昨今、SSLサーバ証明書の乗り換えがコスト削減の有効策の1つとして浮上しつつある。X.509という共通のフォーマットを用いているSSLサーバ証明書は、各認証局ベンダーでの違いが大きいわけではない。ブランドだけで選ぶと、損をすることもあるのだ。
セキュリティ意識の高まりともに
重要度が増すSSLサーバ証明書
GMOグローバルサイン 認証サービス本部 マーケティンググループ マネージャ代行 是次真六郎氏
SSLサーバ証明書は、認証局ベンダーが第三者の立場からドメインの正当な所有者であることや、会社の実在性を証明するために発行するものだ。SSLサーバ証明書をサーバに登録することで、ユーザーからはサーバの身元が確認でき、やりとりされる通信は暗号化される。SSLサーバ証明書は、サーバの身元を明らかにし、ユーザーにサイトの安全性を証明する手段として一般化している。個人情報をやりとりするWebショッピングやオンラインバンクなどでは、すでに利用が当たり前だが、セキュリティ意識の高まりとともに企業や個人事業者のサイトでも普及しつつある。
とはいえ、SSLサーバ証明書というと高いというイメージもつきまとう。実際、企業向けのSSLサーバ証明書の発行には、認証局側でも手間がかかっており、その分がコストに跳ね返ってくることになる。
低価格なドメイン認証証明書のベンダーとして有名なグローバルサインの是次真六郎氏に聞くと「弊社でも、企業向けのサーバ証明書「企業認証SSL」では、従来組織の認証に登記簿謄本と印鑑証明書を用いていました。最近では帝国データバンクとか、DUNSなどの企業コードをいただくことも増えていますが、いずれにせよ、手動での審査には時間がかかります。また、担当者に電話して本人確認しますので、これもすぐに完了するようなものではありません」(是次氏)とのこと。こうした作業のおかげで、信頼性を確保できる一方、時間とコストがかかってしまうのも事実であった。
(次ページ、注目集める 低価格なSSLサーバ証明書)
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