使い道がわからないコネクターがあるなど典型的な中国製品
音質は微妙だが、製品を育てていく意思はあるようだ
購入したスマートディスプレイ「HE琥珀」が到着。底面が18cm×18cmの立方体で高さが26cmと、スマートディスプレーというにはかなりずんぐりとしたサイズだ。
バッテリーを内蔵していて、電源を外しても動作する。またBluetooth経由で、スマートフォンなどからの音楽の再生も可能だ。カメラのあるディスプレー部を正面として、背面には電源コネクターとmicroUSB、電源ボタンがある。ちなみにmicroUSBの使い道は説明書にも一切書かれていないのでよくわからない。中国のデジタル製品ではありがちな話だ。
スピーカーは底部にあり、音が反射して広がって聞こえるということなのだろうが、実際にはややこもり気味。デザインはいいのだが、そのために音質は犠牲にしていて残念だ。スマートディスプレーもスマートスピーカー同様に音は重視してほしいところ。
上部には音量の大小両ボタンと、ネットボタンとウェイクボタンとミュートボタンがある。ウェイクワードは「ニーハオ フゥポー」と「ニーハオ+彼女の名前」となるが、正直ウェイクワードでの呼びかけは音声や映像コンテンツ再生中の反応が悪く、ウェイクボタンを押したほうが手っ取り早い。このスマートディスプレーの接続には専用アプリをインストールし、スマートフォンやタブレットで設定してQRコードにしたうえで、HE琥珀本体上部のネットボタンを押し、カメラに認証させるというものだ。
最近の大手中国企業の製品は中国以外ではコンテンツを利用させないようにする仕組みがありがちだが、中小企業の製品は管理が厳密でないことが往々にある。HE琥珀をネットに接続してみると、無事にウェイクワード後のさまざまな音声によるオーダーを聞き取り、コンテンツを再生した。中小企業の製品だからこその甘さがあるのではないかとふんで日本に持ってきたが、無事に使えたことは報告しておく。
また本体のアップデートも実行されたことから、最初に製品を出したら出しっぱなしではなく、更新していく考えはあるようだ。説明書には、ユーザーとともに琥珀を育てていく「千人千珀」計画が書かれている。志はあるようだ。
この連載の記事
-
第214回
トピックス
中国でDeepSeek狂奏曲 VRAM96GB(?)の改造4090カードや各種製品が高速で大量登場 -
第213回
トピックス
日本から一番近いアフリカが中国・広州にあった デジタル中古市場の熱気がすごかった! -
第212回
トピックス
中国でも大人気のいらすとや 人気になった理由と中国流スタンプ文化 -
第211回
トピックス
日本のSNSでブレイクの「格付けミーム」は中国発 中国のコンテンツが日本で二次創作に使われる例が生まれる -
第210回
スマホ
中国で中古スマホ市場が真っ当化 中華スマホが安く買えるようになった -
第209回
トピックス
海外旅行でAIアシスタントを活用したら、見知らぬ場所にも行けて旅が楽しくなった! -
第208回
トピックス
中国のゲーマーが20数年待ち望んだ国産AAAタイトル『黒神話・悟空』の人気で勝手にビジネスを始める中国の人々 -
第207回
スマホ
折りたたみスマホが次々と登場する中国 カワイイニーズ&成金ニーズがキーワードか -
第206回
トピックス
AI時代に入り、中国独自の半導体による脱米国の可能性は少し出てきた!? -
第205回
トピックス
中国のガジェットレビューがメッチャまとも&有用になっていたのにはワケがあった -
第204回
トピックス
必死に隠して学校にスマホ持ち込み!? 中国で人気のスマホ隠蔽グッズは水筒に鏡に弁当箱 - この連載の一覧へ