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世界の陰謀論を読み解く――ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ (講談社現代新書 2146) 新書 – 2012/2/17
辻 隆太朗
(著)
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偽史を紡ぐのは誰か? 偽書・世界征服計画の書『プロトコル』、フランス革命とメーソンの関係、新世界秩序陰謀論の論理、日本でたびたび巻き起こる震災デマ……。陰謀論という考え方は、たったひとつの視点で世界のすべてを明瞭に説明する、非常に便利な思考のフィルタである。
フランス革命はフリーメーソンの仕業?
ユダヤ人による世界支配計画の書『プロトコル』?
新世界秩序陰謀論の黒幕イルミナティ?
関東大震災や3・11は人工地震?――
「邪悪な誰かが操っている」という世界を解釈する枠組みに潜む論理と心理を読み解く。
フランス革命はフリーメーソンの仕業?
ユダヤ人による世界支配計画の書『プロトコル』?
新世界秩序陰謀論の黒幕イルミナティ?
関東大震災や3・11は人工地震?――
「邪悪な誰かが操っている」という世界を解釈する枠組みに潜む論理と心理を読み解く。
- 本の長さ299ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2012/2/17
- 寸法10.8 x 1.4 x 17.5 cm
- ISBN-104062881462
- ISBN-13978-4062881463
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商品の説明
著者について
1978年生まれ。京都府宇治市出身。北海道大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士課程在学中。修士(文学)。専門は宗教学。共著書に、『よくわかる宗教社会学』(ミネルヴァ書房)、『面白いほどよくわかるキリスト教』(日本文芸社)、『情報時代のオウム真理教』(春秋社)がある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2012/2/17)
- 発売日 : 2012/2/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 299ページ
- ISBN-10 : 4062881462
- ISBN-13 : 978-4062881463
- 寸法 : 10.8 x 1.4 x 17.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 57,939位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 396位講談社現代新書
- - 1,383位宗教 (本)
- - 16,177位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4つ
5つのうち4つ
47グローバルレーティング
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お客様のご意見
お客様はこの書籍について、大変良かったと評価しています。本格的で、陰謀論の好き嫌いが分かれているようです。また、著者がこの分野をよく調査しており、世の中の怪しい情報への接し方についても目からウロコになる内容だと感じています。
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2024年7月31日に日本でレビュー済みAmazonで購入黒ビニールで簡易な包装でしたが、商品は大変綺麗で満足しております。どこを探してもなかなか出会えずでしたが、こちらで出会えたご縁に感謝申し上げます。迅速な対応をありがとうございました。
- 2021年7月5日に日本でレビュー済みAmazonで購入陰謀論は大好きなのだけれど、なにぶん文体がカタくて、チャラい自分には読み進めにくい。本格的、というべきか。
- 2024年3月20日に日本でレビュー済みAmazonで購入陰謀論で取り上げられる組織、集団の説明はわかりやすいが、
陰謀論ではなく、現実にあるコネクションの説明を完全にスルーしている
例) アクセサリー売りをアリバイのように数行で書いているが、これがユダヤ人の一派の通過儀礼として
他国を回って行商をすることの説明がない。
そして、行った先での安全をユダヤコネクションが保障していることも示されていない。
- 2024年5月29日に日本でレビュー済みAmazonで購入とても読み応えがありました。特に「新世界秩序」や「キリスト教原理主義」などの章は、新たな知見が沢山ありました。パット・ロバートソンの名は恥ずかしながら初めて知りましたが、なんとも文化の差異に驚かされます。
