高校No.1がいないJリーグ 「安くて有能」欧州から伸びる触手

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塩谷耕吾 照屋健
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 円安に低賃金。安い日本のサッカー選手に、欧州から触手が伸びる。とりわけ熱い視線を浴びるのは、高校生だ。

 昨年12月29日、千葉・フクダ電子アリーナのスタンドでため息がもれた。サッカーの全国高校選手権1回戦、宮崎・日章学園のエース、高岡伶颯(3年)は前半だけで3得点。右足、左足、そして頭でハットトリックを達成した。

 「身体能力が高く、得点感覚が抜けている。攻撃的な選手としては、世代で一番の素材なのだが……」。あるJ1クラブのスカウトは話す。

 高岡は高校1年のころから横浜F・マリノスや浦和レッズ鹿島アントラーズといったJ1クラブの練習に参加した。だが今春に入団するのは、世界最高峰のイングランドプレミアリーグサウサンプトンだ。

 「将来、ワールドカップ(W杯)で優勝するため、海外で勝負することに決めた」

 この数年、「高校ナンバーワン」と言われる選手が、相次いで海を渡った。

 2022年、DFチェイス・アンリが福島・尚志からドイツ1部シュツットガルトに入団した。Jリーグの10クラブから獲得オファーを受けた鹿児島・神村学園のFW福田師王は、23年にドイツ1部ボルシアMGへ。翌24年は同じく神村学園のDF吉永夢希がベルギー1部ゲンクに加入した。

 高岡は、23年にインドネシアで開かれた17歳以下(U17)W杯で4得点を挙げる活躍をみせ、イングランドやドイツ、オランダスペインなどのクラブから声がかかった。昨春のサウサンプトンでの練習参加を経て、入団が決まった。

 日章学園によると、外国人枠…

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この記事を書いた人
塩谷耕吾
スポーツ部|五輪、柔道、ボクシング
専門・関心分野
五輪、スポーツビジネス、ベッティング、井上尚弥
照屋健
スポーツ部
専門・関心分野
サッカー、五輪