇出社するとなると、ワンちゃん1⼈で留守番させるのが可哀想だし、そばにいる時間が短いから難しいなと 1 回ギブアップしました。

Dropbox がバーチャル・ファーストにより完全リモートになったことと、会社がペットを飼うことに対して支援してくれることで大きく後押しされました。夫もコロナ禍では完全リモートで、現在は週に1回ほど出社していますが、在宅時間が長くなりました。お互い犬が好きで、家にいてお世話ができるようになったので、じゃあ飼おうか、と準備を進めました。
飼う準備としてまず行ったのは、自分自身のアレルギーテスト。小さい頃猫アレルギーがあったので、心配でしたが、犬は大丈夫という結果になりました。評判の良い動物病院が近くにあるかどうかも重要視しました。大事な家族となる犬だからこそ、一生の責任を考えて、しっかりと心の準備もしました。

YUHEI:
筒井と申します。アウトバウンド営業という、お客様に直接 Dropbox を提案したり、お客様に Dropboxをより便利に使ってもらうための提案をしています。勤務年数としては 3 年 7ヶ月になります。ペットは、チワワとビジョンフリーゼという犬種のミックスになります。
飼うことになったきっかけは、僕もずっと⽝や猫がなどの動物が好きで、いつか飼いたいなと思ってたんですけれども、仕事柄ペットにかける時間がなかなか取れないので、難しいかなと思ってたんです。

幼犬のときは、特に世話に時間をかける必要があるので、通勤で家を空けることが多いと難しいと思ってましたが、Dropbox でバーチャル・ファーストの働き⽅ができるようになり2年ぐらい経ったところで、この⽣活だったら、責任を持ってペットも飼えるかなって思うようになりました。自分は元々ペット可のところに住んでなかったので、まず家を探しました。都市部だとなかなか好条件がなかったり、ペット可の物件が限られています。毎日出社をしなくてよくなったので、少し都⼼から離れた場所まで範囲を広げて物件を探して、今の家を決めました。

バーチャル・ファーストへの不安と期待

MICHIKO
みなさんは、バーチャル・ファーストという⽅針が決まった時にどう思いましたか? 率直な感想をお教えください。

YAO
私はバーチャル・ファーストの導入後に⼊社しました。当時は、Dropbox はバーチャル・ファーストを始めているという認識はあったものの、どうなるのかちょっと不安がありました。新しく入社して、誰も知らない、顔を合わせたことがない状態で、仕事にも慣れていないのにいきなりバーチャル・ファーストというのは正直不安でした。社員の皆さんが優しく、わからないことがあったら詳しく教えてくださったので大丈夫でしたが。ただ、正直入社当時はストレスがあったので、それも犬を飼うという 1 つのきっかけになりました。

MICHIKO
入社当時の不安というのは、人とのつながりのことでしょうか。⼈と会わずにバーチャルで繋がってるから、リアルな対面での人とのつながりがもっとあったらいいなって思ったということですか?

YAO
そうですね、最近は対面でのイベントが増えてかなりよくなったなと思っています。私たちは個別の仕事はリモートワークで行うことがすすめられていますが、(対面イベントの増加により)仕事では関わっていない他のチームの方々とイベントで会えたり、Studio に週 1 回くらい行くと、その場で会った社員と雑談とかできたりしていて、気分転換ができています。
チャットでも雑談することはできるのですが、身近に仕事している人に限られてしまいます。私は、Studio に行く頻度を自分でコントロールできたり、自分で気分に合わせてメリハリをつけた働き方ができるのは、良いと思っています。

ペットと共存しながら、仕事に集中できる環境づくりを

MICHIKO
皆さん、毎⽇犬の散歩⾏かれてると思うんですけど、どれぐらいの頻度で⾏かれていますか? 散歩の時間帯はどのように設定しているでしょうか。

YAO
私は、ほとんど夜に行っています。仕事の後とか夕食後ですね。冬の寒い時期はお昼に 2-30分時間をとって散歩に行きますね。

YUHEI
僕は、最近は寒いので、お昼休憩のご飯を食べた後に行くことが多いです。僕の場合、業務の都合上お客様との打ち合わせが多いので、打ち合わせ中はできる限り大人しくしてもらえるように、お客様との打ち合わせの前に散歩に⾏くなどの工夫をしています。

MICHIKO
うちの⼦は結構歩かせないといけないので、忙しい時は大変です。2 歳になってから、家で全然オシッコしなくなってしまったので、朝起きたらすぐに行くようにしています。夜は大体、夕食後に⾏っています。近くの公園に毎朝犬が 10 匹以上集まっていて、良い遊び相手になってくれています。
とくに忙しい時期はなかなか早く散歩に連れて行けず、ペットにとって大きなストレスになっていた時期がありました。そこで、会議が多い時にはお散歩代⾏を頼んでいます。

みなさんは犬とのバーチャルファーストの生活で、何か他に困ったことや工夫したことはありますか?

YUHEI
飼い始めた時に一番困ったのは、(犬が吠えたり粗相が重なるなどの理由で)会議に集中できないことがあったことです。会議中にうんちをしてしまったり吠えたりなどの失敗談から学んで、試行錯誤をした結果、会議の前に散歩させるなどの⼯夫をするに至りました。そういう工夫はやっぱり必要ですね。

YAO
コロナの影響でペットを飼う方が増えて、ペットOKなレストランとか宿泊できるホテルも増えてきてる印象を受けますが、まだなかなか難しいと思うことがあります。移動用にカートを購入しました。電車や地下鉄に乗る時にはカートを使っています。

YAOとBobby
YAOとBobby

私は旅⾏も好きですが、犬を飼ってからは旅行、特に海外旅⾏するのかかなり難しいです。近場で車で行ける場所ならいいのですが、ペットと宿泊できるホテルはそんなに多くはないので事前に予約しないといけないですし、かなり値段が⾼いですね。

 

MICHIKO
私も移動が難しいなあと思いました。10 キロ弱あるのでなかなか電車での移動は難しいなと思い、思い切って免許を取りました。

ベットがいることで癒された、飼ってよかったと思うエピソードなどありますか?

YAO
毎⽇癒されています。⾒るたびに、ああかわいいと思ってます。
⽝のべットが私の仕事机の隣にあって、ずっと隣にいられるのが嬉しいです。会議や仕事が一段落したら、5分ぐらい休憩時間をとって、遊んだりしています。在宅勤務で働き過ぎで燃え尽きたりすると聞くのですが、私は気分転換が上手くできてる感じですね。

MICHIKO
私も近いですね。自宅での仕事場所が自分のベットルーム兼仕事場なのですが、日中は犬はそこのベットで寝ています。会議終わってふっとベットを見ると、寝てるなあかわいいなあと思って癒されています。

YUHEI
僕も同じような感じですね。ストレスを感じることも少なくないですが、打ち合わせ後に犬と触れ合ったりとかすると、⾃然とそのイライラした気持ちや不安な気持ちがやわらいでいくっていうのもありますし、散歩に毎日に⾏くようになったので、気分転換ができていますね。
僕は Studio にも⾏く機会も少ないので、同僚の方とちょっとした雑談をする機会も 1 日の中で多くないのですが、散歩仲間ができ、何気ない会話を 30 分ぐらいの散歩の間にできるのも、気分転換になっています。

YUHEIとオルフェ

YAO
私は夫と同じ家で仕事していますが、お互い仕事とかミーティングが多いので、あまり会話がなくなってきていましたが、犬を飼ってから一緒に散歩するようになりました。2 人で散歩に連れて行くと犬が大喜びするその姿を見て 2 人とも嬉しくて。2 人の間にコミニュケーションをする時間や共通の喜びが増えたのはよかったです。

MICHIKO
それ、すごくいいですね。私の息⼦は思春期なんでやはり以前よりコミニュケーションが減ってきて。夜の散歩は暗いからたまに付き合ってもらっています。昔より共通の会話が増えたり、沢山話せるんようになった気がします。

ペットが病気とかなった場合など、急に予定を調整しなきゃいけないと思うんですが、そういう時はどう対応されていますか?

