私たちには振り返る過去などない(9回目)。ということでdpost.jp年末恒例、来年に起きると予告されているものをまとめるという記事を書きたいと思います。
来年のことを言うとマグニフィコ王が笑う、なんてことをいいますが、dpost.jpでは過去を振り返るのではなく、執筆時点で予定されている2024年のできごとをまとめる記事を年末に公開しています。コロナ以降は予定は未定が多く、特に映画公開予定が変化し続けているため、6月以降のスケジュールは何がおきても不思議ではない、というかんじで見ていただければ。
「ディズニーが2024年に予定していること」国内パーク編
まずは我らが東京ディズニーリゾートを見ていきましょう。今年はオリエンタルランドの勝負の年。毎年恒例、1月1日からお正月限定のイベントを開催します。
今回は、世界のアンバサダーチームが入れ替わる年です。既にアンバサダー候補たちは香港ディズニーランドなどでの研修を行っており、1月1日に東京ディズニーリゾートのアンバサダーチームがあいさつを行う予定です。
1月1日にはリゾートライナー新車両も登場。これでとうとう5編成が勢ぞろいします。
1月10日からは待望の春イベントがスタート。もう冬はミニーの奇祭というのが定着しつつあります。
1月15日からは、東京ディズニーシーにて「ダッフィー&フレンズのハートフェルト・ストロベリーギフト」が開催されます。ボリションダッフィーを慰めるの会。そして特に謎がなくても参加するリーナ・ベル。
1月中には、クラウドファンディングにて舞浜駅前のデッキリニューアルにおける、タイルの裏へのメッセージ記入イベントが開催される予定です。600名に拡大したのでまだギリギリ間に合う?
なお、2月6日から広義のオリエンタルランドグループである浦安ブライトンホテル東京ベイのブッフェレストラン「カシュカシュ」がリニューアルのため休止。3月中旬には再開予定とのことです。
ディズニーストーリービヨンド第2弾は「ホーンテッドマンション 〜託された運命編〜」です。このアトラクションならなんぼ掘ってもいいですからね。2月7日からの開催です。
そして2月8日13時、「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」の予約がとうとう開始。なんか知らないうちにファンタジースプリングス関連のバケーションパッケージが発売されていたようで大変だったみたいですね。
ホテルと言えば、2024年3月10日以降の宿泊分は、4か月前11時からとレギュレーションが変更となります。これもたぶんファンタジースプリングスホテル関連だったのだろうなあ。ホテル泊まらないからあんまり感覚が分からん。
さらにホテルと言えば、東京ディズニーランドホテルの「ディズニー・ロイヤルドリーム・ウェディング」が終了します。いわゆる城婚。宴会やパーティーも終了となるのですが、何でなんだろうなあ。
終わるといえばイクスピアリで開催されている「東京ディズニーリゾート アンコール! ザ・モーメンツ展」も2024年2月29日をもって終了することが発表されています。終わるんだこれ……。
3月には、ディズニーリゾートラインの運賃改定が予定されています。ダイヤ改正がある3月16日ですかね。
そして、2024年の4月から、東京ディズニーランドでは「スペシャルイベント「セレブレーティング・スペース・マウンテン:ザ・ファイナルイグニッション!」 が、東京ディズニーシーでは待望の「東京ディズニーシー・フード&ワイン・フェスティバル」、そして「ドリーミング・オブ・ファンタジースプリングス」がスタートします。フード&ワインはまだ名前くらいしか発表されていないんですが、めちゃくちゃ期待しています。定番化してほしい(するつもりだろうけど)。
そして、2024年6月6日、オリエンタルランドの絶対に負けられない戦いである「ファンタジースプリングス」のオープンが控えています。期待しかありません。同日にホテルも開業。日本の景気はオリエンタルランドが左右させる。たぶん。
これまで通年のスケジュールが発表されていたのですが、現時点においては2024年春までのスケジュールしか公開されていません。基本的には秋はディズニー・ハロウィーン、冬はディズニー・クリスマスが開催されるかと思いますが、夏イベントはいまのところ空白。東京ディズニーシーはグランドオープンがあるのでよいのですが、東京ディズニーランドはどうなるんでしょうかね。
「ディズニーが2024年に予定していること」海外パーク編
海外パークは徐々に通常運用に戻りつつあります。ボブ・チャペック政権時(コロナ後)に一気にホテルのフィーが上がりましたが、今後はどうなるんですかね……。パーク部門に関しては、2023年末に香港ディズニーランド「World of Frozen」、そして上海ディズニーリゾートで「ズートピア」のテーマエリアがオープンしています。
まず、2024年1月から、フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートはコロナ以前の状況にかなり近くなります。Disney After Hoursが開催され、パークホッパーが時間制限なしに営業時間内であればいつでもパークホッピングが可能になります。パーク予約も日付指定チケットがあれば不要です(年間パスポートは予約必要)。
カリフォルニア ディズニーランド・リゾートも1月からいろいろ動きます。まずは「Magic Happens」「Mickey’s Mix Magic」「Wondrous Journeys」がそれぞれ再開します。
また、2024年の「Disneyland After Dark」も概略が発表されています。
