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助詞

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ばかりり・り・り・り】(副助詞。 体言副詞、活用語の連体形又は一部助詞接続

  1. 範囲限定することを表すだけのみ
    • きゅうに遠くの方で急雨のような音がした。それがみるみる高い音をたてて近づいてきた。と思う間もなく園の周囲には霰が篠つくように降りそそいだ。それがまた見る間に遠ざかっていって、かすかな音ばかりになった。(有島武夫「星座」)
    • こちらに来るまでに計算はこのとおりやっておいて、結果が出るばかりになっていたのだから、すぐできるとたかをくくっていたんですが、(有島武夫「星座」)
  2. (「ばかりか」や「ばかりでない」などの形で)ある事物あげて、それだけでなくさらに事例がある、特によりはなはだしい事例があることを表す。
    • 住所を書きこむくらいの配慮はしておいて貰いたいものだ。人に返信を書かせるばかりか、名簿をくって住所を探し出すの労をもとらせる。こんなのは却て礼を失するものだ。(豊島与志雄「ふざけた読書」)
  3. 限定された範囲の事物が多数あり、そのほかのものはほとんどないことを表す。だけのみ
    • 残っているのはがらくたばかりだ。
    • 本ばかり読んでいる。
    • ないてばかりいるこねこちゃん。
    • 遊んでばかりで仕事をしない。
  4. だいたいの程度分量を表す。くらい
  5. (「せんばかり」の形で)動作が行われそうである、行われたとしても当然であることを表す。また比喩を表す。
    • そして空はまた雨にならんばかりに曇っていた。(有島武夫「星座」)
    • 婆やは飛び上らんばかりにたまげさせられた。汽笛がすぐ側で鳴りはためいたのだ。(有島武夫「星座」)
  6. (「とばかり(に)」の形で)強調をともなう比喩を表す。というばかりに、といわんばかりに。
    • ここぞとばかりに攻め込んだ。
  7. (「したばかり」の形で)動作が行われてすぐであることを表す。
  8. (「ばかりに」の形で)理由がそれのみであることの強調を表す。
    • 柿江は早く自分を忘れたいばかりに、さされる盃を受けつづけた。(有島武夫「星座」)
  9. (「したばかりに」の形で)原因がそれのみであることの強調を表す。原因となることをしなければよかったのに、というニュアンスがある。
    • 俺も若い時に、なまじっかな楽な暮しをしたばかりに、この年になっての貧乏が、骨身にこたえるのだ。(有島武夫「星座」)

語源

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関連語

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翻訳

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