残念ながら現在のCommon Lispの仕様には組み込まれていないMetaobject Protocolですが、
Metaobject Protolを通して、クラスの定義や継承といった概念も抽象化した(Metaな)レベルから扱えるように
しようという理念はプログラミングをしていく中でまた新しい視点をもたらしてくれます。
また、Metaobject ProtocolはDefacto Standardと言っていいほど普通の処理系は実装しています。
Closer to MOPという処理系同士のMOPの実装の差異を吸収するためのレイヤーライブラリも提供されています。
CLOSでプログラミングをしていて、もっと抽象的にクラスの定義や、スロットの参照を扱いたいなぁという場面が有ったときなど
MOPを知っておくと差がつくと思います。また、MOPは「クラスの定義やインスタンスの生成の過程などをプログラマに公開して、
プログラマが製作中のプログラムにより適したアルゴリズムでプログラムを書けるようにする」という物で効率的なCLOSのプログラムの
開発にも役立つでしょう。