時期は未発表ながら、ディズニーランド版の本家ホーンテッドマンションで屋外キューが改良されます。普段とは違う休止期間が設定されているようで、年明けから動きがある模様ですね。
ディズニーランド・パリではドローンを使った、空のエレクトリカルパレードを表現した「Disney Symphony of Colours」が開催予定です。2024年1月8日からスタート。
1月25日には、ディズニーランド・パリのディズニーランドホテルが再オープンします。パリは華やかでいいなあ。
カリフォルニア ディズニーランド・リゾートも負けておりません。「ピクサー・プレース・ホテル」が1月30日にオープンします。これまで「ディズニー・パラダイス・ピア・ホテル」だったホテルで、営業しながらの改装が行われていました。
カリフォルニア ディズニーランド・リゾートの春イベントは華やか。ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーでは4★Townも登場する「Pixar Fest」を開催します。カリフォルニア ディズニーランド・リゾートについては年間イベントも発表されています。
そして事故のために開催が途絶えていた、ファンタズミック!も5月24日に新たな演出の元、再開される予定です。
このほか、フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートでは1月から「EPCOT International Festival of the Arts」、春には「EPCOT International Flower & Garden Festival」、秋には「EPCOT International Food & Wine Festival」「Mickey’s Not-So-Scary Halloween Party」、ホリデーには「Disney Jollywood Nights」「EPCOT International Festival of the Holidays」「Mickey’s Very Merry Christmas Party」が開催されるものと思われます。
2024年中にはスター・ツアーズの新惑星が追加される予定です。タイミングは4月5日から6月2日まで開催される「Season of the Force」です(追記:2024年4月5日と発表がありました。)。期間内には「Disneyland After Dark: Star Wars Nite」も開催予定です。
次は海へ。ディズニー・クルーズラインでは新たなプライベートビーチ「Lighthouse Point」がとうとう稼働開始。ジョー・ロードの置き土産です。
2024年6月16日には、お大尽向け世界一周ツアー「Disney Parks Around The World」も開催されます。東京ディズニーシーに来たときはファンタジースプリングスも見られるんだなこれ。
2024年には、本家マジック・キングダムの「Country Bear Jamboree」のアップデートも予定されています。
2024年最大の目玉は、2024年後半にカリフォルニア ディズニーランド・リゾート、そして2024年夏にフロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにオープンする新アトラクション「Tiana’s Bayou Adventure」。旧スプラッシュ・マウンテンが生まれ変わります。
フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート、ディズニー・ハリウッド・スタジオでは2024年秋、リニューアルした「The Little Mermaid – A Musical Adventure」がオープン予定です。コロナによる臨時休園タイミングで終了してしまった「Voyage of the Little Mermaid」の場所に作られます。
2024年、パーク部門改めDisney Experiences部門最大のイベントは「ディズニー・トレジャー」の就航。
「ディズニー・トレジャー」は、ディズニー・ウィッシュの姉妹船として現在建設中で、ホーンテッドマンションテーマのバー「Haunted Mansion Parlor」や、海底二万哩をテーマにした「Periscope Pub」、ジャングルクルーズのラウンジ「Skipper Society」、ズートピアをモチーフとした「Jumbeaux’s Sweets」などが作られます。2024年12月21日に初航海を迎える予定です。
「ディズニーが2024年に予定していること」映画/ディズニープラス編
最大の不安要素はディズニーのビジネスの根幹ともいえる映画。ご存じのように2023年に行われたストが長引いたことによる、制作のストップがスタジオビジネスを揺るがしました。まあ自業自得ではあるのですが。その結果、2024年に公開する作品が非常に限られており、現時点でも作品が少ない上におそらく今後も遅延が発生するだろうと思われます。どーすんだこれ。
まずはDisney+から。1月10日にマーベル・シネマティック・ユニバースのドラマ『エコー』が一挙配信されます。Netflix時代の『デアデビル』からつながる、よりダークな世界観の作品です。キングピンがすげーよ。
2024年元気なのはむしろ20世紀スタジオというかサーチライト。一時はスタジオ閉鎖まであり得ましたが賞レース的にはサーチライト頼み。日本では1月26日に『哀れなるものたち』が公開されます。
そしてソニー側スパイダーマンバース。『マダム・ウェブ』が日本で2024年2月23日公開です。
20世紀スタジオは同日、タイカ・ワイティティ監督の『ネクスト・ゴール・ウィンズ』が公開されます。
