積ん読にさよならしたいのでNotebookLMで物理本をスマートに管理する
はじめに
はじめましての人ははじめまして、こんにちは! フロントエンドエンジニアのがっちゃん( @gatchan0807 )です。
今回は、私が普段から愛用しているGoogleのNotebookLMについて、便利な使い方とその魅力について紹介したいと思います!
みなさんは物理の技術書ってどうしてますか?
本棚を買っても買っても置き場所がなくなっていくし、読み始める気力が出なくて積ん読しまくってたり、そもそもどこに何が書いてあったか覚えてなかったり…みたいなことよくありませんか?
私は技術書を中心に、結構な量の物理本を持っているんですが、まさにその悩みを抱えていました。そこで思いついたのが、NotebookLM を使った物理本の管理術です。
まだまだお試し中ですが、ある程度手応えを感じているのでぜひ最後まで読んで使えそうなところはマネしてみてください 🙌
NotebookLMで物理本を管理する手軽な方法
では、具体的にどうNotebookLMで物理本を管理するのかを解説していきます。
用意するもの
まずは必要なものをサクッと確認していきましょう。
- 管理したい物理本
- スマホ(今回はスマホで写真を撮る方法をメインに紹介します)
- Mac: PDFの作成に使います。(Windows でも同様のことはできますが、今回は Mac での手順を紹介します)
- Google アカウント(NotebookLM を使うために必要です)
- (あれば)Google One AI Premium プラン(月額 2,900円)
- NotebookLM Plusを使うには必要です。ただ、今回の使い方であれば基本的に無料プランでも十分使えるはずです。
Google One AI Premium プランについて詳しくは、以下のリンクを参照してください。
また、以下の友だち紹介リンクから登録すると、初回の登録から4ヶ月間トライアルとして無料で使えるので、よければ活用してみてください!
手順
準備ができたら、早速やってみましょう!
1. 物理本をPDF化する
1-1. 物理本の写真を撮る
まずは、管理したい本の「表紙」「目次」「はじめに」の部分あたりをスマホで写真撮影します。
「表紙」と「目次」は後からの検索性のために必須で、「はじめに」などには書籍の構成が書かれていることが多いのでおすすめしています。
その他、目次に情報がない書籍の場合は少しめんどくさいですが、目次に追加して各章の1、2ページ目だけ写真を撮って入れるのがある程度情報が取れるようになってよさげでした 👀
ポイント
- なるべく明るい場所で:影が入らないように、明るい場所で撮影し、必ず写真で文字が読める程度にする。
- 真上から:歪みを防ぐため、なるべく真上から撮影する。
- 少し余白を入れて: 多少余白が入ってしまっても、NotebookLM側でうまく処理してくれるので大丈夫です🙆 トリミングなどの手間をかけずに、気軽にできるのが嬉しいポイントです。
撮影が終わったら、Macに取り込みます。
普段、Google Photoを使っている方は、自動で同期されるので、Mac側のGoogle Photoを開いてダウンロードするだけ。もちろんiPhoneとMacを使っている方はAirDropで送ったってOKです
1-2. 撮った写真たちをPDFにまとめる
Macで1つのPDFにしたい写真を複数枚選択して、 Cmd / ⌘ + ↓
のショートカットで「プレビュー.app」を開きます。
プレビューアプリ内で順番を整えて、 Cmd / ⌘ + P
のショートカットで印刷画面を開き、モーダル下中央の PDF
と書かれたボタンを押してPDFファイルとして書き出します。
2. NotebookLM にアップロードする
PDF ができたらNotebookLMの出番です。
NotebookLM を開いて、管理したい書籍ごとに新しいノートブックを作成し、先ほど作成した PDF をドラッグ&ドロップでアップロードします。
基本的には、1冊につき1つのノートブックを作るのがオススメです。
こうすることで、実際に本を読んでいる時に学んだことや気になったことを写真で撮ってこのNotebookLMにアップロードするだけで、いつでもどこでも検索したり質問して振り返ることができるようになります。
3. (必要に応じて)ソースの整理
私は書籍ごとにノートブックを作成する以外に、もう一つ「デジタル本棚」的なノートブックも作っています。
これは過去に作ったPDFを放り込んでおくための場所です。
こうしておくと、NotebookLM 化した本棚全体で横断的に検索できるので、「あれ、どこに書かれてたっけ?」や「こういう話はどの本にあたるといい?」というのを調べたい時に便利なのです。(これを実現するためには、1ノートブックに登録できるソース数上限に引っかからないようにNotebookLM Plusを契約していることが必要な場合があります)
NotebookLMの活用方法
物理本の目次部分だけでもNotebookLMに取り込んでおくことで、NotebookLMならではの様々な機能が利用できるようになり、読書体験が楽で楽しいものになります。ここでは、主要な機能とその活用方法について軽く解説していきます。
「概要」機能による書籍構造の把握
NotebookLMにPDFをアップロードすると、自動的に「概要」が生成されます。この機能は、書籍全体の構成を素早く把握するのに便利です。
- オンライン見出し: 目次を基にした見出しが自動生成され、書籍の構成が一目で分かります。
- AI による見出し: NotebookLM の AI が内容を解析し、独自の視点で見出しを提案します。これにより、新たな視点から書籍の内容を理解できる可能性があります。
