このページの本文へ

石川温のPCスマホニュース解説 第228回

社長が語る「povo」 “通信回線を売る”から“アプリの一部になる”戦略

2025年03月18日 07時00分更新

文● 石川温

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「究極的にはメイン回線目指す」

 秋山社長は「究極的にはメイン回線を目指していきたい。なり方は様々だが、サブとしても使ってもらえるよう、基本料金はゼロ円にしている。2回線目という位置づけにしていると、ユーザーの利用状況をとることができる。どこの操作性が悪いのか、頻繁にアプリを起動してもらえているかの可視化ができる。お試しから入ってもらい、それが可視化され、ユーザーとの関係性が維持されるのは道筋としては間違っていない。2回線目として使ってもらいながら、最終的にはauやUQモバイルにスムーズに移行できるようなこともしていかなければならないかもしれない」という。

 一方、現在、ローソンでは、eSIMの販売やデータチャージだけでなく、povoユーザーがローソンを訪れると1日100MBもらえるという施策を展開している。ただ、povoのアプリからデータをもらおうとすると、ウェブページに飛んだり、ログインを要求されたりと、ちょっと面倒だったりする。コンビニに入店すれば自動的に100MBが付与されるのではなく、あえてハードルを設けることで、ユーザーにpovoをしっかりと認識してもらうという狙いがあったりするのだろうか。

 秋山社長は「ご批判があるのは理解している」という。100MBをもらうまでの導線が厄介な点については「大事なパートナーのところでpovoを宣伝するのは『あまり上品ではないな』と思っていた。普通の広告に見えてしまうのではなく、あえて自我を消し、ローソンのためにデータを付与しているという見せ方をすべきだと思っていた。povoに閉じるのではなく、あえて別のページで提供しているのはそのためだったりする」という。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン