仙巌園駅の開業を祝う関係者＝１５日、鹿児島市吉野町
ＪＲ日豊線・鹿児島－竜ケ水間の「仙巌園駅」（鹿児島市吉野町）が１５日、開業した。尚古集成館別館では記念式典が開かれ、磯新駅設置協議会やＪＲ九州など関係者ら約５０人が参加し、磯エリアの新たな門出を祝った。
今年は磯エリア内の旧集成館や異人館を含む「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録から１０年。同協議会の藤安秀一会長は式典で「鹿児島の魅力発見の玄関口となり、磯地区やその魅力をさらに広めることを期待している」とあいさつ。ＪＲ九州の福永嘉之取締役専務執行役員は「観光客も迷わずに仙巌園に来られる。多くの人に利用してほしい」と話した。
同社によると、仙巌園駅は１日２００〜３００人の利用を見込む。同駅で降車した霧島市の主婦星佳代さん（５３）は「仙巌園を訪れる時は車で来ていた。混雑の心配も少なく、移動時間も短いので今後も利用したい」と話した。
イベント会場で記念乗車券を購入した同市の警備員有尾義幸さん（６５）は「前日から並んだので無事に買えてうれしい。景色もきれいだから、県外の親族を仙巌園に案内する時にぜひ乗りたい」と笑顔を見せた。