悲しき口笛

美空ひばりのシングル (1949)

悲しき口笛」(かなしきくちぶえ)は、1949年9月10日に発売された美空ひばりシングルである。前作『河童ブギウギ』はB面の収録だったため、本楽曲がひばりにとってA面デビュー曲となった。

「悲しき口笛」
美空ひばりシングル
B面 ブギにうかれて(池真理子
東京キッド(1994年盤)
ひばりの花売娘(2003年盤)
リリース
ジャンル 歌謡曲流行歌
レーベル 日本コロムビア
作詞・作曲 藤浦洸(作詞)
万城目正(作曲)
美空ひばり シングル 年表
河童ブギウギ
(1949年)
悲しき口笛
(1949年)
涙の紅バラ
(1949年)
テンプレートを表示

概要

編集
 
『悲しき口笛』で「シルクハットに燕尾服」姿のひばり

作詞:藤浦洸、作曲:万城目正。B面は池真理子の『ブギにうかれて』。

同年10月に公開され、当時12歳にしてひばりが自身初の主演を務めた映画『悲しき口笛』の主題歌である。

当時、45万枚程を売り上げ、ひばりにとって初めてのヒット曲となった。本楽曲はひばりにとって出世作となり、ひばりは本楽曲のヒットにより一躍有名になった。また、本楽曲の売り上げ枚数は美空ひばりの全シングル売り上げランキングの第10位となっている[1]。1998年時点でのシングル(アナログ盤とCDの合計)売上は日本コロムビア調べで90万枚(概数)[2]2019年に日本コロムビアが公表した累計売上枚数は110万枚で、ひばりの楽曲の中で累計売上枚数第9位である[3]

映画『悲しき口笛』はひばりの故郷である横浜市が舞台になっており[4]、主題歌の本楽曲も横浜が舞台になっている。

発売当時の映画の中で本楽曲を「シルクハットに燕尾服」で歌っている姿は「天才少女歌手」と呼ばれていた頃のひばりを代表するものとしてよくテレビ等で取り上げられている。また、2002年にはひばりが幼い頃通っていたという横浜市中区野毛にある「松葉寿し」の店先に、「悲しき口笛」のひばりをモデルにしたシルクハットに燕尾服の姿の銅像が建立された[5]

収録曲

編集

オリジナル盤

編集
  1. 悲しき口笛
  2. ブギにうかれて(歌:池真理子

1994年盤

編集
  1. 悲しき口笛
    • 作詞:藤浦洸、作曲:万城目正、編曲:田代与志
  2. 東京キッド

2003年盤

編集
  1. 悲しき口笛
    • 作詞:藤浦洸、作曲:万城目正、編曲:斉藤恒夫(1983年発売のアルバム『EVERGREEN HIMARI』収録のセルフカバー版)
  2. ひばりの花売娘

カバー

編集

映画

編集
 
ポスター

劇場公開日 1949年10月24日。松竹製作・配給:大船 上映時間は84分。

あらすじ

編集

終戦直後の港町・横浜に復員してきた健三(原保美)は、生き別れになった妹のミツコ(美空ひばり)を捜していた。戦地へ赴く前にミツコに教えた歌「悲しき口笛」だけが、焼け跡の混乱をさまよう健三のたった一つの手がかりだった。[7]

スタッフ

編集

キャスト

編集

脚注

編集
  1. ^ 「あのころ番付 ひばり『柔』は190万枚」『日経プラスワン』2000年6月24日付、1頁。
  2. ^ 毎日新聞』1998年6月22日付大阪夕刊、1頁。
  3. ^ 酒井健、藤浪繁雄「没後30年 ひばり伝説、令和へ:東京新聞 TOKYO Web」『東京新聞』2019年6月23日。2020年6月5日閲覧。
  4. ^ BS朝日 - うたの旅人
  5. ^ 美空ひばり像 - ぶらり横浜観光
  6. ^ さだまさし特集
  7. ^ 株式会社つみき. “映画『悲しき口笛』の感想・レビュー[80件 | Filmarks]”. filmarks.com. 2022年5月15日閲覧。

関連項目

編集