YUHEI
自分は営業職なんで、予定の調整はやりやすい方だと思います。待てるようだったら、⼟⽇とかに⾏くこともありますし、平⽇も予定が空いていたり調整可能であれば、サクッと打ち合わせと打ち合わせの合間に近くの動物病院に⾏ったりとかっていうのもできていますね。

YAO
私も、急な動物病院の診察で結構時間かかりそうな場合は、会社の携帯を持っているので、普通に Slack で対応するということもできています。急遽病院に行かなくてはならなくなった際には、自分のカレンダーに「動物病院」などと書き込んだり、Slack のステータスに状況を書き込むなどして、他の人たちに伝わるようにしています。みなさんが状況を理解して待ってくれたり、もし急なサポートが必要な場合はSlackでメッセージを送ってくれるので、その場合はできる限りすぐ連絡して対応しています。結構フレキシブルに対応できいますね。

MICHIKO
皆さんバーチャル・ファーストでペットとの⽣活は向上してる感じでしょうか。それともバーチャル・ファーストによってペットとの⽣活はなかなか難しいなって思ったりしますか。

YUHEI
やはり苦労する⾯もあります。けれど、散歩の時間をフレキシブルに調整できたり少し⼯夫するだけで、ペットとの時間を⼗分に取りながらも、⽣産性を落とさず働けていると思います。

YAO
そうですね、私もこのバーチャル・ファーストの働き方で、犬とずっとそばにいれているのことを嬉しく思っています。おそらく、⽝も自分のリズムを私の仕事のリズムに合わせてくれていると思います。
私は大体夜の 18:00 頃仕事を終えるのですが、その時間までほとんど吠えないでいてくれています。時々、ヨーロッパのチームとの会議が 18:00 以降に入る時があるんですが、その時はミーティング前に必ずご飯を上げるようにしたら、吠えなくなりました。会議は遅くても 19:00には終わっているので、ほぼ毎日、夜の散歩は 20:00 ごろ行っていますよ。

MICHIKO
私もバーチャルファーストで犬と一緒にいられて、犬との生活のリズムが作れたのはありがたいと思っています。多分⽝がいなかったら、散歩とか運動はあまりしなかったと思っているので、⽝がいることで健康になったり、より外に出るようになって。⼤変だなあと思うこともありますが、やはりありがたいなって思うことの方が大きい。犬がいるから、週末も沢山歩くようになったし。

働き方の変化がもたらした「気づき」

MICHIKO
話は変わるのですが、私は、バーチャル・ファーストだからこそぜひやってみたいことがありまして。
ワーケーションとか、息子が学校休みの時に北海道など少し遠方のところに行って、ロードトリップをしながら仕事をしてみたいって思っています。⽝も自然の中で楽しくできるんではないかと。元々は全然アウトドアじゃない自分が、犬の影響でアウトドア派になっていて正直自分でも驚いています。

皆さんは、バーチャルファーストになってから、何か暮らしに変化をつけたことってありますか。

YAO
私は今年引っ越しする予定です。やはり通勤がいらないから、もう少し都会から離れてる所に住みたいなと思っていて。あともう少し広いところで、犬が走れるようなスペースが欲しいなあと思って、小さくてもいいからお庭があるところを探しています。今住んでるところは、実は近くに緑が少ないし公園も遠いんです。だから、郊外で緑が多い所に引っ越ししようと思ってます。

YUHEI
僕は犬を飼い始めて引っ越ししました。
元々は、居住空間と仕事部屋は全部⼀緒だったんですけど。バーチャルファーストで在宅勤務がメインになってから、やっぱり寝る空間やリラックスする空間と、仕事する空間を分けたいなと思って、広い間取りに引っ越しましたよ。

MICHIKO
私も引っ越ししました。家で仕事するから家での空間がとても重要になりました。前はリビングに机を置いて仕事していたのですが、リビングで仕事をしていると、ずっとリビングにいて、ご飯⾷べるのもそこでというのは景色が変わらず私は嫌でしたね。切り替えができず、集中もできにくくなっていたと思います。やっぱり個室で仕事したいなと思って、個室が多い物件またはベットルームが広い物件を探しました。結果、今はベットルームの一角にデスクを置いて仕事をしていますが、満足しています。

YAO
私は、今は 2 つある部屋の一つの個室で仕事をしています。集中できるかどうかは大事ですね。

MICHIKO
皆さんにはバーチャルファーストの犬との暮らしを色々とお話しいただきましたが、その他のバーチャルファーストの利点で実感されていることって何かありますか?

YAO
これは最近実感しているんですが、人と人との繋がりの重要さ・ありがたさを以前よりもずっと感じています。毎日皆さんと会っていないからこそ、もっと⼈と⼈のこの繋がりを大事にしたいし感謝しています。オフィスに通勤して働いていた時は、何気ない会話でその緩く繋がるみたいなところが結構重要だったりしたことに気づきました。特に仕事であまり関連したい方々とのつながりが減って、自然に情報が⽿に⼊ってくるっていう環境が遮断されて孤独を感じるようになりましたが、会社がイベントを設定してくれてみんなと会えたり、部門を跨いだカジュアルミーティングやランチが開催されたり、そういうののありがたみを昔より感じるようになりました。

YUHEI
そうですね、たまにしか会えないから時間が濃いと思うようになりました。ありがたいと本当に思いますね。一方で、オンオフの切り替えがやっぱ難しいかなと思います。家だとずっと仕事が出来てしまうので、⾃分できちんと切り替えないと、なんか頭が休まらないというか、ずっと仕事してる感覚になってしまいますので、気をつけています。あとは, 誰かに確認したりとか相談したりする必要が発⽣したときに、少し確認に時間がかかってしまいますね。確認の仕⽅もちょっと気を遣うというか、他の方の予定を確認したり、その辺を気にしながらっていうところが、近くにいてすぐに声をかけれる時とは違いますね。

YAO
おっしゃるとおり、私もあんまり、オンとオフをスッキリ分れていないと思います。

MICHIKO
意識してやらないと結構きつい時はありますよね。いい時ははいいと思うんですけど、気分が落ち込んでいる時は、自宅という同じところにいるから、実は疲れるときはありますね。例えば、通勤していたらそれはそれで⼤変さはあるんですが、でもその通勤をしていることでシーンが変わって気分が変わることがありますが、在宅勤務だと難しい。ライフとワークが近すぎると、気持ちが沈んでいる時は結構引きずる。自分でそういう時もやらなくてはいけない事をやって時間の管理もするのは、気持ちを強く持ってやりすぎないようにしないとと思います。もし例えば⾃分が1⼈で住んでて、誰も何も声かけてくれない、ペットもいないと、嫌でも切り替えしなきゃいけないというタイミングがなく、もしかしたらバーンアウトしてしまう気持ちがわかります。

YAO
メッセージとかメールとか、顔が⾒えないから不安になった時はありました。多分相⼿は、そんな他の意味ではないメッセージなんだけど、間違えて理解することもあるかもしれない。コミュニケーションの難しさは在宅勤務に入った時に改めて考えさせられました。

MICHIKO
⾃分もたまたますごく忙しく、会議が沢山入っていて余裕があまりなくて、そうすると会議にもちょっと疲れてる感じで入ってしまって。怒ってますかと言われたことがあって、気をつけなきゃなあって。

YUHEI
Slackだとすぐにメッセージが送れちゃうので、パパッと返信してしまって後悔することもたまにあります。忙しくて余裕が無い時だと、返事がちょっと適当な感じや雑になったりとかしちゃって。チャットだとお互いの状況が見えない中でのコミュニケーションなので、便利ではあるものの、対面と比較すると難しいなと感じることもありますね。今は、少し余裕を持って、どう伝わるかとかって考える時間を持ってから返信するように注意するようにしています。

MICHIKO
私も、コミュニケーションの仕⽅を丁寧にするようになりましたね。前に⽐べると、もうちょっと細かく説明しようとか、コミュニケーション⾃体にすごく気を使うようになったかな、意外とコミュニケーションって難しいっていうのを改めて気付きました。

YUHEI
だんだん慣れてはきましたけど、なんか知らない間にちょっと疲れたなって、気疲れしているなみたいに感じることはありますよね。あの時こう言っておけばよかったかな、もうちょっとこうしておけばよかったとかって思ったりすることも最初は結構ありました。

さらなる業務効率化を目指して…
こんな工夫をしています

MICHIKO
何か他に難しいなって感じている点はありますか? 例えば仕事の効率性とかはいかがですか?

