沱江(だこう、拼音: tuó jiāng)は、中華人民共和国四川省東部を流れる大きな川で、長江左岸の支流龍門山脈の最高峰・茶坪山(九頂山、標高4,984m)の南麓に発する3本の河川が成都市付近で合流し、四川盆地を南北に流れる。

沱江
瀘州市を流れる沱江
瀘州市を流れる沱江
延長 700 km
流域面積 27,900 km2
水源 四川省
河口・合流先 長江
流域 中国
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沱江は、古くは「江沱」と称され、外江、中江などの呼び名もある。

沱江での祝祭(ドラゴンボート)

源流となる川は3つある。東の綿遠河(180km)は、アバ・チベット族チャン族自治州茂県の米茶坪山に発し、南へ流れ綿竹市で四川盆地に出、西南に向きを変えて徳陽市広漢市を流れる。真ん中の石亭江(141km)は、什邡市と茂県の境の九頂山南麓に発し、什邡市と綿竹市の境界を南に流れ、広漢市を過ぎ、成都市金堂県で綿遠河と合流する。西の湔江(131km)は彭州市北部の茶坪山南麓に発する。これらのうち、東側の綿遠河が沱江の起点とみなされる。3つの川は金堂県の趙家渡で合流し沱江となる。このほか、西に隣接して流れる大河・岷江から分流した柏條河と青白江が金堂県で合流する。

金堂県で合流した後の本流は簡陽市資陽市資中県内江市富順県を経て、瀘州市で長江に注ぐ。途中の大きな支流には、左岸の瀬渓河、大清流河、陽化河、右岸の威遠河、球渓河がある。

金堂県の趙家渡より北が上流にあたる。うち綿竹市より北は険しい山岳部を通る川で、南は河谷も平坦になる。趙家渡より資中県までが中流で、盆地の中の丘陵地帯を穿つような狭い河谷を走る。資中県以南は下流で川は深くなり蛇行し、幅も300mから500mと広くなる。

沱江流域は四川省でも人口の密集した工業地帯である。沿岸の森林被覆率は低く、土壌流失が大きな問題となっている。また2004年2月には流域の工場で大規模な事故や廃棄物不法投棄が起こり、川が著しく汚染される事件も起こった(沱江特大水汚染事件)。

同名の河川

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沱江という名の川は四川省の沱江以外にも存在する。

外部リンク

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