市街地を走る鹿児島市営バス=12日、同市易居町
鹿児島市交通局は、7月に予定する路線バスのダイヤ改正で、平日に7路線で計22便前後減便する。別便や市電との接続を前提に、長距離路線の分割も行う。運転手不足が深刻化する中、効率的な運行体制の構築を目指す。12日の市議会常任委員会で報告した。
現行ダイヤでは、減便対象となっている7路線で平日計274便ある。減便は伊敷方面の1、5、8番線▽城山・玉里団地方面の3、4番線▽三和町方面の12番線▽桜ケ丘方面の18番線-が対象。1時間当たり3便以上ある時間帯のうち、利用が少ない便を削減するほか、走行区間が重複する路線で減便する。
11番線(鴨池港-高齢者福祉センター伊敷)は、朝の通勤時間帯を除き「鴨池港-鹿児島中央駅」「鹿児島駅-同センター伊敷」に分割する。中間の鹿児島中央駅-鹿児島駅間は、市電やほかの市バスの利用を促す。分割後もそれぞれ便数は維持する。
16番線(水族館前-鹿児島中央駅-鴨池港)は、朝夕を除き、現行の半分の便を新たな系統(鹿児島駅-水族館前-鹿児島中央駅-市民文化ホール)に置き換え、交互に運行する。午後7時以降は鹿児島中央駅-鴨池港間のみとする。
同局は今回、2024年度導入した「バス運行データ分析システム」を利用しダイヤ改正案を作成した。詳細は今後詰める。
同局の路線バス事業は24年度に入り、運行委託先を含めて運転手が不足している。現行のダイヤを続けた場合、2025年7月は8人不足する見込み。同局は路線・ダイヤ改正により、平日1日当たりの運行時間が7%程度削減されるとしている。