YUHEI
僕の場合は、ペットを飼い始めたことでちょっと⽣活のスタイルが変わりましたね。例えばお客さまへの提案内容を考えたりとか、提案書を修正したりとか、仕事上クリエイティブな思考が求められるときって結構あるんです。そんな時、僕はあえて短い時間でも近所のカフェに 1 時間でも行って、そこでクリエイティブな仕事は⽚付けるようになっています。ちょっと家の外で仕事環境を切り替えてみたいと思って、メリハリつける意味でもカフェには結構⾏ってます。

ペットがいることで、1 時間とか 2 時間本当に⾃分だけの時間で集中して働くのが難しい時もあります。会議とや電話で何か喋ってる時は、犬も我慢してくれているのですが、僕が考えごとのためにじっとしてると、時間ができたのかなと思って遊んでーって来ることもあるんです。だから、何か集中して考えたいときは、時間を 1 時間とか 2 時間で決めて、その時間内でのやりたかった仕事を集中してこなしています。

YAO
私は、⾃分のカレンダーにアメリカとヨーロッパ、それぞれの時間帯の同僚と会議をする時間と、会議を入れず集中が必要な時間を事前に予定してカレンダーに入れています。DNS(Do Not Schedule-予定を入れないでください)、本当に必要があるときは事前に連絡してくださいってコメントをカレンダーに表示して、できるだけ集中できる時間作りに工夫をしています。でもやはり、時期によっては急を要する案件が増えるんですね。私の場合は四半期の終わりに、営業の方々から急を要する問い合わせがあります。だから、本当に集中しなきゃいけない時は、Slack のステータス状態をフォーカスタイムに替えたり、通知オフ機能を使ったりしています。

MICHIKO
私は、最初は「会議をする時間」と「会議をせずに仕事に集中する時間」をきちんと分けるのに苦労しましたが、分けることで効率がよくなったと実感しました。みんなと雑談することの大事さもあるんですが、それにより仕事が終わらなかったというのが解消されました。今は、Slackやカレンダー上に事前に自分の予定や状況を入れておくことで、うまく予定の管理ができています。

最後に、在宅勤務を効率よくストレスを溜めずに⾏うためのアドバイスがあればぜひ教えてください。

YUHEI
在宅ワークだと監視してくれる⼈もいないし、誘惑もオフィスより多いので、自己管理は大事だと思います。ただ、朝から晩まで気を張り詰めて集中して仕事するっていうのは難しいので、メリハリをつけた働き⽅が重要かなと思います。
営業職は、何時間働いたとかいうより、アウトプットが重要なので、アウトプットのために、この仕事は今日必ず終わらせるぞって思ったら、その仕事を終わらせることに集中します。なので、何時間働くというよりも、アウトプットやタスクベースで毎日のスケジュールを自分なりに組んで働いています。また、営業職だと急な対応や海外拠点とのやり取りの関係で遅い時間帯に仕事をしないといけない時もあるので、そのような時は日中の業務量を調整したり、業務が落ち着いている時に有給を取得したりして、無理やり仕事とプライベートを分けるより、仕事とプライベートを上手く融合させた方が個人的には柔軟な働き方のメリットを感じられるような気がします。本当にDropboxは自分次第で柔軟な働き方ができる環境だと思います。

YAO
アドバイスというより、⾃分のゴールですが、ストレスを溜めないために、仕事とプライベートタイムはしっかり線引きする、自分のプライベートタイムをしっかり過ごすことは質の高い仕事をするためにも守る必要があるなあと思います。

MICHIKO
Yaoさんのコメントに付け加えると、やる事だけじゃなくてやらない事も決めるっていうのが重要だなあと思います。全てに手を伸ばさずお断りすることもしなくてはならない。例えば、会議が1日に勤務時間の50%以上になったら、お断りしたり日にちを変えてもらうようにしています。ツールキットを会社が提示してくれたので、やりやすかったです。

MICHIKO
皆さんがペットと過ごしながら仕事でどんな工夫をしているのか、よくわかりました。これからも楽しいペットライフを送りながら仕事をしていきましょう。お時間いただき、ありがとうございました。

Dropbox は今後も、新しい働き方を模索し、学び続ける姿勢を維持しながら、必要な変化を取り入れていきたいと考えています。バーチャル ファーストに移行する過程で私たちが得た教訓が、皆さんのお役に立てば幸いです。

]]>
「バーチャル・ファースト・アンバサダー・プログラム」参加企業の働き方をご紹介 https://navi.dropbox.jp/virtual-first-ambassador-program-workstyle Wed, 29 Mar 2023 08:03:00 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10897 Dropbox Japan 株式会社は、「Dropbox」などの IT ツールを活用しながら新しい働き方を実践している中堅・中小企業を対象に 2022 年に「バーチャル・ファースト・アンバサダー・プログラム」を実施しました。こちらの記事では、ご応募いただいた 3 社の皆様の働き方を Ascii.jp の連載記事を通じて紹介します。

新型コロナの拡大を経て、テレワークの普及や在宅勤務制度の導入等、人々の働き方は大きく変化しました。公益財団法人 日本生産性本部が今年 1 月に発表した第 12 回「働く人の意識調査(新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす 影響の継続調査)」によると、テレワーク実施率はコロナが始まって以来過去最低に近く、前回の 17.2% から 16.8% に微減したとのこと。一方、自宅での勤務で「効率が上がった」「やや上がった」と回答した割合は 66.7%と過去最高を記録したそうです。

同調査によれば、コロナ禍収束後もテレワークを行いたいかについて、「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」の合計は、前回 10 月調査の 76.7% から 84.9% へと増加しており、魅力的な職場づくりのためには、今後も仕事環境の整備が求められるでしょう。アンバサダー企業3社の働き方が、より柔軟かつ効率良く働ける職場環境づくりのヒントになれば幸いです。

本プログラムにご参加いただきました企業の皆様には、Dropbox Japan よりトロフィーを贈呈させていただきました。ご協力いただき、ありがとうございました。

株式会社FKParty(東京都港区)

株式会社FKParty は、大容量のデータを取り扱う映像制作会社です。ABEMAの番組制作をはじめ、LDH、エイベックス・グループなどのライブ/イベント関連映像、自治体や企業のPR映像など、幅広い映像制作を手がける同社では、1年ほど前から制作メンバー間での映像データのやり取りに Dropbox を採用いただいています。

海外で撮影した映像を日本で受け取りスピーディに番組化することはもちろん、東京以外に住むメンバーも含めてTB(テラバイト)クラスのデータを共有しクラウド上で共同作業を進めるなど、Dropbox をフルに活用して機動力の高い映像制作を実現している同社の働き方について、同社 代表取締役の藤田圭介さん、IT担当の取締役である三木孝庸さんに話をうかがいました。

インタビュー記事を読む

FKParty の強みである「スピード感」を実現するうえで、Dropbox は重要な役割を果たしているそうです。また、コロナ禍を機に、東京を離れて働きたいというメンバーも増えたが、Dropbox があることでネットワーク速度さえ十分であれば全国どこにいても安定したデータの受け渡しができるため、それも十分可能になったとのことでした。

「僕らからすると、Dropbox はもはや『制作のインフラ』になっています。Dropbox が止まると今のようなスピードでは制作できなくなるでしょうし、ほかのツールで代替するのもほぼ不可能かな、と。そういう意味で本当に Dropbox は『生命線』として使わせてもらっています」(藤田氏)

FKParty様

クラウドキャスト株式会社(東京都千代田区)

Fintech スタートアップであるクラウドキャスト(Crowd Cast, Ltd.)は、コロナ禍を契機とした新たなワークスタイルとして、リモートと出社の 「ハイブリッド型」ワークを開始したとのこと、同社の働き方についてお話しいただきました。

インタビュー記事を読む

クラウドキャスト CEO の星川高志氏は個人的に Dropbox を使っていて、会社として組織規模が拡大するタイミングで企業向けのプランに移行したそうです。

「たとえばフォルダに保存したら自動的に同期、共有されるなど、Dropbox のユーザーインタフェースのシンプルさはすごく気に入っていて、そのコンセプトはわれわれの Staple のインタフェース設計にも少し反映させていただいてます。やはりシンプルでなければお客様には使っていただけない。わかりやすいこと、使い勝手のいいことが大切だと思います。 (企業向けの Dropbox は)アクセス権限が細かく切れますし、ISO 27001 認証の更新に必要な 2 要素認証などの機能もあります。万が一に備えてアクセス履歴が取れるという点も含めて、われわれには企業向けプランが必須かなと思います」(星川氏)

