TSKさんいん中央テレビとJALのコラボ企画。
今回は、客室乗務員でJALふるさと応援隊の今井友里奈さんが、島根県大田市で3月1日から販売が始まる、不登校や障害のある子どもたちが作り上げた”石見銀山のお土産”の誕生の舞台裏を取材しました。
JALふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「大森町の街並みや、かつて銀を掘っていた間歩。とっても素敵な絵ですよね。実はこれ、あすから大田市の石見銀山世界遺産センターで販売されるドリップコーヒーなんです」
一つ一つに石見銀山の風景があしらわれた、コーヒーのドリップバッグ。
石見銀山の新しいみやげ物として3月1日から販売されます。
パッケージのイラストを描いたのは高校生。
中学時代、学校に通うことができず、サポートを受けていた出雲市の支援施設からの依頼で、このイラストを仕上げました。
JALふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「こんにちは」
スタンドバイYOU・丸亀貴彦さん：
「こんにちは」
訪ねたのは、出雲市の放課後等デイサービス「スタンドバイYOU」。
不登校や発達障害のある子どもたちをサポートしています。
迎えてくださったのは、代表の丸亀貴彦さん。
さきほどの石見銀山みやげのコーヒーの商品化を発案したのが、この丸亀さんです。
石見銀山世界遺産センターから依頼を受けたことがきっかけでした。
ご縁かめたか株式会社・丸亀貴彦代表：
「中学校から通ってこられているお子さんなんですが、とても絵が上手で、この絵を通してこの子が社会と繋がることができないかということは常に頭にありました。この子の絵を使えるのでは思った」
約30年間、小学校の教師をしていた丸亀さんは、不登校や障害のある子どもをサポートしたいと考え、教師を辞めて、3年前、子どもたちが将来、職に就くためのスキルやマナーを身につけることができる放課後等デイサービスの施設を立ち上げました。
ご縁かめたか株式会社・丸亀貴彦代表：
「10回いけたじゃん！すごいじゃん！」
この施設に通った子どもの中には、障害者の国際美術展のジュニア部門で最優賞に輝き、アーティストとして活躍している高校生もいます。
JALふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「子どもたち、一人一人の個性をとても大切にされているんですね」
ご縁かめたか株式会社・丸亀貴彦代表：
「どの子も例外なく光る部分を持っておられます。光る部分を大切にしながら、さらに光る部分を増やしていく、安心して過ごせる居場所の中で少しずつ楽しいことをしていくと、挑戦する気持ちがわいてくるんです」
みやげ物の石見銀山のイラストを手がけた高校生も、ここで自由に描いていた一人です。
イラストを手がけた高校生：
「自分が描いたイラストが石見銀山のお土産として売られること、それがまた渡した人に広まるであろうことがとても嬉しいです」
あのイラストが自信になり、現在は通信制高校に通い、アルバイトにも励んでいるそうです。
山羊コーヒー・加藤優太さん：
「うちのブレンドコーヒーです。どうぞ」
JALふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「すごくいい香りがしておいしいですね」
ご縁かめたか株式会・社丸亀貴彦代表：
「おいしいでしょう？ドリップバッグのコーヒーは、こちらの店の豆を使わせてもらってるんですよ」
JALふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「そうなんですね」
大田市にある「山羊コーヒー」。
マスターの加藤さんは、丸亀さんの教員時代の教え子です。
酸味とコクのバランスが絶妙な本格的な焙煎コーヒーが楽しめます。
石見銀山のお土産になったのは、このコーヒー。
パックに詰め、イラストを貼るなどの作業を受け持つのは、障害者の就労支援施設の利用者です。
新しい世界遺産のお土産は、社会とのつながりを保ちたい人たちが力を合わせて作り上げています。
石見銀山世界遺産センター・武部豪統括責任者長：
「とっても素敵な絵で、いいものができたと思っています。ぜひ手に取っていただいてお土産物にしていただければ、期待できる商品だなと思っています」
「石見銀山みやげの定番に」と期待します。
JALふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「丸亀さんの今後の展望を教えてください」
ご縁かめたか株式会社・丸亀貴彦代表：
「島根県は不登校率が、小学校も中学校も全国で3番目。いろんな進路選択の方法をこれから作っていけるんじゃないかと感じていますので、これからも私自身も挑戦を続けていきたいなと思っています」
すべての人に社会とのつながりを。
丸亀さんがまいた小さなアイデアが、それぞれが一歩を踏み出す勇気の源になっています。
福島アナウンサー：
「素敵なお土産が完成しましたね」
ＪＡＬふるさと応援隊・今井友里奈さん：
「１つ１つのドリップバッグに、携わった人たちの思いが込められています。石見銀山を代表する定番のお土産になることを期待しています」
