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【要注意】言い方で損する人・得する人(全1記事)

「損をしない伝え方」のコツ 仕事のできる人が“話す前”に考えていること

シリョサク株式会社の豊間根青地氏が、好印象なビジネスコミュニケーションのコツを紹介。メンバーに頼み事をする時や、取引先に提案する時など、日常的に活用できる5つのポイントを解説します。

伝え方次第でネガティブな印象を持たれてしまうことも

豊間根青地氏:どうも、シリョサクの豊間根です。この動画では、「言い方で損しないために気をつけるべきポイント」を5つに分けてお話をしたいなと思います。

みなさん、仕事をしている中で「言い方のせいで不和を生んでしまう」「コミュニケーションがなかなかうまくいかない」ということ、ありますよね。

例えば1on1とか、部下や同僚とのコミュニケーションで、もうちょっと(自分の)言い方をうまくしてあげれば動いてくれるような気がするけど、伝わらない。

あるいは、「あの人の言っていることって、間違っていないんだけど、なんか鼻につくんだよな。だから従いたくないんだよな」みたいなことってあると思います。

もちろん人間なので一定は仕方ないんですが、そういった言い方で損をしないために、今日は私が意識をしている5つのコツをお話ししたいなと思います。

言いにくいことを伝える時にも使えるコツ

まず1個目、「WHYから話す」。要はなぜ、それを伝えるのかを明確にすることですね。例えば誰かに「このプロジェクトのリーダー、お願いできる?」と依頼した時に、突然何の理由もなくリーダーをお願いしたいということだけを伝えてしまうと、「なんでこんな面倒くさい仕事をせなあかんねん」と思われちゃうかもしれないですね。

それに対して、「鈴木さんの今後のキャリアのためにすごく大事なステップになると思うから、このプロジェクトのリーダーをお願いしたいんだけど」というふうに伝えれば(いいんです)。

もちろんね、それだけで完全にうまくいくわけじゃないんですけども、「あっ、なるほど。そういう狙いがあって依頼しているのね」ということが伝わって、いきなり伝えるよりも納得感を持って認識してくれるはずです。1つ目に意識することは、「WHYから話す」ですね。

2つ目、「GOOD&MORE」ですね。これ、弊社シリョサクでも何度も出てくる言葉なんですけども、まずいいところを伝えて、次に改善点を伝えるということですね。

同じことを伝えるとしても、「コンセプトは悪くないけど、ちょっと微妙だね」って言うのではなくて、「コンセプトがいいね。具体のところはもうちょっと詰められるかな」と、まずはいいことにフォーカスをしてあげて、その次に改善できる点を伝えるのがGOOD&MOREという考え方です。

これは、GOOD&BADじゃなくてGOOD&MOREで、いいところと悪いところじゃなくて、いいところともっと良くできる改善点を伝えるのがポイントです。

目的を意識すると言い方も変わる

3つ目、「未来×自分」ですね。これはコントローラブルな部分にフォーカスすることです。どういうことか。世の中の事象は全部4象限で整理ができます。未来か過去か、自分か他人かというふうに4象限で分けた時に、我々が変えられるのって、この(4象限のうち「未来」と「自分」の間)、未来の自分だけなんです。

誰かに物事を伝える時も、常に聞き手が未来の自分の話をしているんだなと感じられるような、要は前向きな伝え方をすると受け入れやすくなります。

例えば、「なんでできなかったの? なんでやらなかったの?」というふうに、過去を追及するような伝え方ではなくて。「じゃあこれ、どうやったらここから巻き返しできると思う?」などと、これからどうしたら改善できるかにフォーカスをして、問題解決に向かってあげると聞き手も受け取りやすくなります。

4つ目は、「目的に立ち返る」です。手段に固執せずに目的達成にフォーカスして考えるということですね。例えば営業の方がお客さんから値引きを相談されて、「あっ、ルールで決まっているので値引きは無理ですね」と言ってしまう。

これって、値引きというお客さんが要求してきた手段に固執しすぎているんです。値引きが無理ですと伝えるのではなくて、例えば、「じゃあ、ご予算に合わせてできる限りのご提案をさせていただきます」と言えば、値引きは無理という事実としては一緒なんだけども前向きですよね。

お客さんがやりたい課題解決に対して、私がそれを実現できる一番いい状態にしていきますよというふうに、お客さんとのコミュニケーションの本来の目的に立ち返って話をすると、言い方も自然とポジティブに変わってくるはずです。

ビジネスコミュニケーションは、常に何らかの問題を解決するためにやっているものです。そこにフォーカスをしてポジティブに考えると、自然と言い方が変わってくるという考え方が、1から4まで一気通貫しているポイントでした。

日頃から信頼関係を作る一言を忘れない

最後の「クッションを入れる」というのは、どちらかというと伝え方、いわゆるHowの話ですね。「レベルが低いですね。ぜんぜん駄目です」と、いきなり強い言葉で否定してしまうのではなくて、「鈴木さんのためにあえて率直に伝えると、これはレベルが低いです」というふうに、はっきりとしたことを言う前にクッションを入れてあげると、聞き手としては印象が柔らかくなって受け止めやすくなります。

というのが、私の考える、言い方に気をつける5つのポイントです。
さらに、こういった言い方で損をしないためには、やはりまずは感謝を伝える。「いつもありがとうございます」と。「今日はみなさんにお伝えしたいことがあります」といったように、いきなり事実だけを淡々と述べるのではなくて、「日頃からいつもありがとうございます」という信頼関係を作る一言を入れるということ。

大前提として、人って違うんですよね。みんな違ってみんないいんですけども、考え方も捉え方も価値観もぜんぜん違うものの集まりなので。そもそも自分が「A」だと思っている言葉を使っても、相手は「A'」だと捉えるかもしれないという認識を持って、まずは認識の齟齬が生まれないような言葉遣いに気をつけることが大事です。

言い方よりも、ふだんの行動が人を動かす

さらに言うと、ある瞬間の言い方だけを切り取ってもしょうがなくて、結局は日頃のコミュニケーションの中で信頼関係があるかどうかが問題だったりします。なので言い方以前のですね、さまざまな情報共有とか信頼関係の構築、関係性を作っておくのが、結局、本質的な解決策になるのかなと思います。
ということで、「WHYから話す」「GOOD&MORE」「未来×自分」「目的に立ち返る」「クッションを入れる」の5個ですね。

言い方を工夫するという時に、「語尾をこうしよう」とか、「この言葉をこれに言い換えよう」みたいな話ではなく、こういう抽象的な考え方から解説する人ってあんまりいないと思うんですけども。

小手先の言い換えのパターンだけを覚えるよりも、そもそも目的を達成するというところに立ち返って考えたほうが本質的な解決になると思うので、今日はこの考え方をご紹介してみました。

みなさんも言葉尻にとらわれず、目的を達成することにフォーカスして、損をしない言い方をしてみていただければと思います。

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