【記名や押印なし】■線引は1行のみです◆ページ内に角折れや開きグセなし。経年並ヤケです。タバコ臭や目立つような汚れありません◆カバーに破れなし。ややスレヤケあり。ほか経年並で、背の色あせや目立つ汚れありません【帯なし/2021年第1刷】【記名や押印なし】■線引は1行のみです◆ページ内に角折れや開きグセなし。経年並ヤケです。タバコ臭や目立つような汚れありません◆カバーに破れなし。ややスレヤケあり。ほか経年並で、背の色あせや目立つ汚れありません【帯なし/2021年第1刷】一部を表示

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〈権利〉の選択 (ちくま学芸文庫) 文庫 – 2021/11/12

笹澤豊 (著)

4.7 8個の評価

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日本における〈権利〉の思想は、西洋の〈ライト〉の思想とどう異なり、何が通底するか。この問いを糸口に、権利思想の限界と核心に迫る。解説永井均===“right”に「権利」という訳語があてられたとき、そこには特殊日本的な背景が作用し、それ自体が一つの独自な解釈を表すものとなった。「力と利益」の意味を含む日本の〈権利〉の思想は、「正しいこと」を意味する西洋の〈ライト〉の思想とどの程度異なり、また、どの点で共通しているのか。この問いを考察の糸口として、我々が「権利」と呼ぶ思考装置の問題点と限界を明かし、その核心に迫る。福沢諭吉、西周、加藤弘之ら日本の思想家をはじめ、ロック、ドゥオーキン、ロールズ、セン、ニーチェらを導き手とし、理念と力の錯綜した関係を解きほぐした著。===「他に類書というものが存在しない真に画期的な一冊」――永井均(解説)【目次】第1章「権利」という日本語第2章利の追求と共同の論理第3章〈ライト〉の思想と平等主義第4章〈ライト〉の思想と自由の問題第5章〈ライト〉の思想と力の論理第6章〈ライト〉の思想の問題状況あとがき文庫版あとがき解説(永井均)

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本の長さ

304ページ
言語

日本語
出版社

筑摩書房
発売日

2021/11/12
寸法

10.6 x 1.2 x 14.8 cm
ISBN-10

4480510850
ISBN-13

978-4480510853

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著者について

笹澤豊(ささざわ・ゆたか) 1950年茨城県生まれ。東京大学文学部卒業。筑波大学哲学・思想研究科修了(文学博士)。現在筑波大学名誉教授。主な著書に『ヘーゲル哲学形成の過程と論理』(晢書房、1983年日本倫理学会和辻賞受賞)、『道徳とその外部』(勁草書房)、『自分の頭で考える倫理』(ちくま新書)、『小説・倫理学講義』(講談社現代新書)、『哲学史の劇場』(筑波大学出版会)などがある。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2021/11/12)
発売日 ‏ : ‎ 2021/11/12
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 304ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4480510850
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480510853
寸法 ‏ : ‎ 10.6 x 1.2 x 14.8 cm

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4.7 8個の評価

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無気力
「権利」に隠された本質とは
2021年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入

タイトルでも＜権利＞としているように、「権利」なる思想を扱った書であるが、Rightに対して「権利」「権理」「ライト」「ケンリ」という用語を充てて議論が展開されている。
こう書くと、本書における議論が込み入ったものとなっていることは容易に想像されると思うが、実際にその議論は簡単ではない。福沢諭吉や加藤弘之を引き、日本での訳語の選択から「権利」の捉え方に関する議論を行うところから始まり(第２章)、ノージックやロールズを引きながら自由との関係について考察していく(第３章)。さらに、バーリンの説く積極的自由と消極的自由に基づく考察に転じる(第４章)。
ここまでで十分に議論についていくのに骨が折れるが、本書の読みどころは第５章「＜ライト＞の思想と力の論理」と第６章「＜ライト＞の思想の問題状況」だろう。この章に至るまでに既に前振りがなされているが、Rightに隠された力の契機を、この後半の二つの章で鮮やかに抉り出したところ、まさに著者の卓見。

読みどころとした章の表題に「力の論理」や「問題状況」といったことがあると、権利なるものに対してネガティブな思いを抱いているようにも見えそうだが、そうではない。本書のタイトルに「選択」とあるとおり、著者は問題を含みつつも権利の思想を自覚的に選択すべき思想であると結論付けている。
権利の思想に隠された本質に迫る、唯一無二の書であると評することが出来ると思う。

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