そして日本でも、不遇だったピクサーの3作品が劇場公開されることが決定しました。大画面で見たい作品群です。
2024年4月19日、山田太一原作、大林邦彦監督の『異人たちとの夏』を翻案した『異人たち』が公開されます。
20世紀スタジオは『猿の惑星/キングダム』を2024年初夏に日本でも公開します。
2024年夏、日本では『インサイド・ヘッド2』が公開されます。新たな感情4人も追加され、よりこんがらがるライリーの頭の中。思春期はもうやっちゃってるんだけど、そこからどう発展するんだろうね。
アメリカでは2024年7月26日、Untitled Deadpool Movieを公開予定です。ライアン・レイノルズが念願のMCU入り。
そのほか、アメリカ公開日としてはUntitled Alien Event Movieが2024年8月16日、20世紀スタジオ作品『The Amateur』が2024年11月8日、そして『Mufasa: The Lion King』が12月20日に予定されています。ただこれが本当にスケジュール通りに行くかは何ともいえません。2024年はアバターもスター・ウォーズもナシです。
Disney+作品はもっとスケジュールが不定で、マーベル・シネマティック・ユニバースのドラマはなにかが配信開始となるかとは思うものの、タイトルも時期も不安定(たぶん『Agatha: Darkhold Diaries』はやると思う)。一応ディズニー・ジュニアでは実写版をベースとした『Ariel』が2024年に登場予定です。
「ディズニーが2024年に予定していること」その他編
では上記のカテゴリに入らないものを。いきなりユニバーサル・スタジオ・ジャパンの話ですが、「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド」が2024年1月22日にクローズします。これ多分ディズニー買収前のマーベルとユニバーサル間におけるテーマパークでのマーベルキャラクター利用契約期限が絡んだものと思われますが、日本におけるディズニーテーマパークのスパイダーマンの取り扱いがどう変化するかという点にも注目しています。2024年仮装ではスパイダーマンがOKになることすらも想定できます(日本におけるアベンジャーズ・キャンパスの紹介のしかたが変わる可能性は大きい)。
「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」絡みで、キングダムハーツのソラがamiibo化。権利関係のことを考えると大変すごいことですよねこれ。
2024年4月から、ミュージカル『くまのプーさん』が全国で上演されます。会場の規模は全体的に小さめで、チケットも2月からの発売。たぶん日本人による演者で構成されると思われますが、なかなか情報が出てこないですね。
そして、3月1日にあの「Dlife」の名称が復活。もうついでに毎日「ファイアボール」シリーズ放送してはどうだろうか(中身はFOXチャンネルです)。
そして2024年春、たぶんファンタジースプリングスよりも先に、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに「ドンキーコング・カントリー」がオープンします。ユニバーサル・スタジオはイギリスでも土地を買ってテーマパークをオープンする予定で、一気に攻めていますね。
そして、2024年はD23 Expo あらため「D23」が、8月9,10,11日にアナハイムで開催されます。今回のイベントは規模を拡大し、8月4日には大谷選手がいなくなったエンゼルス・スタジアムにてロサンゼルス・エンゼルス対ニューヨーク・メッツ戦の「D23デー」を開催、会場もアナハイムコンベンションセンターに加え、ホンダ・センターでも講演が行われる予定です。開催前日の2024年8月8日はカリフォルニア ディズニーランド・リゾート内にて、キックオフセレブレーションを開催予定です。
Opinion: From the “D”post
2024年もdpost.jpをどうぞよろしくお願いいたします。
いまのところの個人的な懸念はD23(イベント)ですね。実際のところ宿は確保しているのですが、いまだにチケット詳細が出ておらず、VIP的チケットが取れなければたぶん行かない予定。2022年で相当懲りました。メイン講演が見られないならほかのを見ればいいじゃない!というのは自分でも思うんですが、あの場所にいるとそこまで思い切れない……。さあどうしましょうかねえ。
そして、パーク側の大きな動きが海外ではあんまりないんですよ。むしろ東京ディズニーリゾートが2024年パーク部門改めDisney Experiences部門の大きな目玉。ディズニー・トレジャー初航海が遅れでもしたら大変なことになります(ディズニー・ウィッシュは土壇場で遅れている)。
それ以上にやべえのは映画制作ですね。FY2023Q4の発表でもスタジオ作品の公開予定はプレゼン資料に入っておらず、とにかく本数が少ない。2024年は再公開がたくさん行われる予感がします。映画が(正確にはディズニーによる“ストーリー”が)出てこなければ、基本的にはパーク展開もテレビ/配信展開もグッズ展開も止まるというのがディズニーのビジネスです。加えてそのクオリティが問題となるわけで、帰ってきたらボブ・アイガーCEOの責務がさらに大きくなってしまったという。2024年はコロナの影響から脱したと思ったらさらなる問題が山積みとなる1年です。提供されるエンターテイメントを単に消費する側としても若干心配ですが、それでもすごいものを見せてくれることを期待したいと思います。
「Which one would you like?」
「Surprise me!」
(『レミーのおいしいレストラン』より)