最新パーツ性能チェック 第368回
熾烈なメインストリームCPU争いに完全決着
Core i7-12700K対Ryzen 7 5800X!Windows 11でDDR5対DDR4の性能差もベンチマーク比較
2022年04月14日 18時00分更新
消費電力はDDR5環境のほうが高め
最後はシステム全体の消費電力を検証したい。ここではワットチェッカー「RS-WFWATTCH1」を使用し、システム起動後10分後の安定値(アイドル時)と、HandBrakeテスト(前述と同じ)時のピーク値を比較した。
第12世代Coreはアイドル時の消費電力こそRyzenよりも低いが、コアを全力で回す状況では大きくなる。これはCore i7-12700Kでも例外ではなかった。今回の検証でもCore i7-12700KのDDR4環境よりもDDR5環境のほうが17Wほど高かった。もちろん、マザーボードのグレードや設計が揃っていないので厳密な比較ではないが、Ryzen 7 5800XはCPUをフルで回すような状況でも消費電力をよく抑えている。
とはいえ、この値はある瞬間の消費電力なので、作業時間を鑑みれば、合計電力では事情が変わってくる。瞬間的には電力が高くても、そのぶん作業が短時間で終わば電気代は安く済むからだ。そういった意味では、動画エンコードの処理時間を考えると、Core i7-12700KのDDR5環境を選ぶと良い場合もある。
まとめ:Core i7-12700Kの性能はWindows 11で劇的に進化
DDR5メモリーのメリットも出てきた
Core i7-12700K対Ryzen 7 5800Xの検証はこれにて終了となる。第12世代Coreの登場以降、Ryzen 7 5800Xを含めた第4世代Ryzenシリーズは激しく値下げしているため、コストパフォーマンスは流動的だ。しかし、純粋なパフォーマンス面で比較すると、Core i7-12700Kは明確にRyzen 7 5800Xを上回り、Windows 11環境になるとその差はさらに顕著になる。
特に、DDR5メモリーとの組み合わせによる性能向上は目を見張るものがある。UL Procyonのような反例もあるものの、数多くのシーンでDDR5メモリーを選ぶメリットが提示できたベンチマークだったはずだ。正直なところ、今回テストしたどの環境でも、現代のPCにおいて買って損はない性能だ。しかしながら、ベンチマーク結果が示す通り、アーキテクチャーの新しいCore i7-12700Kならより快適なPCが組めることは間違いない。
(提供:インテル株式会社)
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