武蔵野銀行
株式会社武蔵野銀行(むさしのぎんこう、英: The Musashino Bank, Ltd.)は、埼玉県さいたま市大宮区に本店を置く地方銀行である。
本店ビル | |
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 | |
略称 | 武銀(ぶぎん)、むさしの |
本社所在地 |
日本 〒330-0854 埼玉県さいたま市大宮区桜木町一丁目10番地8 |
設立 | 1952年(昭和27年)3月6日 |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 6030001002490 |
金融機関コード | 0133 |
SWIFTコード | MUBKJPJT |
事業内容 | 預金業務、貸出業務、有価証券売買業務・投資業務、為替業務など |
代表者 |
代表取締役会長 加藤喜久雄 代表取締役頭取 長堀和正 |
資本金 |
457億43百万円 (2019年3月31日時点) |
発行済株式総数 |
3,380万5,456株 (2019年3月31日時点) |
純利益 |
単体:47億円 連結:53億45百万円 (2019年3月期) |
純資産 |
単体:2,309億11百万円 連結:2,391億42百万円 (2019年3月31日時点) |
総資産 |
単体:4兆6,009億49百万円 連結:4兆6,260億44百万円 (2019年3月31日時点) |
従業員数 |
単体:1,920名 連結:2,048名 (2023年3月31日時点) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 8.24% 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 3.90% 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口4) 3.67% 千葉銀行 2.75% 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口9) 2.53% (2019年3月31日時点) |
主要子会社 | #関係会社参照 |
外部リンク | https://www.musashinobank.co.jp/ |
武蔵野銀行のデータ | |
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法人番号 | 6030001002490 |
店舗数 |
98店 (本支店・出張所) |
貸出金残高 | 3兆4,443億77百万円 |
預金残高 | 4兆0,184億99百万円 |
特記事項: (2019年3月31日時点) |
概要
内閣書記官長や貴族院議員を務めた遠藤柳作がデフレ下における資金難の救済を称えて、青木正、上原正吉、横川重次、貫井清憲、馬場元治など埼玉県内外の政治家に呼びかけて発起し[3]、旧野村合名出身の熊田克郎を経営陣に迎え、1952年(昭和27年)4月に開業した。
設立にあたっては、県内においてトップシェアを握っていた埼玉銀行が反対していたため、経営理念に潜在預金余力の開拓とそれによって集めた預金を主に中小企業への融資として運用を図るなどを方針に盛り込み[3]、営業店の開設は昭和40年代初頭まで20店台に抑制した。その後、1969年(昭和44年)4月に埼玉銀が都市銀行へと転換したことや[4]、県南部が東京のベッドタウンとして人口が急増した状況を踏まえ、新工業都市や公団住宅を含む団地・住宅地、市街地へと店舗網を広げていった[5]。
1991年(平成3年)4月、埼玉銀と協和銀行が対等合併してあさひ銀行が発足、同行は本店を東京に置いた。このため、県内に本店を置く唯一の銀行となるが、2003年(平成15年)3月、埼玉りそな銀行が発足し、再び埼玉に大規模な銀行が誕生した。これを受け、武蔵野銀は「県民の銀行」をキャッチコピーとして、地元銀行であることを強くアピールするようになった。なお、武蔵野銀は大和銀行を親密先とし、長らく筆頭株主だったが[6][7]、後に株式は大和銀から三菱東京フィナンシャル・グループに売却されている。
2010年代に突入すると地銀再編の潮流の中で、2016年(平成28年)には千葉銀行と包括提携である「千葉・武蔵野アライアンス」を締結、翌年4月17日には千葉銀と共同で千葉・武蔵野アライアンスを設立した[8]。統合に依らない経営戦略を模索するなか、市場規模が大きい都内では千葉銀と共同で支店を設けている[9]。
武蔵野銀は保証協会付き融資を好む行風であるとされ、県内の自営業者を除く企業・法人においては、単独のメインバンクを担うケースは稀であるとされる。また県内における大部分の自治体から武蔵野銀は指定代理金融機関を受託している中、秩父郡横瀬町からは指定金融機関を受託。このほか生活・経済圏が埼玉と一体化している茨城県猿島郡五霞町にも支店を構え、町の指定金融機関を受託している。
本店
旧本店ビルを解体の上で建設を進めた新本店ビルが完成し、2021年(令和3年)12月13日、開業式典が開かれ、1階の本店営業部も同日オープンした[10]。投資金額は約170億円[11]。入り口には「武蔵野の森」として地元の樹木を植栽[10]。大宮駅西口のペデストリアンデッキと直結した2階には、地域創生スペース「M's SQUARE」を設置して一般開放する。また災害時に帰宅困難者ら200人をビル内に受け入れるほか、3日分の食料などを用意。72時間稼働する自家発電設備も備えた[11]。
コーポレートアイデンティティ
2005年(平成17年)に、20年以上使用されてきたロゴタイプ(和文の「武蔵野銀行」)と緑色のコーポレートカラーをワインレッドへと一新。従来からの行章(△形)を発展させたシンボルマークを新たに導入した。これに伴い、「ぶぎん」の略称とロゴはパンフレットなどではあまり用いられなくなった[† 2]。
