Unicode 6.0.0より使用可能となった次の仮名2文字にまつわる情報をまとめた頁です。
UnicodeおよびISO/IEC-10646のコードチャートで使われている例示グリフは、カタカナ・ひらがなともに10646側の事情でおかしな状態のまま固定されていますのでご注意ください。Unicode 6.2~9.0までの "East Asian Scripts" のFigure 12.9(下図。Version 7以降はFigure 18.9)などで使われているグリフは、U+3040~U+30FFのコードチャートで使われているグリフ(恐らくMS 明朝)ともデザインがそこそこ合いますので、参考や引用にはこちらをお勧めします。
残念ながらUnicode 10.0以降は、10646のチャートと同じ歪んだグリフがこの表でも使われるようになってしまいました。
U+1B000のほうは「フ」の上に「ヽ」という比較的単純な図形ですが、U+1B001のほうは少し字の骨格が摑みにくいようなところがあります。そこでフォント作りをなさる方向けに、当方で参考にしたこの字の活字例を載せておきます。
出典はともに錦明朝かなの参考文献として記載されている見本帳です。
2022年2月末現在、Windows 10 Technical Preview以降の游ゴシックに𛀁と𛀀とが含まれていることを確認済みです。
さらにはWindows 8 Developer Preview以降のメイリオにも𛀁と𛀀とが含まれています。
一方明朝体フォント(游明朝・MS明朝など)は2022年2月末現在、残念ながらU+1B000にもU+1B001にも対応していません。
この件に関しましてMicrosoftへの要望が提出されていますので、よろしければ賛成票を投じていただけますと幸いです。
「なぜOfficeに要望?」と思われるかもしれませんが、以前とある方から伺った話によれば、Windowsの明朝体フォントというのはMicrosoft Office用のものをWindowsにもバンドルしているという形になっているのだそうです。そのためOfficeチームにも要望を出してみました。
𛀁𛀀2文字がUnicodeに符号化される過程におきしましては、Rick McGowan氏(ご本人は日本滞在時には「マクガワン」とカナ表記されていたとのことです。発音時にはガに強調ともうかがっています)の格別のご厚意があったことをここに記し、改めて御礼申し上げます。