クラウドキャスト様

タスキー税理士法人(宮城県仙台市)

仙台を中心拠点として、中小企業やスタートアップのバックオフィス業務を総合支援する新たなアウトソーシングサービスを展開するタスキー(TASKY)では、Dropboxを積極的に活用しながら新しい働き方を模索してきました。“クラウドサービスの目利き”として、ユーザー視点からDropboxのどこを高く評価しているのか、実際にどう使いこなしているのか、また足りないと感じる部分はどこか。こちらの記事では、タスキーグループCSOの色川大輔氏に率直な意見を伺いました。

インタビュー記事を読む

同社ではスポット的な顧客企業では Dropbox を、タスキーのやり方に業務を合わせられる長期の顧客企業では Google ドライブを利用する、といった組み合わせ活用しているとのこと。Dropbox は顧客企業との間だけでなく、タスキー社内でのファイル管理や共有にも使っており「ファイルを PC のデスクトップ、物理ドライブに保存しない」というルールのもと、人事関連資料など一部のファイルを除いては全社で共有もしているという。また、「ファイルリクエスト」や共有フォルダ、Dropbox Transfer 等、他の機能やツールも積極的に活用しているとのことでした。

 

「われわれもお客様に合うクラウドサービスを常に探していて、機能比較もしっかりやるのですが、Dropbox はファイルストレージサービスとして本当に使いやすく、使えば使うほど機能がすごいなと感じます。今後もきちんと機能を研究しながら使っていきたいですね」

]]>
数々の研究が在宅勤務の生産性を証明 https://navi.dropbox.jp/studies-prove-we-are-productive-working-from-home Fri, 20 Jan 2023 08:45:52 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10780 執筆:ドリュー・ピアース

オフィス勤務への回帰を唱える者の信念が誤りであることを証明できますか?

あなたにとって生産的な一日とはどのようなものですか? 出席した会議の数や送信したメールの数、回答した顧客の質問数や記述したコードの行数など、生産性を測る尺度は仕事によってさまざまでしょう。

在宅勤務には批判もありますが、最近の調査では、テレワークでもオフィス勤務と同じような、場合によってはそれ以上の生産性を発揮できることが証明されています。どんな仕事でも、自宅でやることがオフィスでやっていたことより少ないはずはないでしょう。

問題は、生産性を明らかにする確実な方法が 1 つもないことです。また、調査やブレインストーミングなど、測定が難しく、非常にモニタリングしづらいタスクもあります。

テレワークを採用するか、オフィス ワークと在宅勤務を併用するか、あるいはフルタイムのオフィス勤務に戻るかを決めようとする中で、多くの企業は従業員と経営者の相反する希望をかなえるために苦慮しています。在宅勤務の従業員が働いているふりをしているだけではないという証拠が欲しいのです。成果の上がる働き方を推進するには、企業にデータが必要です。

幸い、スタンフォード大学の経済学教授ニコラス・ブルーム氏と研究チームが 2 つの新しい研究結果を発表し、オフィス勤務への回帰を唱える者の信念が誤りであることを証明しました。

7 月の Trip.com の調査では、プログラマーはテレワークでも同じアウトプットを維持できることがわかりました。また、9 月に行われたさらに大規模な調査では、27 か国ほとんどの企業の従業員が、コロナ禍での在宅勤務の生産性を自己評価した結果に嬉しい驚きを感じ、週 2~3 日在宅勤務できるなら給料を 5 % カットされても構わないとさえ思っていることが明らかになりました。

テレワークが実際に生産性を高め、離職率を減らし、通勤コストを削減できるという証拠が増えているとすれば、なぜいまだに多くの企業が、雇用主と従業員の両方にメリットのある働き方を無期限に採用することに抵抗するのでしょうか。

長年の汚名をそそぐ

Trip.com の取締役会長であるジェームズ・リャン氏がオフィス ワークと在宅勤務のハイブリッド ワークの効果を確かめると発表したとき、管理職は疑いの目を向け、従業員はなかなか調査への参加希望を出しませんでした。

「ワークフローが遅くなると思っていたのです」と、Trip.com の調査の共同研究者であるルォビン・ハン氏は言います。「会社は従業員を参加させたくありませんでした。だから、1 回目は希望した従業員が半数足らずでした。従業員からは、ノート パソコンに監視ソフトをインストールされるのが心配だから参加したくない、という声が聞こえました。」

ところが実験開始から 3 か月後、会社は態度を一変させました。大きな発見の 1 つは、従業員が慣れるのにほとんど時間がかからなかったことでした。ハン氏は、それを締め切りのプレッシャーのせいだと言います。自宅でできる仕事と、オフィスでの打ち合わせが必要な仕事を、チームはすばやく見極めなければなりませんでした。

従業員が簡単にハイブリッド ワークに移行できたのを見て、リャン氏はこの働き方を他の従業員にも展開しました。そして今では、ハイブリッド勤務の方針を拡大して、在宅勤務ができる日をさらに多くすることを計画しています。この実験の成功には、トップの断固たるリーダーシップと奨励が欠かせませんでした。

ハン氏は、社会の受け止め方や文化も重要な役割を担っていると言います。「シンガポールや日本など、米国と同じような生活水準の国に目を向けると、オフィス勤務への回帰が米国よりずっと成功しているように見えます」と同氏は述べています。「文化が一役買っているのだと思います。アジア文化圏の若い従業員は上下関係を重視します。上司と顔を合わせる時間を大切にするのです。」

従業員が健康の問題を抱えながらも出勤するプレゼンティーイズム(疾病就業)を企業がどのように評価するかは、たいていトップダウンで決まります。しかし、顔を合わせる時間を優先することが、必ずしも企業文化や生産性の向上に意味があるとは限りません。この調査は、雇用主が在宅勤務を奨励すればするほど、従業員は前向きな反応をする傾向があることを裏付けています。

通勤時間を残業に換算する

面白いことに、従業員が自分でスケジュールを決められるようになると、勤務時間を意識せずに仕事を終えることに集中するので、多くの人が期待以上の成果を上げるようになるという研究結果があります。その証拠に GitHub の調査では、コロナ禍の間、開発者が行う作業の割合は週末に増加したそうです。

2 つ目の調査「Working From Home Around the World」の共同研究者であるパブロ・サラーテ氏は、「タスクを完了しなければならないというプレッシャーから、時間外労働が多くなる可能性がある」と述べています。

しかし、多くの人にとって、それは通勤地獄から逃れるための代償として理にかなっています。また、通勤時間をウォーキングや休憩や家族とのくつろぎの時間に変える方法がメディアで注目される一方で、意外と多いのが、集中力を保ったまま仕事を片付けるという人です。

「出社するための時間が短くなった場合、節約した時間の何割を仕事に使っていますか、という質問をしました」とサラーテ氏は言います。「各国の平均で、通勤時間の 40 % が仕事に直接使われていることがわかりました。」国によって割合は異なるものの、通勤時間が短いほど仕事に使える時間が長い、という一貫した結果が得られています。

「人々は通勤時間に何をしているのか。今はそういう点を調べています」とサラーテ氏は言います。「順調にいけば、来月にはよりはっきりした調査結果が出るでしょう。」

張り詰めた空気の中で在宅勤務は続く

テレワークへの移行について調査していた研究者が驚いたのは、世界中の労働者の在宅勤務体験がどれほど一貫していたかということです。

「各国の平均で、通勤時間の 40 % が仕事に直接使われていることがわかりました。」—パブロ・サラーテ氏

「調査対象国は世界の GDP の約 3 分の 2 を占めています。ですから、国の数は少ないですが、GDP で見ると大きな割合を占めています」と、世界の在宅勤務事情を調査した共同研究者の 1 人で欧州復興開発銀行のアソシエイト ディレクターでもある、ロンドン大学キングス カレッジの経済学助教シェバット・ギレイ・アクソイ氏は説明します。「私たちの調査でわかったのは、国によって大きな差がありますが、コロナ禍の行動制限が解除された後も、対象国の平均在宅勤務日数は週に 1.5 日であるということです。」

この調査では、世界中のナレッジワーカーが在宅勤務を継続していることだけでなく、雇用主が許可しようとしているよりも従業員が在宅勤務を希望している日数の方が多いことも明らかになりました。

「国によって平均 1 日の差があります」とアクソイ氏は言います。「コロナ禍で従業員が在宅勤務に満足し、生産性が上がったと考えているにもかかわらず、雇用主はいまだにオフィスに戻るべきだと考えています。」

研究者たちは、雇用主の計画と従業員の成功の間に強い相関関係があることに気づきました。具体的なルールやガイドラインを示す確立されたポリシーを用意している企業ほど、従業員は当てずっぽうの判断を避け、在宅勤務という新しい世界を受け入れられるのです。

在宅勤務の特権のためにお金を払うか?

