「しらさぎ」利用減で高速バスは増…敦賀延伸から1年、北陸新幹線がもたらした北陸と中京圏の変化とは
2025年3月16日 05時10分 (3月16日 05時10分更新)
北陸地方と中京圏に「乗り換え」がもたらしたものは―。東京―金沢間だった北陸新幹線が敦賀駅(福井県敦賀市)まで延伸し、両地域を直通で往復していた特急の運行区間が変わって16日で1年。ビジネスや観光でつながりが深かった両地域の関係に変化の兆しがあり、「東京一極集中」が加速する可能性もはらむ。 (佐久間博康、飯村健太)
北陸新幹線 全国新幹線鉄道整備法に基づき、東京から上信越、北陸を経由して大阪までを結ぶ整備新幹線。1997年10月に高崎―長野間、2015年3月に長野―金沢間、24年3月に金沢―敦賀間が開業した。敦賀延伸に伴い、JR特急しらさぎは金沢―名古屋・米原間から敦賀―名古屋・米原間に短縮され、北陸と中京間の鉄道移動は敦賀駅で乗り換えが必要になった。JR特急サンダーバードの運行区間も金沢・和倉温泉―大阪間から敦賀―大阪間に変更された。北陸新幹線の敦賀―新大阪間の延伸については16年に「小浜・京都ルート」に決まったが、京都府内の環境影響評価の遅れなどで着工のめどが立っていない。
■移動に変化
3月上旬、敦賀駅では新幹線を降りた旅行客らが特急「しらさぎ」が発着するホームに急ぐ姿が目立った。JR西日本は乗り継ぎを想定したダイヤで、新幹線到着としらさぎ発車の間隔を最短8分にしている。「名古屋まで1本で帰れないのが不便」。福井県越前市から帰るため、しらさぎの発車を待っていた愛知県みよし市の会社員森潤一さん(32)は困惑した。
北陸新幹線の延伸開業後、しらさぎの利用は減った。JR西によると春の大型連休、お盆、年末年始の米原―敦賀間の利用は...
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