「GVH病」重症化を防げ、AIで骨髄移植後のリスクを予測 京大

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桜井林太郎
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 白血病患者への骨髄移植などで、副作用として発症する急性の移植片対宿主病(GVH病)という重い合併症のリスクを、人工知能(AI)を使って予測する手法を、京都大病院などの研究チームが開発した。

 リスクが高いと判断された患者について、移植前の医療対応を変更して予防したり、移植後に早期に診断・治療を始め、重症化を防いだりすることにつなげられる可能性がある。

 急性GVH病は、他人(ドナー)由来の免疫細胞が、移植を受けた患者の消化器や皮膚を傷つける合併症だ。白血球の型(HLA)を合わせたり、免疫抑制剤を投与したりしても完全には予防できず、発症すると重症化しやすく死亡にいたる場合もある。

 研究チームは、2008~18年に国内で、他人から骨髄などの造血幹細胞の移植を受けた16~80歳の患者約1万5千人のデータをAIに学習させ、急性GVH病の発症予測モデルをつくった。

 別の3700人超の患者のデ…

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この記事を書いた人
桜井林太郎
科学みらい部
専門・関心分野
環境・エネルギー、先端技術、医療、科学技術政策