もう 1 つ研究者を驚かせたのは、週に 2~3 日在宅勤務ができるのであれば給料をカットされても構わない、と従業員たちが答えたことです。「人々は通勤にどれほどお金がかかるのかを真剣に考えています。また、時間的なコストも膨大です」とアクソイ氏は述べています。

「平均すると、労働者は給料の約 5 % を在宅勤務のために支払ってもいいと思っていることが調査でわかりました」とサラーテ氏は言います。

結局のところ、従業員を惹きつけてつなぎ留めておく魅力的なメリットになるのは柔軟な勤務形態かもしれない、とサラーテ氏は考えています。「私たちの研究の他にも、さまざまな福利厚生や勤務形態に対する支払い意思について調査した膨大な文献があります。やはり、在宅勤務という選択肢はフレックス タイム制と同じようにメリットがあるのです。」

「労働者は給料の約 5 % を在宅勤務のために支払ってもいいと思っていることが調査でわかりました。」(サラーテ氏)

ベスト プラクティスを求めて

世界がテレワークに移行し始めてから数年が経ちますが、学ぶべきことはまだたくさんあります。Trip.com では、全従業員にハイブリッド勤務の選択肢を与えるとどうなるか、今後注目していくとハン氏は言います。「人々はこのハイブリッドな働き方にすぐ順応し、協調する方法を学べることがわかるでしょう。」

一方、アクソイ氏とチームは、テレワーク環境における管理の実践に関する研究を計画しています。「他の数々の研究から、管理プロセスが優れていれば、生産性だけでなく従業員の満足度にも大きな違いが生じることがわかっています」とアクソイ氏は述べています。

現在、同氏のチームは、トルコ最大のコールセンター会社とともに無作為化対照試験を企画しているところです。「今までわかっていないことが 1 つあります。それは、チーム全員が在宅勤務の場合、どのような管理方法が最善か、ということです。そこで、この無作為化対照試験でそれを明らかにしようと考えています。何がベスト プラクティスなのかわからないので、このプロジェクトには本当に期待しています。」

また、ビデオ会議など、コロナ禍で気づかされたギャップを解消するために進化したテクノロジーの数が増えていることを明らかにした調査もあります。そのため、サラーテ氏はテレワークの将来について楽観的です。

「コロナ前は、このテクノロジーが仕事だけでなく教育にもすこぶる便利であるということを認識していませんでした」とサラーテ氏。

同氏が考えているように、新しいツールは対面での体験に代わるものではなく、それを補うものです。「たとえば学術的なイベントでも、以前は対面のみだったセミナーが、今ではほとんどで Zoom での参加が選べるようになっています。本当に便利です。私は、テレワークでも同じようなことが起こると思っています。」

]]>
2022 年、フレキシブルな働き方を成功させるための4つのヒント https://navi.dropbox.jp/flexible-work-success Tue, 04 Oct 2022 08:51:51 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10618 いつ、どこで仕事をするかを自分で決める権限をチームに与えることが、生産的で協力的な社員を育てる秘訣であり、優秀な人材を確保するためのカギであることは確かです。しかし、それに対応するハイブリッド型ワーク モデルを作るにはどうすればいいのでしょうか。世界のビジネス リーダー 2,000 人を対象とした最新のアンケート調査が、その答えを示しています。

チームを率いるマネージャーにとって、コロナ禍は、働く場所の変化への対応に苦慮する日々でした。

大半の場合は、パンデミックを乗り切るための一時的な解決策ということで目をつぶってもらい、理解を得ることができましたが、リモートワークが一般化した今、特に社員に最適な職場環境を構築することに関して、ビジネス リーダーは失敗をあまり許されなくなりました。

では、小規模企業が、パンデミックに対応するための生き残り戦術であったリモート ワークを、将来の成功へとつながる競争上の強みへと変えるには、どうすればよいでしょうか。

Dropbox は答えを探るべく、小規模企業のリーダーと社員 2,000 人以上を対象に 8 か国で調査を行い、結果を「チョイス エコノミー レポート」としてまとめました。調査の狙いは、1 年半にわたって柔軟な働き方を導入してきた結果、働き方、働く場所、働く時間に関する社員の考え方に、基本的にどのような変化が生じたかを見ることです。調査の結果、回答した企業の 3 分の 2 近くが、ビジネスの構造、ツール、手法に、それとわかる大幅な改善を加えることで、パンデミック中もコラボレーションを実現していたことがわかりました。スタートとしては上出来と言えるでしょう。

最新テクノロジーによってチームがリモートでも仕事をこなせることは証明されましたが、人々がオフィスに戻った今、柔軟性をそのまま維持するにはどうすればよいでしょうか。結論を先に言うと、今後の数年を生き抜く企業になるためには、どこにいても高いパフォーマンスを発揮できるチームを作ることが一番の優先事項ということになります。そこで、先ほどの調査を基に、リモート ワークの先達たちの意見から、その方法を探ってみましょう。ここからは、フレキシブルな働き方の実現に役立つ 4 つのヒントを紹介します。

1. 社員の要望を聞く

以前はリモート ワークの促進が急務でしたが、状況が落ち着き、すべてが整備された今、必要なのは、チームの本当の希望を知ることです。それは、ソリューションや働き方を一律にするのではなく、「選択肢」を与えることを意味します。

実は社員は、その時々に応じて最適な環境を選ぶことがとても上手です。
「集中したいときは自宅で、ブレインストーミングやコラボレーションに参加するときはオフィスで、といった具合に、社員は自分で自由に考えて決めることができます。こうした選択の自由を与えることは、結果として生産性の向上につながります」と語るのは、Global Workplace Analytics の社長、ケイト・リスター氏です。

つまり、社員に代わって性急に判断を下すのではなく、本当は何が望みかを尋ね、意外な返事が返ってきても、それに応えようとするのが正解だということです。「先日社員を対象にしたアンケート調査で、在宅勤務からオフィス勤務に戻ったとき、ミーティングの相手が同じ構内の同じ建物にいたら、バーチャル ミーティングと直接会ってのミーティングのどちらを希望するかを尋ねました。すると、相手が同じ建物にいたとしても、すべてバーチャル ミーティングにしたいとの回答が約 7 割を占めました」とリスター氏は述べています。

2. 離れていても、企業文化の構築を忘れない

パンデミックは、私たちの多くを事実上 2 年間の非常事態に陥らせました。多くの場面で、企業文化が脇に追いやられています。

7th Mind Inc の最高経営責任者であるブリット・アンドレアッタ博士は、次のように述べています。

「(ここ 2 年間)誰も『本物の』企業文化に触れることができませんでした。『本物の』文化は、リーダーが本気で社員の幸福を大切にするところから生まれてくるものです。」

世界が再び解放へと向かい始め、多くの社員が享受していた企業文化の象徴を取り戻そうとする、新たな機会が訪れています。しかし、基本的に在宅勤務を続ける人が多くいることを考えると、文化が完全にオフィス ベースにならないよう気を付けなければなりません。難しく考える必要はありませんが、少し計画的に行うことが必要です。考えてみれば、仕事帰りに偶然居合わせた人同士でコーヒーやお酒を飲みに行っていたときも、誰もが自由に、気軽に参加できていたわけではありません。

では、代わりにどうすればよいでしょうか。

文化を正しくカタチにすることは、手の込んだ最新ツールに多額を投じることではありません。誰にとっても身近となったビデオ通話を、仕事以外にも使えることを思い出しましょう。リモート ワーカーに、業務時間中に同僚や仕事仲間とビデオ通話して情報を共有する時間をとるよう奨励すれば、コーヒー ブレイクの文化を存続させることができます。

