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片付けパパ対談【特別編】モノを売れる人が共通して持っている「考え方」&「トーク」(全3記事)

できる営業パーソンが「トーク」よりも重視すること 小手先のテクニックに頼らない「関係性」作りのヒント

同じ商材なのに、売れる人と売れない人に大きな差が出るのはなぜか。『モノを売れる人が共通して持っている「考え方」&「トーク」』と題して、体型別お悩み解決のプロ/販促・販売員教育の豊岡舞子氏、営業コンサルタントの大岩俊之氏、片付けパパ(R)の大村信夫氏が語り合いました。本記事では、できる営業パーソンが「トーク」よりも重視することや、営業にまつわる誤解についてお伝えします。

モノを売れる人が共通して持っている「考え方」&「トーク」

大村信夫氏(以下、大村):今日は「著者3人が贈る出版記念セミナー」ということで、「モノを売れる人が共通して持っている『考え方』&『トーク』~テクニックやノウハウではない『本質』とは?~」というテーマでお送りしていきたいと思っております。

ではここからゲストの紹介をして、その後クロストークに入っていきたいなと思っております。まずゲストの紹介の前に、「おまえは誰やねん?」という声もあると思いますので、ちょっとお話させていただきます。

私は片付けパパの大村信夫と申します。サラリーマンをしながら副業で片付けを切り口にした講演や、書籍も3冊ほど出させていただいています。直近では『仕事の「整理ができる人」と「できない人」の習慣』という本を出させていただきました。

いろいろと書くとグチャッとなっちゃうので、ひとことで言うと私はお部屋から人間関係、人生までを整えることを活動としてやっております。お見知りおきいただければなと思います。

続きまして、今日のご登壇になる豊岡さん、大岩さんのご紹介をします。豊岡さんから自己紹介をお願いいたします。

豊岡舞子氏(以下、豊岡):はい、ありがとうございます。豊岡舞子と申します。初めましての方もいらっしゃいますし、(以前)見に来てくださった方もいらっしゃるかなと思うんですが、私は長年ファッションに関する仕事をやっております。アパレル業界で販売員教育に長く携わっていたんですね。

物を単純に売るだけではなくて、販売員教育の目線から「どうしたらこの人が売れるようになるのかな?」とか、逆に「こんなふうにしたら売れたんだ」とびっくりするようなことだったり、いろいろな人の売り方を見てきました。(その経験から)自分が接客を受ける時にも「こういう人にはこんな売り方をしたらいいんだ」と感じるようになりました。

ただ小売じゃない人に向けて、売り方をアドバイスするのはむずかしいなと感じていまして。実は私の話を聞きに来てくださる方の多くが、小売じゃない方だと気がついたんですよ。

そんな興味を持っている方に「小売とはどういう売り方なのか」がわかるような本を書きたいと思い、(『モノが飛ぶように売れる人の考え方』を)出版させていただきました。(本の)キャッチコピーには「売れる人をつくる」と書かせていただいています。よろしくお願いいたします。

大村:はい、ありがとうございます。僕も「Kindle」で拝読させていただいたんですけど、これは出たばっかりですよね?

豊岡:2025年1月17日に。

大村:今回は豊岡さんの出版記念のような感じでございますので、この後のお話を楽しみにしております。ありがとうございます。

豊岡:ありがとうございます。

心理的な考え方に基づいた営業スタイル

大村:じゃあ、次は大岩さん、よろしくお願いいたします。

大岩俊之氏(以下、大岩):ありがとうございます。大岩俊之と申します。営業コンサルタントという肩書になっておりますが、営業、交渉をメインとした企業研修や小規模の営業的なコンサルをメインにしています。あとはリーダーシップや階層別研修などもやっています。

私はもともと理系のITエンジニアだったので、悪い意味ではけっこう理屈っぽいんです。でも、いい意味で言うと論理的に考える癖があるので、今はそれを活かして人に教えています。

営業は心理学です。私の営業スタイルは「心理的な考え方に基づいて営業していけば、そんなに大変じゃないよ」という考え方から始まっています。今回出した本(『1日1テーマ読むだけで身につく営業トーク大全100』)は14冊目なんですけど。

大村:14冊目とは、すごいですね(笑)。

大岩:初めて営業として書きたい本が書けたなと思っています。売れているか売れていないかだと、ちょっと微妙なんですけど(笑)。黄色い本(『売れる言いかえ大全』)のほうが売れたんですけど。

