AMDイベント「Don't think ~ 兄貴と紳士のお正月だよAMD~」
好スタートのPhenom IIを兄貴と紳士が徹底解説! OC指南も
2009年01月10日 23時55分更新
今日から始まったAMDの新CPU「Phenom II X4 940 Black Edition」の販売に合わせて行われたイベント「Don't think ~ 兄貴と紳士のお正月だよAMD~」が開催された。
Phenom IIの特徴や省電力性をアピール
Phenom IIの特徴や優位性、Phenom II+Radeon 4000シリーズ+AMD 790GX/FXで構成される新プラットフォーム「Dragon」などの解説からスタート。パフォーマンスとしては940 BEとPhenom X4 9950との比較においてトータル約20%向上するという
イベントの目玉となったのは、やはり今回もお馴染み「兄貴」ことAMD土居 憲太郎氏によるAMDプラットフォームおよびロードマップアップデート。15時30分から始まったセッションには、会場内へ入れないほどのユーザーが集まり大変な熱気を帯びていた。
セッションに先立ち「早速、Phenom II X4 940を買ったという人はいますか?」という兄貴の問いかけに、多数のユーザーが手を挙げて応え、まずはPhenom IIの特徴や優位性、「Phenom II」+「Radeon 4000シリーズ」+「AMD 790GX/FX」で構成される新プラットフォーム「Dragon」などの解説が行われた。ゲームやエンターテイメントといった環境でPhenom X4 9950やCore 2 Quad Q9550を上回るというグラフとともに、パフォーマンスとしては940 BEとPhenom X4 9950との比較においてトータル約20%向上するとコメント。中でも強調されたのは、「AMD Cool'n'Quiet 3.0」の採用と45nmプロセスの移行に伴う省電力性で、ライバルとなるインテル「Corei 7-920」との比較においてアイドル時で33W(940 BEが145W/Corei 7-920が178W)、高負荷時においては実に76W(940 BEが246W/Corei 7-920が322W)もの差が出るとしていた。
本邦初公開Open CLデモと「AMD Fusion Media Explorer Beta」
また、Open CLとCUDAの環境比較や現在の取り組みに触れた上で、本邦初公開というOpen CLデモも披露。ユーザーがPC上で音楽、写真、映画、TV、およびソーシャルメディアを操作するためのシンプルかつ強力な手段として、エンターテインメントを楽しむための作業を簡素化する「AMD Fusion Media Explorer Beta」(旧名AMD LIVE! Explorer 2.0)の日本語版が今春に登場するという告知もされた。
ユーザーがPC上で音楽、写真、映画、TV、およびソーシャルメディアを操作するためのシンプルかつ強力な手段として、エンターテインメントを楽しむための作業を簡素化する「AMD Fusion Media Explorer Beta」
OC専門家によるPhenom IIのオーバークロック指南
OVERCLOCK WORKSの渡辺氏による「Phenom II X4 940 Black Edition」のオーバークロック指南も。940 BEを使ったオーバークロックのポイントや明日のイベントでの6GHzも告知されたほか、実際に液体窒素をつかった冷却も披露された
また、あくまでAMD非公認という形ながらOVERCLOCK WORKSの渡辺氏による「Phenom II X4 940 Black Edition」のオーバークロック指南も行われた。その中で「940 BEは倍率固定解除のOC用のCPUで、低リスクでOCが可能」とコメント。
続けて「定格の3GHzに対して3.2GHz~3.6GHzまでは定格電圧+αの常用クロック、3.6GHz~4.0GHzまでは要冷却、危険電圧のチャレンジクロック、4.0GHz~は要改造!クレージークロック、5.0GHz~は液体窒素冷却仕様WRクロックだ」としながら、明日同店で開催予定のエクストリームクーリング(液体窒素冷却)オーバークロックイベント「Extreme Overclocking Party 2009 1st」で6GHz越えを目指すと語った。ちなみに同イベントには「兄貴」も13時頃来店し、液体窒素を注ぐとのこと。
45nmのデスクトップは3モデル、モバイル向けCPUにも注目
駆け足でロードマップアップデートを実施。45nmプロセスのデスクトップ向けCPUとして「Quad L3有り/Quad L3無し/Dual」の3モデルがあると予告。また「Huron」や「Conesus」と呼ばれるモバイル向けCPUも追加。「2009年はこの手の分野にも注力していく」としていた
そんなオーバークロックの話題を挟みつつも、最後は時間の関係上、駆け足でロードマップアップデートを実施。DDR3対応のSocket AM3が登場するのはもちろん、45nmプロセスのデスクトップ向けCPUとして「Quad L3有り/Quad L3無し/Dual」の3モデルがあると予告。とはいえ「AMDはすぐにロードマップにないモデルを追加したりするので、急になにか追加されてもおかしくない」などと会場内の笑いを誘っていた。
また「Huron」や「Conesus」と呼ばれるモバイル向けCPUも追加。「2009年はこの手の分野にも注力していく」としていた。最後は恒例のじゃんけん大会を経て「今度のイベントはDDR3対応のSocket AM3版Phenom IIが出るときに予定していますので期待して待っててください」と語りお開きとなった。