とはいえ、単に一緒に飲み会参加やカフェに行くことだけが文化なわけではありません。パンデミック中、多くの人が本当に大切にしていた、より個人的な文化的要素に楽しみを組み合わせる必要があります。これを方向付けるのが上層部だと、アンドレアッタ氏は言います。

「管理職は、企業文化を 90 % の社員が経験できるものにしなければなりません。ところが、管理者層のトレーニングに本気で投資したことのない企業が、いまだに多く見られます。」

管理職のトレーニングが重要なのは、つまるところ文化の多くは、助けを求める、休みを取る、抱えている問題について話し合うといった基本的なことが簡単に、正しく行えるかどうかに他ならないからです。柔軟な働き方で成功したいのなら、基本と楽しみというコインの両面を正しく提供できる企業にならなければなりません。

3. 適切なコラボレーション ツールを共有する

コミュニケーションとコラボレーションは、あらゆるプロジェクト、ワークフロー、ビジネスの基本です。どちらか一方だけでは、すべてがダメになってしまいます。

このことは、私たちの調査でも裏付けられています。調査に参加した企業の 3 分の 1 以上(36 %)が、適切なコラボレーション ツールを使わなかったことがリモート ワークの大きな妨げになったと捉え、48 % が、コラボレーションの失敗が社員の生産性に悪影響を及ぼしたと回答しています。また、チームのコラボレーションを円滑にすることが組織の将来にとって重要だと答えた企業は、87 % に上ります。

企業にとって、これらの問題を解決するプラットフォームを見つけることが急務なのは明らかです。チームによる共同作業を容易にし、以前から使っているツールを組み込むことができ、プロジェクト管理を根本的にシンプルにする効果的なプラットフォームが必要です。これは、表面に手を加えればよいということではありません。働き方のプロセスを、長期にわたって大幅に変化させるテクノロジーを導入し、そのメリットを最大限に活かす必要があるということです。

アンドレアッタ氏は次のように語っています。

    「ミーティングでは多くの情報が共有されますが、これは非同期ツールでもできることです。本当に必要なのは、仕事の定義の仕方、評価の仕方、仕事の進め方、仕事をする場所を変えられるツールです。」

Dropbox はそうしたツールの 1 つです。Dropbox には、シームレスなコラボレーション、簡単なプロジェクト管理、妨げのない共有、情報の同期など、さまざまなことを可能にするツールが一式揃っています。

4. 一にも二にもイノベーション

最後になりましたが、重要なのは、イノベーションを一度きりのプロセスと捉えないことです。柔軟な仕事環境を作るために何をするにしても、改善の手を止めてはなりません。

方法は簡単です。定期的にフィードバックを集めるのはもちろん、ビジネス プロセスを継続的に監査し、不明な点があるときは外部の専門家に監査を依頼するのです。新しいテクノロジーに投資する場合は、サプライヤーと協力して投資効果を最大限に高め、部門の枠を超えたチームを立ち上げて、テクノロジーの導入状況と組織全体への浸透状況を監視します。

最後に、イノベーションを実現するための取り組みでは、すべての段階に「関係者全員」が必ず関わるようにします。ビジネス変革の推進で重要な役目を担うのが中間管理職ですが、社員全員の間にイノベーションが浸透するようにするのも、中間管理職の大切な役目です。新しいツールやプロセスの価値を社員が理解できずにいたり、どのようなときに、どのように使うかを社員に説明していなかったりすると、ツールやプロセスはおそらく見向きもされず、フレキシブルな働き方戦略が成功することはないでしょう。

チョイス エコノミーに関する詳細や専門家の意見、それがビジネスに与える影響については、以下からレポートの全文をお読みください。
「チョイス エコノミー レポート (PDF)」

]]>
ブレインストーミングは対面のほうが効果的。その科学的な理由とは https://navi.dropbox.jp/why-science-says-brainstorming-works-better-in-person Fri, 09 Sep 2022 06:00:19 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10580 執筆:ドリュー・ピアース

 

先日、チーム メンバーの皆と久しぶりに対面でミーティングする機会があり、とても充実した時間を過ごすことができました。「バーチャル ファースト企業」である Dropbox は、大陸の反対側に住む人材を新入社員として迎え入れることのできる体制を築いており、この 2 年以上、オンラインだけで仕事をしてきました。今回、チーム メンバーが 1 つの部屋で互いに直接顔を合わせ、言葉を交わしたのは、バーチャル ファースト宣言以降で初めてとなります。

このところ Dropbox では、リモート ワークのメリットを熱心に訴え、テクノロジーを活用してスムーズに共同作業をするさまざまな方法を紹介してきましたが、この集まりで、なぜ人間的なつながりが重要なのかを改めて痛感させられました。今回、私が特に強く感じたのは、対面であれば、そこにいる全員がごく自然に会話に参加できるということです。と言っても、より多くのアイデアが生まれてくるという意味ではありません。アイデアを練り上げ、全員の同意を得るまでの時間が短くなるのです。それは、はっきりと感じられるほど大きな違いでした。

もしあなたが私たちと同じようにバーチャル ファーストで仕事をしているのなら、おそらく Zoom や Slack、そして Dropbox の CaptureReplay などの非同期の共同作業ツールをフル活用して、創造的な作業の効率を維持しようとしていることでしょう。私にとってこの 2 年あまりは、生産性という意味では自分史上最高と言える期間でしたが、新たな着想を得るという点では決して満足できるものではなく、実り多い時間でもありませんでした。

仕事柄、チーム メンバーとブレインストーミングをするという方なら同意してもらえるかもしれませんが、「イエス アンド」式のコミュニケーション(相手の意見を肯定した後、否定の言葉を言わずに自分の意見を伝える)は、オンラインではどうしてもぎこちなくなってしまいます。「バーチャルなコミュニケーションは対面でのコミュニケーションよりも難しい」と直感的に思ってしまう人のために、ここでは、そのように感じる理由を科学的に分析した最近の研究結果をご紹介したいと思います。

直感をデータで検証する

スタンフォード大学経営大学院マーケティング学部のジョナサン・レバブ教授とコロンビア ビジネス スクール マーケティング学部のメラニー・ブルック助教授は先ごろ、1 対 1 の共同作業においてバーチャルなコミュニケーションがアイデアの着想に与える影響についての研究結果を発表しました。

この研究についてまず興味深いのは、「製品開発は対面での作業のほうが効果的である」という通説を検証する発想が生まれたのは、コロナ禍によって多くの人がリモート ワークを余儀なくされるだいぶ前だったという点です。

「この研究に取りかかったのは、コロナ禍前のことでした」とレバブ氏は振り返ります。「その当時に掲げていたテーマは、『新製品を開発するときは一緒に作業するべき、という通説は本当か?』ということだけでした。」

レバブ氏とブルック氏は、これは実証的問題であると考えました。つまり、19 世紀初頭に起きたラッダイト運動(機械化反対運動)的な考え方が「バーチャルは悪」という憶測を後押ししているだけなのか、それともオンラインでの共同作業と対面での共同作業に測定可能な違いはあるのかを確かめようとしたのです。

「シリコンバレーでは、鋭い直感、つまり自信満々に主張される仮説が幅を利かせています。しかしそれは、データの裏付けがない推測に過ぎません」とレバブ氏は言います。「我々は経験主義者ですので、仮説の裏付けとなるデータを集めたいと思ったのです。」

アイコンタクトが共同作業時の会話を促進する

レバブ氏とブルック氏は、実験室と作業現場の両方で、視線の方向と情報想起の状況を調査した結果から、ビデオ会議の物理的な特徴が創造的なアイデアの着想を阻害していることを示しました。その原因は、画面に視線を向けようと意識し過ぎることにあるといいます。

「バーチャルでコミュニケーションを図るときは、画面に意識を集中させ続けることを余儀なくされます。なぜなら画面は、相手と共有する唯一の空間だからです」とレバブ氏は説明します。「言うまでもありませんが、共同作業で共有する空間として、画面は非常に小さな部類に入ります。」

「シリコンバレーでは、自信満々に主張される仮説が幅を利かせています。我々は経験主義者ですので、仮説の裏付けとなるデータを集めたいと思ったのです。」 — ジョナサン・レバブ氏

