警察庁が公表している情報では、2012年の日本国内の振り込め詐欺の被害総額が350億円を突破したそうだ。
その代表的な被害者像は、65歳以上の高齢化世帯で、中でも女性が大半を占めるという。そしてその手口は毎年多様化し、従来の「振り込め詐欺」だけではその呼称と実態がかけ離れてきたこともあって、「オレオレ詐欺」や「母さん助けて詐欺」などの呼称を併用するという。
いずれも自宅の固定電話に、見ず知らずの犯人から電話がかかってきて、その電話に出てしまったことが事件のスタートポイントになっている。
そんな振り込め詐欺のトリガーにもなる「迷惑電話」をクリップして、事件やトラブルを事前回避する電話の付加装置がトビラシステムズが販売している「トビラフォン」だ。
残念ながらトビラフォンは、迷惑電話のデータベース情報を各家庭にあるトビラフォンに届けたり、個人的な着信許可や着信拒否のデータ登録などをポータル管理するためにインターネット環境が前提だった。
しかし、ネット前提の動作環境と高齢化世帯のミスマッチは、素晴らしい商品であるトビラフォンの普及の大きなネックとなってしまっていた。
そんなトビラシステムズの技術を利用して、エイビットが開発した「迷惑電話チェッカー」(販売はウィルコム)は、従来のインターネット環境の代わりにウィルコムのPHSのデータ回線を利用する装置だ。
PHSベースの迷惑電話チェッカーはルーターなどのネット環境や、それにともなう複雑な設定作業を不要にし、トビラフォンの利点を十分活用し、設置してすぐ使える簡単便利な商品に生まれ変わった。
とても簡単に設置できる「迷惑電話チェッカー」
迷惑電話チェッカーの設置・運用は、ICT知識の乏しい高齢化世帯でもまったく問題ないレベルにまで作りこまれている。パッケージを開くと、迷惑電話チェッカー本体、専用ACアダプター、RJ11電話ケーブル、取説、セットアップガイド、トビラシステムズシールが出てくる。
迷惑電話チェッカーの本体表面には、大きな分かりやすい文字の「許可」「拒否」ボタンと、上下2個の矢印キーだけが配置されている。
迷惑電話チェッカーは、電話の壁面コンセントと現在使っている電話機との間に設置する迷惑電話検知フィルター装置だ。そのため、背面には、PHSアンテナ以外に、現在使っている電話機と接続するRJ11端子、壁面の電話コンセントに接続するための端子、音声ガイド用のスピーカー、迷惑電話チェッカー駆動のためのmicroUSB端子が並ぶ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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