日本有数のマンモス団地・高島平団地住民の足として親しまれる都営三田線が十四日、ついに八両化される。従来の六両編成より輸送人員は約三割アップ。団地誕生五十年の記念の年に、沿線住民を悩ませてきた混雑が緩和されるのか? 切り札に期待が高まっている。
大型連休前の先月二十八日、午前七時四十七分高島平始発の白金高輪行き電車は、出発時にはもう満席。同駅から二つ目の蓮根駅では、立っていても隣の人と肩がぶつかりそうになる。
蓮根駅を利用する会社員の男性(45)は「いつも混んでいます。朝の通勤時間に座れたことはない」とこぼし、「早く八両化してほしいです。いつからですか? 待ち遠しいです」と話す。
十四日から八両編成で運行する「6500形」は、都営三田線では二十二年ぶりの新型車両。
東京都交通局には、利用者から運行開始日の問い合わせが相次ぎ、広報担当者は「期待の大きさを感じる」という。
これほど期待を集める背景には電車の混雑がある。
三田線は、団地完成を前にした一九六八年、志村(現・高島平)−巣鴨間で開業した。その後、日比谷、三田、目黒へ、反対方向は西高島平へと小刻みに延伸。目黒からは東急目黒線にも乗り入れている。
比較的すいているとされる都営地下鉄の中で、三田線は以前から混雑が指摘されてきた。
朝のラッシュ時の西巣鴨−巣鴨間の混雑率は、二〇一四年度は150%だったが、コロナ禍前の一九年度に161%に上昇した。
高島平団地のほか、最近は沿線開発が進み、人口が増えている。その上、西高島平−板橋区役所前間には乗り換えの路線がなく、乗客は乗ってくる一方。同じ都営でも浅草線などはすでに八両編成だが、三田線は乗り入れ先の...
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