山陰両県の小学校では、3月14日が卒業式というところも多かったようです。島根県内の一部の小学校でも卒業式が行われました。このうち、2024年度で閉校する7校の中のひとつ、北浜小学校でも卒業式が行われ、最後の卒業生が学び舎を巣立ちました。
全校児童24人の出雲市の北浜小学校。5人の6年生が卒業を迎えました。
1875年（明治8年）に開校し、150年の歴史をもつ北浜小学校。25年前には70人を超えていた児童数は年々減少、4月からは近くの小学校と統合され、2024年度限りで閉校します。
学校があるのは島根半島の北部、献上品にもなった高級ノリの産地として知られる十六島（うっぷるい）海岸の近くで、児童たちはノリ摘みなどの作業を体験、地域愛を育みながら学校生活を送ってきました。
閉校まで1か月を切った3月5日、学校では締めくくりに向けて準備が進んでいました。毎週水曜日に訪れていた「読み聞かせ」ボランティアも、この日が最後。子どもたちがお礼のあいさつをしました。
ボランティアのひとりが松村和江さんです。
読み聞かせボランティア・松村和江さん：
子どもたちにパワーもらってました。寂しいです。
映画『白い船』の舞台で6年前に統合された旧塩津小学校でも、「読み聞かせ」を通じて子どもたちと関わっていました。
読み聞かせボランティア・松村和江さん：
（塩津小学校が）無くなった時はとっても寂しかったですけど、でもまた北浜小学校へ、とても喜んで水曜日来てました。寂しいです。でも子どもたちは、新しい学校で楽しくしてほしいと願っています。
統合から6年、最後に塩津小学校に入学した1年生も2026年に卒業。塩津地区の児童は4年生の梶谷真生くん、ただ1人になってしまいました。
Q北浜小の生活は？
4年生・梶谷真生くん：
いいと思います。
Q新しい学校への印象は？
4年生・梶谷真生くん：
ぼくはしゃべれないかもしれない。
出雲市では、児童・生徒数の減少に伴って、小中学校の再編が進められています。塩津小学校と統合した北浜小学校も、4月からは近隣の3つの小学校と統合され、旅伏（たぶし）小学校として新たなスタートを切ります。
4年生の児童：
いやです。人がいっぱいおるけん。少ない方が静か。
3年生の児童：
少ない方が友達作りやすい、話しやすいから。
いよいよ迫った北浜小学校との別れの時。子どもたちも複雑な思いをのぞかせます。
2年生の児童：
みんな大好き北浜小学校。
北浜小学校への最後の想いを形にしました。
6年生（卒業生）：
新しい学校でも北浜のいいところを残してほしい、私も北浜の思い出を大事にしていきたい。
6年生（卒業生）：
北浜小学校が大好きでした。みんなも頑張っていってほしい。
在校生19人と先生たちに見送られ、北浜小学校から最後の卒業生が巣立っていきました。これで少し寂しくなった学び舎…3月29日に閉校式が行われ、150年の歴史に幕を下ろします。