「概要」機能を活用することで、書籍の内容を効率的に把握し、必要な情報に素早くアクセスできます。
質問応答機能によるピンポイント検索
NotebookLM の特徴的な機能の一つが、チャットUIでの質問応答機能です。
この機能を使うことで、書籍の内容について口語で質問して関連する情報をピンポイントで探し出したり、要約をさせることができます。
- 具体的な質問に対応: 「〇〇について書かれているのはどこ?」といった質問に対して、NotebookLM は関連する箇所を特定して回答します。
- ページ番号の提示: 物理本のページ番号を提示するため、元の書籍を参照する際に便利です。(ただ、現時点では精度に若干ばらつきがあるため、今後の改善が期待されます。)
この機能は特定の情報を探す際の時間と手間を大幅に削減してくれます。特に技術書のようにピンポイントでの参照頻度の高い書籍で効果が高いです。
Google Photoで培われた高度な画像認識技術のおかげで、割と適当に撮った画像内のテキストでもかなり高精度で認識してくれています。
日本語表示とシェア機能について
とはいえ、より快適に利用するためには、いくつか改善を期待したい点もあります。
- 日本語表示: 行間などのレイアウトが、現状ではアルファベットでの利用を前提に最適化されている部分があり、日本語の書籍を読む際には、若干読みにくさを感じることがあります。今後の改善に期待しましょう。
- シェア機能について:
最近(2025年3月)BASE社内でも Gemini / NotebookLM が有料利用可能になったことでこの機能に気づいたのですが、このチームには閲覧権限で見れるようにして〜など、より柔軟な共有や複数人での共同編集が可能になるといいなぁ。と思っていたりしています。
NotebookLMと相性の良い本の種類と購入方法
NotebookLM を使った物理本の管理は基本的にはどのような本でも活用できますが、特に相性が良く、効果を発揮する本の種類や購入方法があります。
NotebookLM が効果を発揮する本の種類
NotebookLMは、特定の情報を参照したり、繰り返し読み返したりするような、いわゆる「探し読み」をすることが多い本と特に相性が良いです。
技術書:
コマンドや概念など、特定の情報を素早く検索したい場合に、NotebookLM の検索機能や質問応答機能が役立ちます。学習効率を向上させ、必要な情報にすぐにアクセスできます。
専門書:
専門用語が多く、内容が複雑な専門書もNotebookLMによる要約機能や質問応答機能が理解をサポートしてくれることが多いです。
参考書:
資格試験の参考書など、繰り返し利用する本も NotebookLM で管理することで、場所を選ばず学習できます。メモ機能を使って、自分なりのノートを作成することも可能です。
(番外編)PDFで購入できる書籍のメリット
また、ここまでは物理本をどう管理するか?というところにフォーカスしてきましたが、ぶっちゃけたところNotebookLMの機能を最大限に活用するなら、PDF形式で購入できる書籍の方がおすすめだったりはします 🙏
PDF ならではの利点:
PDFであれば、テキストデータが直接NotebookLMに取り込まれるため、テキスト検索や質問応答機能がフルに活用できます。
購入後、すぐにNotebookLMで管理を開始できるのもメリットです。
技術書の入手先:
技術書を中心に多くの書籍をPDF形式で販売している出版社があるので、そちらで欲しい本が利用できる場合は検討することをおすすめします(例:SEShop、Gihyo、オライリーなど)
Kindle との比較:DRM に注意
電子書籍といえば…で出てくるAmazonが提供するKindleも便利です(僕もたくさんKindleで本を買っています)が、NotebookLMとの連携をさせたい!となった場合には基本的にDRMで守られていたりするので注意が必要です。
まずは気軽に試してみてください!
NotebookLM での物理本管理、いかがでしたでしょうか?「難しそう…」と感じた方もいるかもしれませんが、手順はいたってシンプルです。
まずは実際に、2、3冊、気になる本で試してみるのがおすすめです。
写真を撮って、PDFにして、アップロードするだけ。
慣れれば、1冊あたり5分もかからずに終わると思います。NotebookLM の AI が自動で作成してくれる「概要」や「見出し」を眺めるだけでも、新しい発見があるかもしれません。
まとめ
以上、今回はNotebookLMを使った物理本の新しい管理方法について紹介させていただきました。
最後に、NotebookLMを使った管理方法のメリットを改めてまとめておきます。
- 検索性が高い: キーワード検索や質問応答機能で、必要な情報をすぐに見つけられます。
- AIによるサポート: AIが目次と書籍内で言及されている内容を理解し、要約や見出し作成をサポートしてくれます。
- 特に技術書などと相性が良い: 繰り返し参照したり、詳細な情報を確認するような本をみることが多い場合は特におすすめ。
もちろん、まだまだ発展途上のサービスであり、日本語表示やシェア機能など、改善に期待したい点もあります。
しかし、物理本の管理に課題を感じている方、読書効率をもっと上げたい方にとって、NotebookLMは試してみる価値のあるツールかなと思っています!
まずは、お気に入りの本を数冊、NotebookLMに取り込んでみてください。新しい発見があるかもしれません!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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