2024年、レスリングで日本男子の最年少でアジア王者に輝いた高松北高校3年の吉田泰造選手。偉大な先輩の背中を追いかけ4月、強豪の大学に進学します。見据える目標は五輪での金メダルです。
3月1日、高松市の高松北高校で練習に励んでいたのは、レスリングで数々の偉業を達成した吉田泰造選手(18)です。
(高松北高3年 吉田泰造選手)
「夢であり目標はロサンゼルス五輪で優勝して、その次、ブリスベン五輪でも優勝して2冠することなので」
2024年4月のアジア選手権、男子グレコローマンスタイル82キロ級で、17歳11カ月で優勝し、日本男子の最年少記録でアジア王者となりました。また、全日本選抜選手権と全日本選手権で優勝し、高校生男子で初めて「全日本2冠」を成し遂げました。
(吉田泰造選手)
「最年少とか2冠とか、そういうのが、記録に名前が残るわけで、自分はそれがとてもうれしくて、それをモチベーションに頑張っています」
吉田選手の強さの秘密は。鍛え抜かれた上半身のパワーだけでなく・・小学2年から中学卒業まで取り組んだ相撲で培った足腰の強さです。
(吉田泰造選手)
「レスリングに生かせるようにということで、相撲も始めた感じです。円から相手を出したり、バランスを崩したりという、相撲とつながる所はあるのかなという風に思っています」
高松北高の西山凌代監督(32)は吉田選手の強さについてこう話します。
(高松北高 西山凌代監督)
「レベルは格段に違うというか、高校生離れしている戦術や、技の展開っていうのがすごいなと思いますね。これから厳しい戦いにはなっていくとは思うんですけど、謙虚な気持ちを忘れずにどんどん上の舞台でも活躍してほしいなと思います」
吉田選手が背中を追うのは、2024年のパリオリンピックで金メダルを獲得した日下尚選手(24)。オリンピック本番は、地元から日下選手を応援しました。
(吉田泰造選手)
「自分が最初に(五輪で)優勝してやるっていう気持ちで10年以上、香川県でレスリングを続けてきたので、先に優勝されて悔しい、最初は俺だったのにって感じですね。でもやっぱりすごいっていうのと、憧れの選手は、やっぱり日下選手」
将来、五輪金メダルを目指す吉田選手は、3月5日、卒業式を迎え、4月からOB・日下選手の練習拠点、日本体育大学に進学します。
(吉田泰造選手)
「目標とする五輪チャンピオンが、なりたい五輪チャンピオンがすぐそこにいるっていうのは、日下先輩を倒せるようになれば五輪優勝が見えてくるのも分かりやすいモチベーションになるなと思っています。環境が整った場所でレスリング競技を続けられることに、今はワクワクしています」