草津が初4強、八幡が初8強 公立校の躍進、高校野球滋賀大会
滋賀学園が優勝して幕を下ろした、第106回全国高校野球選手権滋賀大会。53校48チームが参加した今大会は、公立校の躍進が印象に残った。
滋賀学園は春の県大会で初優勝し、満を持して滋賀大会に臨んだ。持ち前の堅守を発揮し、決勝までの5試合で失点は5。全試合で相手に5点差以上をつけ、危なげなく15年ぶり2回目の夏の甲子園出場を決めた。
台風の目になったのが、ノーシードの綾羽だった。3回戦で総合力の高いシードの八幡商と対戦。2安打で4得点し、好守で相手の得点の芽を摘み勝利を収めた。準決勝では、中止を挟んで6連覇を狙った近江を相手に、七回に5得点してコールド勝ちした。勢いに乗って決勝に進んだが、滋賀学園の脇本耀士投手(3年)に完封負けを喫した。
16強のうち、私立は滋賀学園、近江、立命館守山、綾羽の4校。ほかの12校は公立で、草津は初の4強入り、八幡は初の8強入りを果たした。一方、シードの比叡山や実力がある彦根総合は、いずれも初戦で姿を消した。
上位に進出した公立校は、チームを引っ張るエースの力投が目立った。中でも伊香の竹原夏輝投手(同)は、力のある直球を投げる右腕。準々決勝では近江を苦しめた。八幡の左近悠翔投手(同)は、4試合を全て1人で投げきった。準々決勝で綾羽にコールド負けしたが、試合後のやり切った表情が印象的だった。
滋賀大会では初となった継続試合は3試合あり、再開前後で流れが一変した試合もあった。梅雨時は降雨で中断する試合もあるなか、普段どおりのプレーをする難しさを感じさせられた。
低反発バットが導入されて、初めての滋賀大会でもあった。本塁打は5本で、昨夏の11本から半分に減った。滋賀県では過去最多の安曇川・湖南農・信楽・甲南・愛知・長浜農による6校連合チームも、初戦で敗れはしたが注目を集めた。
今大会について、県高校野球連盟の田濃良和・副会長は閉会式で「公立校の躍進がみられ、チーム力の差が縮まった」と述べた。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら