FOSTER-copilot実物(サイズ65☓26☓130mm/重量202g)
ウェザーニューズと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、災害時などに多数の航空機を運行管理する技術の共同研究を開始した。
これはウェザーニューズの開発した機内持ち込み型動態管理システム「FOSTER-copilot」と、JAXAが開発した「災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)」を利用することで、災害時において各種航空機を必要とされる地点に迅速に配置させるというシステムの研究。
機内持ち込み型動態管理システム「FOSTER-copilot」は機体を改修することなく低コストで導入でき、現在国内45機のヘリコプターに導入されている。航空機のいち情報を運行判断支援ツール「FOSTER-GA」上で気象情報と重ねあわせることで航空機の安全かつ効率的な運航のサポートを可能とするもの。2013年8月の「平成25年内閣府広域医療搬送訓練」では、ドクターヘリ11機、災害調査ヘリ2機、ドクターカー・災害時医療支援車両(DMAT車両)10台に「FOSTER-copilot」を搭載、「FOSTER-GA」上で各機体/車両の位置情報と気象情報を一元化、最適な運航/運行判断をサポートした。
JAXAの「D-NET」は、これまで音声の無線通信やホワイトボードなどを使って行われていた航空機と地上拠点(運航/災害対策本部)の情報伝達や任務の指示を、データ通信によって行って情報共有・電子化することで多数の航空機にマネジメントするというもの。共同研究では「FOSTER-copilot」を搭載している航空機の位置や現地の被災状況、搬送患者などの情報を「FOSTER-GA」や「D-NET」対応の端末上で統合して表示、被災地に集結したドクターヘリや消防防災ヘリコプターなど災害救援航空機を一元的に管理できる技術の研究開発を目指す。
特に大規模災害発生時において、航空機と災害対策本部の円滑な連携、迅速な医療搬送・災害救援航空機の安全かつ効率的な活動への貢献が期待される。