ちゃっかりしている? 標準「マップ」のURLスキーム
リーチのよさでは一段上の「マップ」だが、URLスキームを使えば「Google Maps」もアプリ間の連携が可能になる(関連記事)。「メモ」などの自動リンク生成機能を持つアプリを使い、「comgooglemaps://?q=検索語¢er=経度,緯度
」のフォーマットで記述すれば、指定した位置を表示した状態で「Google Maps」を起動できる。Googleはその仕様を公開しているので(関連リンク)、普及さえすれば「マップ」に負けないリーチのよさを実現できる。
もちろん、URLスキームは「マップ」にも用意されている。iOSでは、アプリが独自のURLスキームを定義できるが、「マップ」の場合は「http://maps.apple.com/maps?<パラメーター>
」だ(関連リンク)。たとえば、渋谷駅を表示する場合は以下の要領でURLを記述すればいい。
http://maps.apple.com/maps?q=渋谷駅
Windows 8のChromeで「マップ」のURLにアクセスしたところ、Google Mapsにリダイレクトされた。賢いというか、ちゃっかりしているというか……
iOS独自の接頭辞を採用しなかったことは、「リーチのよさ」につながっている。Webサーバー(maps.apple.com)を経由させれば、利用する端末に応じた表示に誘導できるからだ。前述の渋谷駅のリンクをiOSとOS X Mavericks(「マップ」アプリあり)、OS X Mountain Lion(「マップ」アプリなし)、Windows 8で試してみたところ、iOSは「マップ」を起動して渋谷駅を表示し、MavericksもOS Xのマップ(iOSとはデフォルトの表示倍率が異なる)を表示したが、「マップ」のないMountain LionとWindows 8はGoogle Mapsにリダイレクトされた。どのプラットフォームを利用しても適切な情報を提供できる、というわけだ。
正確な緯度・経度も指定できる。たとえば、飯田橋駅(経度:35.702065、経度:139.745015)の場合、以下の要領でURLを記述すればいい。ほかにも、表示モードや表示サイズの指定など、パラメーターを駆使すれば高度な活用も可能だ。
http://maps.apple.com/maps?ll=35.702065,139.745015
表:「マップ」のURLスキームで使用できるおもなパラメーター | |
---|---|
パラメーター | 内容 |
q | 検索キーワードを指定する(緯度/経度も指定可) |
ll | 緯度/経度をカンマ(,)区切りで指定する |
spn | 表示距離を指定する |
t | 表示モードを指定する(m:標準、k:航空写真、h:地図+写真) |
z | 表示サイズを指定する |
saddr | 経路検索用の出発地を指定する |
daddr | 経路検索用の目的地を指定する |
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