陰謀論の背景となる思想的・心理的なバックボーンの解説は、とても参考になりました。10年以上前の本ではありますが、現代のQアノンやアメリカ福音派、反ワクチンなどの思考を考える上でも、とても参考になる錆びない内容だなと感じます。
- 2018年3月8日に日本でレビュー済みAmazonで購入他の書籍と、一緒に衝動買いしてしまった。
ですが、実際に読んでみて大変良かったと思う。
- 2021年3月12日に日本でレビュー済みAmazonで購入ビデオニュースドットコムで紹介されていたので購入。
陰謀論の成り立ちなど詳しく書いてあるので、うっかり陰謀論にハマらない客観性が身につきました。
人生を大きく捉えると避けて通れないトラップだと思うし、誰と付き合うかの判断指針にもなります。
陰謀論は有名大学、有名企業みたいな肩書きの人でもうっかりハマるので肩書きや経歴ではない、
判断基準を自分が持つと一緒に引きずり込まれる事もなく安全だと思います。
- 2021年10月8日に日本でレビュー済み辻隆太朗(1978年~)氏は、京都府出身、北大文学部卒業、北大大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学の宗教学者。
本書は2012年出版で、私は今般たまたま本屋の新書棚で見つけて購入したのだが、それは、昨年の米国大統領選挙の際に、トランプ氏には何故あれほどの盲目的な支持者がいるのかという疑問を持ち、これまでに、森本あんり『反知性主義』、渡辺靖『白人ナショナリズム』、水島治郎『ポピュリズムとは何か』等を読んできて、更に、支持者の中には陰謀論を信じる人々も多数いたことから、陰謀論について考察した(個別事例に留まらない)「陰謀論」論・「陰謀論」学とでも言える本を読みたいと思っていたことによる。
本書は、前半で、日本における陰謀論の実例(オウム真理教、東日本大震災等)、ユダヤ陰謀論、フリーメーソン陰謀論、イルミナティ陰謀論、新世界秩序陰謀論を解説し、後半で、現代の陰謀論の一大中心地である米国で陰謀論が受け入れられる背景、陰謀論を支える論理、人々が陰謀論を求める理由を考察している。
(私の関心の中心である)新世界秩序陰謀論以降の論旨は概ね以下である。
◆「新世界秩序陰謀論」とは、グローバル化した現代において、世界中のあらゆる出来事に陰謀の存在を見出し、それら全てが「統一世界政府の樹立」という目標のもとに統一された陰謀のネットワークを形成していると見做す陰謀論。その本質は、少数エリートによる全人類の管理・奴隷化であり、目指すのは、オルダス・ハクスリーの『すばらしき新世界』やジョージ・オーウェルの『一九八四年』に描かれた世界である。二度の世界大戦、地域紛争、社会主義革命からソ連崩壊、国際テロ、エイズなどの伝染病、メディアや娯楽産業など全てが、その陰謀のコントロールによるものである。
◆アメリカの陰謀論のベースにあるのは、主に政治的・道徳的保守主義とキリスト教原理主義である。前者によれば、連邦政府の規制・課税・社会政策や対外戦争・グローバリゼーション・国際協調は、いずれも、個人や国家の自由と独立に不当に干渉するものであり、後者によれば、社会主義的運動・社会福祉政策・多様な価値観の共存や融和・マイノリティ尊重など、およそリベラルと言われるものは、キリスト教的秩序に反する行為である。そして、それらは全て、唯一普遍的な「正しい」ことに反する「間違った」こととされ、その原因を邪悪な陰謀に求めるのである。
◆全ての陰謀論の根底には、自分の考える「世界の本来の姿」と「世界の現状」との乖離から来る「世界は間違っている」という認識があるが、陰謀論者はそれを受容できず、「世界の現状」は何者かにより意図的に操作されたもの(=陰謀)と考える。それは、明確で単純な因果関係に限らない現実世界を、わかり易い虚構に置き換えたいという心理にもよる。陰謀論は、結論ありきで、それに合うように各パーツを解釈するため、如何様にでも組み立てられ、また、「事実は隠されている」ことが前提であるため、正当な反証も受け付けない。
読了して、こうした素地のある米国において、トランプのような人物が陰謀論者に支持される理由はよくわかったが(もちろん、陰謀論者と異なるカテゴリーの支持層もいるが)、読後感はスッキリしたものではなかった。何故人間はこんなに愚かなのか。。。政治思想的に保守なのかリベラルなのかは、それこそ本人の自由で尊重されるべきものであろうが、自らの思想を正当化するために、陰謀論やフェイクニュースが蔓延し、暴動や炎上が起こる世の中は嘆かわしい限りである。
著者が最後に語っているように、「自分の判断が正しいかどうかをつねに問う」ことが大事であろう。
(2021年10月了)
- 2013年3月29日に日本でレビュー済みAmazonで購入最近の新書は、底の浅いものが多く、読む気が起きないものが多い中で、著者がこの分野をよく調査をしていて読み応えがあり、世の中の怪しい情報への接し方について目からうろこの感じでした。仕事で色々な情報に接しますが、解釈の仕方に大変参考になりました。