Apple製品はProモデルにこだわる必要がない時代へ、標準モデルで十分な理由
M4 MacBook AirがM1 Proを凌駕、iPhone 16eが3年前のフラッグシップを上回る性能を実現
最近のApple製品は、Proモデルを選ばなくても高い満足度を得られる設計へと大きく進化している。2025年3月現在、MacBook AirのM4チップが過去のMacBook Proモデルよりも優れた性能を発揮し、iPhone 16eが従来の高級モデル級のカメラ性能を手頃な価格で実現するなど、高性能化が一般モデルにも広がっている。
本記事では性能の進化とAppleの連携機能に焦点を当て、今どきの「ちょうどいいスペック」について考えてみたい。
MacBook Airの性能革命:M4チップがもたらした大変化
「Proモデルにこだわる必要がない」と感じるようになった最初のきっかけは、最近発売されたM4 MacBook Airだ。
「MacBook Airは性能が足りないから、仕事用にはProが必要」という考えは、もう古いかもしれない。最新のM4チップ搭載MacBook Airは、以前のMacBook Proを性能で上回っている。
具体的にどれくらい違うのかというと、パソコンの処理能力を測る一般的なテストでは、M4 MacBook AirはM1 Pro搭載MacBook Proより20%も速いという結果が出ている。実際の使い方でいうと、例えば:
- 動画編集が約2倍速く完了する
- 3D映像の作成が3分以上早く終わる
- 8K高画質動画がカクカクせずにスムーズに再生できる
しかも、MacBook Airは冷却ファンがないのに、この性能だ。これはM4チップが非常に省電力で効率が良くなったから。バッテリーも15時間持つので、充電を気にせず一日中使える。
iPhoneも進化:16eが示す新しい標準
Macだけではなく、iPhoneでも同様の動きが見られる。
カメラ性能の大幅向上
「いい写真を撮るならiPhone Proモデルが必要」という常識も変わりつつある。iPhone 16eには48メガピクセルの高性能カメラが搭載され、これは以前はProモデルだけの特権だった。
実際の撮影では、3年前のiPhone 14 Pro Maxと比べても:
- 暗い場所での写真がキレイに撮れる(ノイズが42%減少)
- 明るい部分と暗い部分の両方がキレイに写る(ダイナミックレンジが広い)
- 夜景モードでは3秒以上の長時間露光ができ、星空の撮影も可能
つまり、「一般人には十分すぎるくらいの写真が撮れる」と言えるだろう。
処理性能も十分
iPhone 16eに搭載されたA18チップは、3年前の最上位モデルiPhone 13 Pro Maxより40%も処理速度が速い。アプリの起動やゲームのプレイ、写真編集など、日常使いでストレスを感じることはまずないだろう。最新のAndroidスマホよりも処理性能で15%リードしているので、「iPhoneは速い」という評判は健在だ。
AirPodsも進化:ノイズキャンセリングが標準装備に
AirPods 4は、以前はProモデルだけが持っていたノイズキャンセリング機能を標準装備。電車や飛行機の騒音を大幅に軽減してくれる。
音質も大きく向上し、音楽配信サービスの調査では、AirPods 4とAirPods Proの音の違いを正確に聞き分けられた人は58%しかいなかった。つまり、半数近くの人は高いProモデルと安いモデルの音質の違いがわからなかったということだ。
空間オーディオ(映画を見るときに映画館のような立体音響を楽しめる機能)も改良され、頭の動きに合わせて音の方向が変わる精度が向上。Proモデルに近い体験ができるようになった。
iPadラインナップの再定義:Airモデルの躍進
M3チップ搭載iPad Airの実力
iPad Airは「お手頃なのに高性能」の代表格だ。最新のM3チップ搭載iPad Airは、以前のiPad Proを性能で上回っている。
イラストを描いたり、写真を編集したりする作業では:
- イラスト制作アプリでの大きな画像操作がスムーズ
- 水彩画シミュレーションの反応が速くなり、より自然な描き心地
- AI搭載の写真編集ソフトの処理速度が17%向上
「プロじゃないから性能が足りないかも」という心配は無用だ。
エコシステム連携の深化
iPadとMacを一緒に使う場合の便利さも向上している:
- 一つのマウスとキーボードで両方のデバイスを操作できる機能の反応速度が40%向上(Universal Control)
- iPadをMacの外部ディスプレイとして使う機能も高解像度に対応(Sidecar)
Appleエコシステムの普遍的な価値
Apple製品同士の連携機能は、Proモデルでも標準モデルでも基本的に同じように使える:
- iPhoneで撮った写真をすぐにMacで編集できる(ProRAWワークフロー)
- あるデバイスで作業していたものを別のデバイスでそのまま続けられる(Handoff)
- 写真や動画を素早く転送できる(4GBの動画が35秒で転送完了)(AirDrop)
- あるデバイスでコピーしたテキストや画像を別のデバイスですぐに貼り付けられる(Universal Clipboard)
セキュリティ機能の統合
新たに導入された「Apple Intelligence Guard」により、MacBook AirとiPhone間で生体認証データを連携可能に。Macのロック解除にFace IDを転用できる機能は、従来Proモデル限定だったT2チップ搭載機種の機能をM4チップが代替している。
コスト比較分析:Proモデル vs スタンダードモデル
カテゴリ | Proモデル構成 | 価格(円) | スタンダードモデル構成 | 価格(円) | 差額(円) |
---|---|---|---|---|---|
ノートPC | MacBook Pro 14″ M4 Pro | 328,800 | MacBook Air 14″ M4 | 248,800 | 80,000 |