過去の研究では、「視線を向ける先」と「頭がどのようにアイデアを結び付けるか」には関連性があることが示唆されています。そこで両氏は、実際に視線を追跡してこの研究結果を検証することにしました。その結果わかったのは、相手に注意を払っていることを示すために画面に目を向け続けていると、異なるアイデアを結び付ける役割を担う脳の機能にアクセスすることが難しくなるという事実でした。

「画期的なアイデアを着想するためには、脳のその機能にアクセスする必要があります」とレバブ氏は話します。「本気で職場改革に取り組むのなら、バーチャルと対面で効果が上がる作業と下がる作業を見極める必要があるでしょう。」

またアイコンタクトの最も重要な役割は、一般に信頼関係の構築だと思われていますが、実はそれ以外にも大切な目的があるといいます。「次に誰が話をするかを決める役割は、主にアイコンタクトが担っていることがわかったのです」とブルック氏は言います。「6~7 人のグループでは、次に誰が話をするかは、非言語的なアイコンタクトによって瞬時に決まっています。」

「何でもあり」の自由な雰囲気を作る

この研究では、さらに驚くべきことが判明しています。それは、共同作業相手に対して感じる緊密さの度合いについて尋ねる質問で、対面の場合とバーチャルの場合で被験者の回答に大きな差が見られなかったことです。

「私たちは、当然心理的な距離に違いがあるだろうと考えていました」とレバブ氏は振り返ります。「しかし私たちの研究では、これといった違いは測定できませんでした。唯一、目立った違いが見られたのが視線の方向でした。」

もう 1 つ、直感に反する意外な結果に映るのは、ブレインストーミング後に行うアイデア検討のような作業は、バーチャルで実施したほうが効果が高いように見えることです。ただしこれは、メタバースのように没入感のある環境のほうがさらに効果的という意味ではありません。

「アバターというのは、人間の縮小版に過ぎません」とブルック氏は説明します。「確かに、メタバースでは空間を共有することができます。しかしそこには、Zoom にあるような人間的な要素が存在しません。Zoom では相手の実際の表情が見えますが、メタバースではそれができないのです。」

「職場改革に取り組むのなら、バーチャルと対面で効果が上がる作業と下がる作業を見極める必要があるでしょう。」

今回の研究結果で非常に喜ばしいものでありながら、あまり注目されていないのが、対面でのやり取りではより多様性に富んだ議論が促進されるという点です。

たとえば、チーム メンバー全員が同じ部屋にいる場合、ビデオ会議のときよりも思い切った意見が出やすくなるのです。一見無関係な意見が、同じ部屋にいる別の誰かによって結び付けられるのを目にしたとき、人は心理的な抵抗を取り払い、自由に意見を述べてもかまわないのだという気持ちになります。その結果、「何でもあり」の自由な雰囲気が生まれるのです。

大人数でのブレインストーミングが難しいのはなぜか

ブルック氏によると、この研究で 1 対 1 のやり取りに焦点を当てている理由の 1 つは、大人数のグループで発生しがちな問題に悩まされるのを防ぐためだったそうです。

「対面でのやり取りに目を向けると、バーチャルでのやり取りに比べ、驚くほど頻繁に作業の妨げや業務とは関係のない雑談が発生していることがわかります」とブルック氏は話します。「一方 Zoom でのやり取りでは、話者交替の機会が対面よりも多くなります。対面の場合と違い、自分が話し終わったときに非言語の合図を送ることができないからです。」

ブレインストーミングに関する過去 50 年間の研究結果を見てみると、ブレインストーミングは概して、大人数よりも少人数のほうが効果的であることがわかるとブルック氏は指摘します。

「一度に 1 人しか発言できない状況では、体系的な考えを持っていたり他者の意見を元にした別の意見を持っていたりしても、発言の順番を待っているうちに議論が別の方向へと流れていってしまい、意見を述べる機会を失ってしまうことがあります。これは発言の阻害と呼ばれるものですが、自分が意見を述べることは、他者の発言を邪魔することにもつながるのです。」

テクノロジーの進化によって、やがては対面でやり取りする必要がなくなると考えている人は、ある簡単な事実を見過ごしているのではないかとレバブ氏は指摘します。それは、人間の脳はテクノロジーと同じスピードでは進化していないという点です。

「コンピュータのチップと違い、脳の進化にべき乗則は適用されません。テクノロジーをコミュニケーションの媒介として利用し、原子化した世界を作ることはできるかもしれません。しかし、それによって生産性や創造性、幸福感を高め、思慮深くなろうとしているのなら、その人は人間の本質というものを完全に見失っていると言わざるを得ないでしょう。」

私たちのチームが久しぶりに対面で集まって得た大きな教訓は、対面でのブレインストーミングが最大の効果を発揮するためには、メンバーそれぞれがミーティング前にアイデアを準備するとともに、ミーティングのテーマを Dropbox Paper ドキュメントで発表しておく必要があるということです。ミーティングでは、参加者全員が対面で意見や異論を出すことで、こうしたアイデアの種が芽を出し、磨き上げられていきます。私たちにとっては、非同期の作業がもたらす効率性と同期での作業がもたらすエネルギーを両立できるこの方法が、ベターなアプローチだと言えそうです。

]]>
クリエイティブチームにとって最適なクラウドストレージの条件とは? https://navi.dropbox.jp/condition-of-cloudstorage Tue, 02 Aug 2022 22:00:50 +0000 https://navi.dropbox.jp/?p=10527 昨今、専門職ではない一般社員の人が顧客向けの資料などを内製化する動きが増えています。そうしたなか、オンプレミスのファイルシステムではなく、作業の一元管理の機能を有するクラウドストレージサービスを活用するケースが一般化してきました。今回は、リモートワークの普及も進む現代に適したクリエイティブ業務を支えるクラウドストレージサービスの選定方法について、クリエイティブチームを運営するプロフェッショナルユーザーの実体験を交え解説します。

組織にとっての「クリエイティブチーム」とは?

「クリエイティブチーム」と聞くと、デザイナーやコピーライター、カメラマン、Webディレクターといった専門家集団をイメージするかもしれません。ですが、現代の企業組織では、一般社員が通常業務に加えて、専門職の仕事をこなす時代になりつつあります。

これまでデザイン的に洗練された資料製作などは、プロフェッショナルにしかできない仕事でしたが、ITツールの進歩により、すこし訓練すれば、一般社員でもある程度こなせるようになったのです。

今では、組織にとってのクリエイティブチームは、こうした一般社員たちの集団ともいえるようになりました。

一般社員だからこそ生かせるコンテンツ制作の強み

一般社員で構成されたクリエイティブチームの強みは、フットワークの軽さと作りたいものに対するコンセプト共有の素早さでしょう。

例えば、プレゼン資料を作成する場合でも、社内のメンバーをすぐに集めて動き出すことができます。これを外部の企業に委託するとなると、予算の設定や打ち合わせのスケジュール調整などをこなす必要が出てきます。また製作物の方向性やコンセプト、レギュレーションやトーンマナーなどを、正確に外部メンバーに伝えなければ、当初イメージと違った成果物が出てきてしまいます。

もちろん、すべて内製化すればいい、というわけにはいきません。外注ベンダーに発注することでコンテンツ制作を効率化させることも重要です。外注に依存しすぎると、コストもかさみ製作のノウハウも蓄積しづらくなるため、社内のクリエイティブチームの存在は欠かせません。

また外注ベンダーと円滑にコミュニケーションを行えるかも問われてきます。外注ベンダーとの間で意識合わせが確実に行われれば、実際に成果物を確認したときに「完成イメージと違う」というようなコミュニケーションミスが起きにくくなります。

クラウドストレージの必要性とは

では、クリエイティブチームの業務効率を高めるには、どのようなことを検討すべきでしょうか。その方法のひとつにクラウドストレージの活用があります。クリエイティブワークに最も必要なのは、適切な製作物の管理をストレスなく行える機能です。クラウドストレージは、「ファイル置き場」として機能するだけでなく、同時並行で進む複数の仕事の管理が容易になるため、クリエイティブチームにとって必須のツールといえるでしょう。

また、コロナ禍を経験して、多くの組織でリモートワークが普及しました。リモートでコンセプトの構築、共有から、実際の製作物の作成、レビュー、更新などを行うようになるなど、クリエイティブチームの働き方も大きく変わったはずです。オンプレミスのファイルシステムで製作物の管理を行うことも可能ですが、外部からのアクセスを常にスムーズにできるようにしておかないと、製作の進行管理が非効率になってしまいます。加えて、セキュリティの観点から見ると、不特定多数の誰かがファイルシステムにアクセスすることは避けるべきです。

多くの場合、作成、レビュー、更新はファイルシステム上で行っています。そのため、オンプレミスの自社ファイルシステムに依存したファイル管理では、アクセス環境によって仕事が遅延する可能性が出てきます。

こうした事態を避けるためにも、クラウドストレージサービスの利用が推奨されます。クラウドストレージサービスの中には、複数人によるクリエイティブな作業を一元的に管理できる機能を提供しているものもあります。共有ワークスペースを通して、製作物に対して、コメントを残したり、具体的な指示を出したり、進捗の管理を行ったりといったことができるのです。

時間と場所を問わず、効率的なコミュニケーションと共同作業が実現

時間と場所を問わず、効率的なコミュニケーションと共同作業が実現

Dropboxならではの優位性とは?