ただ取引先さんや友だちに(今回の本を)渡すと、「これが一番いい本だね」と言われるので、やはり自分の書きたいことが書けた本かなと。今日はいろいろと対談していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

大村:よろしくお願いいたします。大岩さんは名古屋にお住まいですよね。2024年でしたっけ? 僕と大岩さん、おじさん2人で名古屋駅で一緒にスイーツを食べるという、シュールな感じで……。おいしかったですよね。

大岩:寄っていただいて(笑)、ありがとうございます。

大村:また行きたいと思います。東京に来た際にはぜひお会いできるとうれしいなと。大岩さんの本はいつ出されたんですか?

大岩:これは2024年11月1日ですかね。

場数を踏む、先輩の背中を見て学ぶ…昭和の営業スタイル

大村:そうですね。ちょうど大岩さんと僕は同じタイミングで(2024年の)11月に本を発売させていただいて、(大岩さんの本を)読ませていただきました。

さっきの豊岡さんの話にもあったんですけど、物を売ることは営業の話だし、豊岡さんはBtoCで、大岩さんは主にBtoB、個人向けか法人向けだと思うんですけど。実は僕は営業ではないので、営業の神髄はちょっとこの後いろいろと教えていただければなと思っています。

僕は営業は営業マンだけがやることじゃないと思っていて、交渉するのも営業の一部なんじゃないかなと思っています。要は相手がどう納得して決断し、対価と引き換えていただくかだと思うので、すべての人に営業の要素は必要じゃないかなと思っております。今日はお話を聞けることを本当に楽しみにしております。

さてここからは、事前に打ち合わせをしてないので突っ込んでいきます(笑)。その前に話すネタとして、みなさんからヒントをいただきたいなと思っておりまして。アイスブレイクで、みなさんに手を動かしていただければなと思います。事前に3人でちょっとだけ相談して決めたんですが、参加しているみなさんが興味のあることを聞きたくて。

「あなたは、売り方、営業の方法をどうやって学んでいますか?」ということで、チャットで回答していただけるとうれしいです。例えば「書籍」「セミナー」「人から教わる」「先輩から教わる」もあると思いますし、いろいろあると思います。

まさに「学んでいない」というのも答えでございますし、あとは売り方を学んでいる場合は、「こういう学びをやっています」というのでもいいかなと思っております。

みなさま、どうですかね? 「先輩営業マンの背中を見て学ぶ」という。大岩さん、これは昭和の時代、僕もありました(笑)。「黙って覚えろ」みたいなね。

大岩:ありましたね。

大村:あとは「場数を踏む」というのもあると思うんですよね。「きちんと学んだことはない」「学んでいない」という方もけっこういますね。なんと「『営業トーク大全(1日1テーマ読むだけで身につく営業トーク大全100)』で」(笑)。これは、めちゃうれしいですね。

大岩:めちゃうれしいですね(笑)。

大村:「接客を通じてお客さまから学ぶ」という方もいらっしゃいますね。「師匠を見つける」というのもありますね。

「販売をやっていた時は、お客さまを見て自分でいろいろ工夫しながら売上を上げた」という。やはりお客さまから学ばせていただくことはあるかもしれませんね。なるほど、すばらしいですね。ありがとうございます。

営業ノウハウ本の活用術

大村:いきなりですが、大岩さん、「場数を踏む」「先輩の背中を見る」というのはどうですか?

大岩:確かに場数はコツをつかむには必要かもしれないですけどね。私も昭和なので、先輩から学ぶことはありました。どこの会社に行っても、数名、いやもうちょっといたと思いますけど、できるトップセールスが存在するんですよね。

そういう人を見つけたり。もし自分の営業拠点や支店にいない場合は、わざわざ言い訳を作って出張して、その人に同行を頼んだり。転職するたびにそうやってきたのでわかるんですが、やはりトップセールスの売り方はすごいです。

大村:ある意味「まなぶ」は「まねぶ」じゃないですけど。

大岩:本当にまねして、その業界、会社、お客さんへの売り方を学んで、自分で体験していったのはありましたね。

大村:なるほど、そういうやり方なんですね。豊岡さんは、みなさんの回答を見てどうですか? 