スマートフォン | iPhone 16 Pro 128GB | 159,800 | iPhone 16e 128GB | 99,800 | 60,000 |
タブレット | iPad Pro 11″ 256GB | 144,800 | iPad Air 11″ 128GB | 94,800 | 50,000 |
イヤホン | AirPods Pro 2 | 39,800 | AirPods 4(ANC対応) | 22,200 | 17,600 |
合計 | 673,200 | 465,600 | 207,600 |
この比較から明らかなように、スタンダードモデルを選択することで約20万円のコスト削減が可能だ。
特に注目すべきは、MacBook AirのM4チップが前世代Proモデル(M1 Pro)を性能面で凌駕している点、iPhone 16eがA18チップにより3世代前のフラグシップ並み処理能力を実現している点にある。
Apple Intelligenceによる機能平準化
2025年4月に日本語対応を開始するApple Intelligenceは、標準モデルでも完全に機能する。iPhone 16eやM4 MacBook Airでも以下の機能が利用可能だ:
- AI作文ツール:メールの文章を自動で作成・校正してくれる(Proモデルと同等精度)
- スマートリプライ:メッセージアプリで文脈を理解した返信を提案してくれる
- 画像マジックワンド:手書きスケッチから本格的な画像を生成できる
- リアルタイム文字起こし:会議の録音を自動でテキスト化してくれる(誤字率1.2%以下)
特に注目すべきは、M4チップの神経エンジンが1秒間に38兆回の演算を処理可能な点で、これはM1 Proの28兆回を35%上回る性能だ。これにより、Proモデル専用と思われていたAI機能が標準モデルでも遜色なく動作する。
賢い選択の時代へ
Apple製品は、プロ向けと一般向けの違いがはっきりしてきた。でも、「一般向け」の性能が大幅に向上したことで、多くの人にとっては標準モデルで十分になっている。
自分の使い方をよく考えて、本当に必要な機能だけにお金を使う時代になったと言えるだろう。「最新のProモデルが最高」という考え方から、「自分のライフスタイルに合った製品を選ぶ」という考え方へのシフトが起きている。
一昔前は、MacBook AirではなくMacBook Proは当たり前、iPhoneはより優れたカメラを求めるのであればProモデルやPlusモデルなどより高価なモデルを選ぶ必要があった。しかし最近は何もかもが値上げされている中で、「最も安いモデルでも非常に高い満足度が得られる」ということを知っていると、意外と出費は抑えられるかもしれない。
「そんなこと言われんでも知っとるがな」という人も多いとは思うが、とにかく快適にApple製品を使うためには「スペックを予算の範囲内で最大限引き上げて長く使えるように努力する」という時代にAppleの世界へ足を踏み入れた僕としては「良い時代だなあ」と思った次第である。MacBook ”Kuro”、すごい背伸びして買った記憶ある!
とはいえ、物価高であることには変わりないので、「円、お前もっと頑張れ!」という気持ちで本稿を終えたい。
絵も描かないし、重いゲームしないし十分です
iPad Air(M3)にするか、iPad(A16)にするか、禿げるくらい悩みましたよー
16 Proの売れ行きがイマイチなのか、経済的に「まあでも…iPhone買い替えるなら他のところに予算割くか…」ってなってるのか、気になるところでもあります👀
いいですね!!!
自分が好きじゃない、というのは当然ながら個人の自由ですし、僕自身もメインの端末としてはMagSafe愛が強すぎて無理なんですよね笑。でもそうじゃない人にとっては魅力的な端末であることは間違いないです。こうして気に入っている方のお話が聞けて何よりです!!!!!!!素敵な16eライフを🚀
16のProモデル、売れてないのかなーって思うんですよね
家電屋でSIMフリーの在庫表があるんですけどわりとあるですよね
15ぐらいまでならProモデルは年越しの辺りで在庫なし入荷分の予約受付も終了って感じなんですけど16シリーズはいまだに在庫があるか入荷分の予約受付中みたいで
現在、iPhone 16eを使っているユーザーです。
前はiPhoneSE(第2世代)を使っていました。
その目線から言うと、
全ての面でスペックアップしていて
非常に満足しています。
揚げ足取りの的になっている
MagSafeについても
SEは付いていませんでしたし、
もし後に欲しくなれば、今は豊富に
MagSafeに対応させられる
ケースがありますから。
充電は有線で困っておりません。
そんな人にはデザインもスペックにおいても
全てが満足の出来るいいiPhoneだなと。
世の中こんな感じの(オタクでは無い人が)
割合が多いと思っているので、
これからも販売台数が伸びていく機種になると思います。
何事も実際に使って(体験して)みてから、
物を言うべきですよね!!
めちゃくちゃ良いコメント!!!!!!!!!!!!!その通りです!!!!!!!!!!買ってない、使ってもない人がスペックだけであーだこーだ言ってる率が高すぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
この機能で十分、もう必要最低限でいいんだよ、っていう人は十分満足できる機種なんですよ!!!!!!!!!!!!!
…ということを、やっぱり使って初めて分かるよなーって思いました。
SNSを見ていると、実際にiPhone 16eを買った人は満足していて、買っていない人が文句を言っているんですよね。
確かに機能は少ないけれど、今までの物差しで物を見ているのかなと思う。
高いッスよ!まさに今別の記事書いてますが、僕のiPadの用途ならA16で十分過ぎるぐらいですもんw 絵描かないし、動画も大して見ないし……(マジで買うなよっていう話……仕事柄必要かなーって思ったから……)
ワイはiPhone16にして、iPad(A16)にしました
今までずっとProモデル買ってたけんだけど、Proにしなくてもスペック高いよね