また最近では、埼玉県内の地域別にキャッチフレーズをつけている。
沿革
- 1952年(昭和27年) - 埼玉県大宮市(現・さいたま市大宮区)に、資本金100,000,000円・店舗数8で設立[12]。
- 1969年(昭和44年)
- 1970年(昭和45年) - 東京証券取引所第1部へ指定換え。
- 1975年(昭和50年)2月 - 総合オンライン稼動[12]。
- 2003年(平成15年)1月14日 - 北埼信用組合を合併[12]。
- 2006年(平成18年)1月4日 - 勘定系システムを「じゅうだん会共同版システム」に移行[13]。
- 2008年(平成20年)8月4日 - 常陽銀行、関東つくば銀行(現・筑波銀行)、千葉銀行、東京都民銀行(現・きらぼし銀行)、横浜銀行とのATM相互無料・振込手数料優遇提携を開始。
- 2012年(平成24年)9月 - 新事務センター完成[12]。
- 2014年(平成26年)2月 - ぶぎんビジネスサービス株式会社を清算[12]。
- 2016年(平成28年) - 千葉銀行と包括提携である千葉・武蔵野アライアンスを締結。
- 2017年(平成29年)
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2021年(令和3年)
- 12月13日 - 新本店ビルの開業式典が開かれ、1階の本店営業部も同日オープン。
- 2023年(令和5年)
外部認証
- 「武蔵野銀行事務センター新別棟」は、第三者認証としてJHEP認証を受けている。
関係会社
連結子会社
- ぶぎん総合リース株式会社
- ぶぎん保証株式会社
- むさしのカード株式会社
- ぶぎんシステムサービス株式会社
- 株式会社ぶぎん地域経済研究所
- 株式会社ぶぎんキャピタル
- むさしのハーモニー株式会社
持分法適用関連会社
- ちばぎんアセットマネジメント株式会社
ギャラリー
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旧本店
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蕨支店
関連項目
脚注
注釈
出典
- ^ 組織図 - 株式会社武蔵野銀行
- ^ 店舗・ATMのご案内 武蔵野銀行(2023年5月23日閲覧)
- ^ a b 『日本地方金融史』p.117
- ^ 『日本地方金融史』p.118
- ^ 『日本地方金融史』p.119
- ^ 「あさひ銀と大和銀の経営統合、中小金融機関に大きな影響も」ロイター(2001年9月7日)
- ^ 『エコノミスト』p.23
- ^ a b 「千葉銀と武蔵野銀が新会社設立、経営戦略や提携策など検討」Zuu online(2017年4月19日)2023年5月23日閲覧
- ^ “千葉銀と武蔵野銀、池袋に共同支店 都内取引拡大へ”. 日本経済新聞. (2019年10月7日) 2021年12月17日閲覧。
- ^ a b “武蔵野銀行、新本店ビル開業 環境配慮や地域交流促進へ”. 日本経済新聞. (2021年12月13日) 2021年12月17日閲覧。
- ^ a b “武蔵野銀行、大宮で「新本店ビル」オープン 防災機能を強化、帰宅困難者の受け入れ可 他にも驚きの魅力が”. 埼玉新聞. (2021年12月14日) 2021年12月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g 「沿革」『株式会社武蔵野銀行 S1005534:有価証券報告書 ‐ 第92期』
- ^ "「じゅうだん会共同版システム」 武蔵野銀行、琉球銀行で稼働開始" (Press release). じゅうだん会行 日本アイ・ビー・エム株式会社. 4 January 2006. 2015年10月9日閲覧。
- ^ “地銀、相次ぎ本店建て替え 統合と一線などアピール”. 日本経済新聞. (2017年6月20日) 2017年8月27日閲覧。
- ^ “半世紀の歴史に幕 武蔵野銀本店ビル”. 日本経済新聞. (2018年2月10日) 2018年4月8日閲覧。
- ^ “武蔵野銀、信託業務の兼営認可取得”. 日本経済新聞. (2019年3月4日) 2020年1月30日閲覧。
- ^ 東京都との「サステナブルファイナンス活性化に向けた連携協定」締結について 武蔵野銀行ニュースリリース(2023年1月31日)2023年5月23日閲覧
- ^ “千葉銀・武蔵野銀などに業務改善命令 金融庁、仕組み債販売で処分”. 朝日新聞 (2023年6月23日). 2023年6月23日閲覧。
- ^ 日本放送協会 (2023年6月23日). “千葉銀行など3社に業務改善命令 リスク説明せず仕組み債販売”. NHKニュース. 2023年6月23日閲覧。
- ^ “パートナー”. 大宮アルディージャ 公式サイト. 2022年5月9日閲覧。
- ^ “大宮アルディージャ 通帳&キャッシュカード”. 武蔵野銀行. 2022年5月9日閲覧。
- ^ “創業70周年記念事業の実施について~「地域と一緒に、これからも…。」~”. 武蔵野銀行. (2022年4月1日) 2022年8月23日閲覧。
- ^ “埼玉西武ライオンズ デザインキャッシュカードリニューアル”. 武蔵野銀行. 2022年8月23日閲覧。
- ^ “プロバスケットボールクラブ「越谷アルファーズ」とのオフィシャルスポンサー契約の締結について”. 武蔵野銀行. (2020年9月11日) 2021年2月15日閲覧。
参考文献
- 『エコノミスト』 2000年3月28日号
- 日経金融新聞編 地方金融史研究会著 『日本地方金融史』 日本経済新聞社、2003年。ISBN 4-532-35051-4