Dropboxは、前述したような一元的なクリエイティブワークの総合的な管理機能を有しています。もちろん、外部からのアクセス性においても、必要十分の性能を発揮します。ここからは、クリエイティブチームを運営するプロフェッショナルユーザーによる製品比較レビューを交えて、なぜDropboxがクリエイティブチームのクラウドストレージとして適しているのか解説していきます。

① 同期・コピーのスピードと質

Dropboxは、大量かつ大容量のクリエイティブファイルの同期・コピーにおいて、優れた処理能力を発揮します。プロフェッショナルユーザーが、6,000個近くのJPEGファイル約27GBを同期するテストを何度か行ったところ、他社サービスは毎回1時間以上かかったのですが、Dropboxでは毎回5~9分で完了したとのことでした。なかには、他社サービスでは複数のユーザーからの同期が数時間かかっていたが、Dropboxでは30分以内にできたという報告もあります。

さらに、約100万ファイルのコピーを何度も行いましたが、Dropboxは、たったの一度もファイル破損がなかったそうです。

② 簡単なフォルダ名変更

Dropboxは、標準的なファイルシステムのように簡単にフォルダ名の変更ができます。意外に思われるかもしれませんが、あるクラウドストレージサービスでは、フォルダの名前を変更すると、連携しているデスクトップアプリとのファイル同期が解除されてしまうという問題が報告されています。なかには、共有リンクが何らかの形で古い名前を拾ってしまうという問題も報告されているため、他社クラウドストレージだとトップレベルフォルダの名称変更は基本的に避けたほうがいいといわれています。

③ ファイル移動のスピードとパフォーマンス性

DropboxはWebインターフェイスを使用して、フォルダを簡単に別の場所に移動することができます。プロフェッショナルユーザーが、50万枚以上の写真を格納したフォルダの移動を行ったところ、2時間以内に問題なくファイル移動が完了。デスクトップパフォーマンスへの影響もなかったそうです。他社クラウドストレージサービスだと、コピーに失敗したり、時間がかかりすぎたりといったケースも報告されています。

④ デスクトップから行える編集ロック機能

ユーザーのデスクトップからワンクリックで実行できるDropboxの編集ロック機能もユニークです。他社サービスも同様の編集ロック機能はありますが、なかにはユーザーのデスクトップ上からはファイルをロックができず、Web インターフェイスを介さなければならないものもあります。もし編集ロックをしようとすると、複雑な手順が必要になったり、場合によっては、フォルダ内からファイルが見えなくなるといったことも発生し、作業の混乱を生み出すこともあるようです。

一方、Dropboxの編集ロック機能は、デスクトップ上からファイルをロックすると、他ユーザーからのアクセスを簡単に制限できます。南京錠のアイコンがついたファイルを他ユーザーが開こうとすると、ファイルがロックされていること、誰がロックしているか、そしてロック解除を要求する通知を所有者に送るかどうかが表示されます。これにより、ファイルの同時編集を未然に防ぐことができます。

⑤ 同期の遅延と信頼性

Dropboxでは、クラウドへのファイルのコピーが完了すると、リアルタイムに他ユーザーに反映されるため遅延なくすぐに作業を始められます。一見普通の機能に思えますが、他社サービスだと大幅な遅延が発生する場合もあるようです。

⑥ 優れたファイル検索機能

他社サービスだと全文一致じゃないと該当ファイルが検索にヒットしないこともあるようですが、Dropboxは部分的な文字検索が可能です。共同作業において、検索性は作業効率に影響を及ぼすため、意外と重要な機能といえます。

⑦ ユーザーを問わないファイルの転送とリクエスト

「Dropbox Transfer」「ファイルリクエスト」機能により、Dropboxのアカウントを持っていないユーザーとも大容量のファイルの送信や受け取ることが可能です。オプションの追加で、一度に最大 250GB のファイルパッケージを送信することができます。

⑧ アプリケーションがなくてもファイルを確認できるプレビュー機能

Dropbox上のファイルをダウンロードすることなくプレビューで内容を確認することが可能です。しかも、クリエイティブチームがよく利用するAdobeアプリケーションやCAD系アプリケーションのファイルにも対応可能なので、そのようなアプリケーションをインストールしていない職種の人たちとの共同作業でも効率的に確認作業を進めることができます。

⑨ ピンポイントに修正箇所を指定して確実にレビュー結果を伝達

Dropboxにログインしてファイルを開くと、特定の箇所を選択してコメントを残すことが可能です。レイアウト画像や動画や音声ファイルのフィードバックなど、文字で表現するのが難しいような場合にも、明確に場所を指定して修正依頼のコメントなどを伝えることができます。

⑩ 閲覧者情報で共同作業者の確認状況を把握

社内外を問わず共同作業では、「フィードバックを待っているのになかなか集まらない」「メッセージを見過ごしてしまっているのかもわからない」といった状況に陥りがちです。「閲覧者情報」という機能を利用すると、誰がファイルを開いたか、最後にそのファイルを閲覧したのはいつかをリアルタイムで把握できます。ファイルの共有相手や、今そのファイルを閲覧している人を確認することも可能です。それとなくフィードバックを催促したい場合には、まだファイルを見ていない人を確認して、全体に呼びかけるのではなく、その人だけにフォローアップを行うことができます。

当たり前に思える機能を実装できていないクラウドストレージサービスは意外と多く、サービス選定においては、クリエイティブチームが社内外のステークホルダーと共同作業を効率的に進めていくという観点で自社に最適なサービスを選んでいくことが重要でしょう。

まとめ

現在使用している、もしくはこれから採用しようとしているクラウドストレージがある場合、以下のチェックポイントを基準にサービスを選定するのが良いかもしれません。

□ 大容量でもリアルタイムに同期ができる
□ ファイルが複数あってもすぐにコピーが完了する
□ フォルダ名変更をしても不整合が起こらない
□ ファイル移動がスムーズに実行できる
□ 編集ロック機能をはじめ、ファイルの同時編集を未然に防ぐ機能が使える
□ デスクトップ上から簡単にユーザー単位で権限を設定できる
□ すぐに目当てのファイルにたどり着けるようファイル検索機能が充実している
□ アカウントを持っていないユーザーとも簡単にファイルの送受信を行える
□ さまざまなアプリケーションのファイルをプレビューできる
□ ピンポイントに場所を指定してフィードバックできる
□ 閲覧者情報を活用して、共同作業を推進できる

また、クラウドストレージの選定において、従来利用してきたアプリケーションやクラウドサービスとの親和性、コスト面など、さまざまな理由から別のクラウドストレージを選択するケースもあるでしょう。

ここまで述べてきたDropboxの機能群は、共同作業が欠かせないクリエイティブチームにとっては必要不可欠なものといえるはずです。また作業効率の面でもDropboxにはアドバンテージがあります。

まずは、Dropboxの無料トライアルの活用をおすすめします。基本的にすべての機能を試すことができますし、気に入ったという場合にはそのまま保管データを本番環境へと引き継いで利用開始することも可能です。複数のクリエイティブチームとのコラボレーションが必要となり、そこで大量の制作物をつくるようになったとき、大容量のファイルのコピーや転送、ファイル名の変更、編集のしやすさなど共同作業を進めていくための優れた機能を実感できることでしょう。

さよならファイルサーバー

]]>