豊岡:そうですね、みなさん、販売職の方もいらっしゃれば、そうじゃない方もいらっしゃるのかなと思うんですけど。ちなみに私自身は新卒からずっと同じ会社にいたんですよね。小売業の会社でずっと販売の仕事をしていたんですけど、ノウハウ本をめちゃくちゃ読んでいました(笑)。

「こうすれば売れます」「売れる〇〇の違い」「50の〇〇」とか、いっぱいあるんですけど。社会人1年目の時は本屋さんで片っ端から買ってきて、いつも電車の中で読みながら通勤していました。

大村:そうなんですね。じゃあ、そこから学んだこともけっこうある感じですか?

豊岡:そうですね。そもそもそこから学んだかどうかは、今、振り返るとわからないところではあるんですけど。社会人1年目はすべてが初めてなので、とりあえず全部試してみたんですよ。「あっ、これはうまくいった、これはうまくいかなかった」と1個ずつ丁寧に試して「今日は1章をやってみよう」「今日は2章をやってみよう」という感じで(笑)。

端から順番に試していったので、経験はいっぱいできたと思いますね。何パターンもやってみて、「これはいけたけど、これは良くないな」という感じでした。

営業は「トーク」よりも「関係性」が大事

大村:なるほど。本を読んでインプットしても、そのまま読んだだけにしちゃう方がけっこう多いじゃないですか。でも、ちゃんとアウトプットをして試行錯誤するのはすごいなと思いました。大岩さんもいろいろと試行錯誤していますもんね(笑)。

大岩:そうですね、試行錯誤して、最初に本を発売してから11年かかって、やっと1冊の本になりました(笑)。

大村:11年。どんどんいろいろな知見も溜まって、それをまとめて、また本にアップデートしていくと……。

大岩:そうですね。「こうやって教えたほうがいいな」「こうやって伝えたほうがいいな」「これを知りたがっているな」というのが、ここ10年ぐらいでだいたいわかってきた感じですかね。

大村:そうなんですね。実はここからはまったくネタがないので、本当にフリートークになっていきますが……。今回、物を売るには「小手先のテクニックではなくて、マインドのところなんじゃないか」ということは、けっこう(3人に)共通しているかなと思っておりまして。

大岩さんも『トーク大全』に書いてはいますけど、心理学を押さえた一貫性の原理とか、まさにそのとおりだなと思っていて。表面上の言葉遣いや言い回しじゃないところが、けっこう重要かなと思ったんですけど、そのあたり大岩さんは、どうですか?

大岩:そうですね。僕は営業の仕事から外れて初めて知ったんですけど、営業はトークによって相手を丸め込むというイメージを持っている人がいて。「営業はそう思われているんだ」と……。

大村:一般的にその傾向はあると思います(笑)。すごくおもしろいことを言って……とか。

大岩:グラフがあってノルマがあって達成できないと、ちょっと叩かれるとか……。(そういうイメージが)多いですけど、僕が思うに9割の営業はそういう感じじゃないんですよね。トークというより関係性を少しずつ作っていくほうが、僕は大事かなと思うんです。

例えば販売だと、今日お客さんが来たのは興味があるからなのか、たまたま寄っただけなのか、というのがありますよね。ただ営業はこちらから仕掛けていかなきゃいけないので、まずは興味がない人のところに行かなきゃいけない。そこはつらいかもしれないですね。

大村:なるほど。

大岩:基本的に行った先は興味がないですよね。その中で興味のある人を見つけてくることが必要かなと。

営業における「相手を知る」ことの重要性

大村:今、チャットに質問があって、「どのくらい相手を知ることを気にしますか?」と。相手のことを知るのはけっこう重要なんですかね?

大岩:私がいた名古屋はトヨタ系。トヨタとトヨタの子会社がいっぱいあるので、そこに売りに行くのが商売なんですけど、相手のことを知らないと「いつこれを発売して、いつから企画をして、いつから設計を始めて」というのが聞き出せないんですね。

そのタイミングがわからないと、相手が欲しいものもわからないし。こちらから「これはどうですか?」と言っても、「こんなもん要るか」と言われちゃう。運が悪いと「あっ、ごめん、それはこの前もう決まった」とか。

大村:なるほど。じゃあ、そういうかたちで相手との関係性を作ったり、情報を入手したりするのが必要なんですね。

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