中村哲さんの殺害事件、捜査は? タリバンのムジャヒド幹部に聞いた

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カンダハル=石原孝
【動画】タリバン幹部に朝日新聞が単独インタビュー=石原孝撮影
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 アフガニスタンで実権を握るイスラム主義勢力タリバンの暫定政権で報道官を務めるムジャヒド幹部が8日、南部カンダハルで朝日新聞の単独会見に応じた。今月3日から女性の保健・医療学校の通学が認められなくなったことについて、「教育機関は一つの制度下で運営されるべきだ」と述べ、暫定政権として禁止したことを事実上認めた。

 タリバンは2021年8月に復権した後、中学生以上の女性の教育や就労、権利を次々に制限。欧米諸国などが強く非難し、現在まで暫定政権を正式に承認した国はない。

 一方で、タリバンは女性の医療機関での受診について、女性の医療関係者が診察・治療するよう要求。医師や看護師などを目指す女性の私立の医療学校への通学を例外的に容認してきた。

 だが今月に入って各地の保健・医療学校では女性の通学が禁止され、一部の学校では試験のみを実施後、閉鎖されることになった。暫定政権は禁止措置や理由を公式に発表してこなかった。

 ムジャヒド氏は、「保健・医療学校は、同一の教育カリキュラムと高等教育省の監督下で再開されるべきだ」と主張して一時的な禁止措置だとしつつ、管理を強めていく方針を示した。

 また、「(女子教育の再開などは)宗教学者などに受け入れられる方法を模索している」とも述べ、「文化的・伝統的な事案は我々内部の問題だ」として、他国に女性の権利問題で内政干渉しないよう訴えた。

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この記事を書いた人
石原孝
ニューデリー支局長|南アジア担当特派員
専門・関心分野
アジアやアフリカの新興国・途上国の情勢
アフガニスタン・タリバン暫定政権

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