やくも
やくもは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が岡山駅 - 出雲市駅間を山陽本線・伯備線・山陰本線経由で運行している特別急行列車である。
やくも | |
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特急「やくも」 (2024年4月10日) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 岡山県・鳥取県・島根県 |
運行開始 | 1972年3月15日 |
運営者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
旧運営者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
路線 | |
起点 | 岡山駅 |
終点 | 出雲市駅 |
営業距離 | 220.7 km (137.1 mi)(岡山 - 出雲市間) |
運行間隔 | 15往復 |
列車番号 | 1000+号数 M |
使用路線 | 山陽本線・伯備線・山陰本線 |
車内サービス | |
クラス | グリーン車・普通車 |
身障者対応 | 3号車 |
座席 |
グリーン車指定席:1号車 普通車指定席:1 - 4号車 |
技術 | |
車両 | 273系電車(後藤総合車両所) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 直流1,500 V |
最高速度 | 120 km/h |
本項では、伯備線で運行されていた優等列車の沿革についてもここで記述する。
概要
編集特急「やくも」は1972年3月に、山陽新幹線岡山開業に伴って岡山駅経由が京阪神・山陰地方中部間の最速ルートとなったことから、岡山駅 - 出雲市駅・益田駅間を結ぶ気動車特急として運転を開始した。1975年3月には「エル特急」に指定されたが、電車による運転がない列車が指定を受けるのは初めてのことであった。
1982年7月に伯備線全線と山陰本線伯耆大山駅 - 知井宮駅(現在の西出雲駅)間の電化により電車での運転が開始され、これと引き換えに益田駅発着の列車を廃止した。1988年には瀬戸大橋線経由の臨時列車として高松駅発着の列車が、1990年には国際花と緑の博覧会(花の万博)への輸送対策として大阪駅 - 岡山駅間を延長運転した列車が運転された。
1994年12月3日に「やくも」のうち速達列車の列車名を「スーパーやくも」に変更したが[1]、 2006年3月18日に「スーパーやくも」の列車名を廃止し、「やくも」に再統一された。2010年3月13日には「エル特急」の呼称が終了されている(ただし、381系のヘッドマークおよび字幕式種別・行先表示器にはLマークが残されていた)。
列車名
編集列車名「やくも」は島根県東部の旧国名である出雲にかかる枕詞の「八雲立つ」(やくもたつ)に因む。そのためか、島根県の東部を発着する列車に命名される事例が多い。
1959年9月には米子駅 - 博多駅間を山陰本線・山陽本線・鹿児島本線経由で運行する準急列車に使用され、1965年11月には新設された新大阪駅 - 浜田駅間(福知山線・山陰本線経由)の特急に使用されるようになったが、1972年3月に山陽新幹線の岡山開業によって伯備線経由の特急に使用されることになった。
運行概況
編集2024年3月16日現在、岡山駅 - 出雲市駅間で15往復(1号 - 30号)が運転されている[2]。そのうち3往復(下り13・17・29号/上り12・16・28号)は毎日運転の臨時列車である[2]。列車番号は臨時列車の下り13・17・29号/上り12・16・28号が7000+号数M、それ以外の列車が1000+号数Mとなっており、全区間同一である。
後藤総合車両所出雲支所への入出区では回送列車として出雲市駅 - 西出雲駅間を走行しているが、1986年11月1日から1996年3月15日までは一部の列車が出雲市駅 - 西出雲駅(1993年3月17日までは知井宮駅)間で普通列車として運転されていたほか、米子駅から普通列車となるものもあった。また、1973年から1975年と1994年12月3日から1997年3月21日までは岡山駅 - 松江駅間で運転される列車も設定されていた。1997年3月22日の改正で運転区間が岡山駅 - 出雲市駅間に統一された。
陰陽連絡線の特急列車では唯一すべての停車駅で交通系ICカード「ICOCA」が利用できる。
停車駅
編集岡山駅 - 倉敷駅 - (総社駅) - 備中高梁駅 - 新見駅 - (生山駅) - (根雨駅) - (伯耆大山駅) - 米子駅 - 安来駅 - 松江駅 - (玉造温泉駅) - (宍道駅) - 出雲市駅
- ( )は一部の列車のみ停車。
- 総社駅には下り5・11・25号/上り4・14・28号が停車。
- 生山駅には下り1・5・9・13・17・21・25号/上り2・6・10・14・18・22・26・30号が停車。
- 根雨駅には下り3・7・11・15・19・23・27号/上り4・8・12・16・20・24・28号が停車。
- 伯耆大山駅には下り17・19・21・23・25・27・29号/上り2・4・6・8・10号が停車。
- 玉造温泉駅には下り1・7・9・11・13・15・17・19号/上り6・8・10・12・14・16・18・22・24号が停車。
- 宍道駅には下り13号/上り14・18・22号以外が停車。
- 一時期運行されていた大阪駅・高松駅発着の臨時列車の延長区間での停車駅は以下の通り。
- 根雨駅と生山駅は、全列車必ずどちらか片方通過する(下り1本の29号は両方とも通過する)。
- 停車駅の詳細は以下の表を参照。
運行本数 | 号数 (太字は臨時列車) |
山陽 本線 |
伯備線 | 山陰本線 | |||||||||||||
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岡山駅 | 倉敷駅 | 総社駅 | 備中高梁駅 | 新見駅 | 生山駅 | 根雨駅 | 伯耆大山駅 | 米子駅 | 安来駅 | 松江駅 | 玉造温泉駅 | 宍道駅 | 出雲市駅 | ||||
下り2本 | 1・9号 | ● | ● | → | ● | ● | ● | → | → | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
下り1本 上り1本 |
3号 20号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ─ | ● | ─ | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ||
上り1本 | 4号 | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ● | ||
下り1本 | 5号 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | → | → | ● | ● | ● | → | ● | ● | ||
下り2本 上り3本 |
7・15号 12・16・24号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ─ | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
下り1本 | 11号 | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | → | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
下り1本 上り2本 |
13号 18・22号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ● | ─ | ─ | ● | ● | ● | ● | ─ | ● | ||
上り1本 | 14号 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ← | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ||
下り1本 上り2本 |
17号 6・10号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
下り1本 上り1本 |
19号 8号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ||
下り1本 上り1本 |
21号 2号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ||
下り2本 | 23・27号 | ● | ● | → | ● | ● | → | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ||
下り1本 | 25号 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ||
上り2本 | 26・30号 | ● | ● | ← | ● | ● | ● | ← | ← | ● | ● | ● | ← | ● | ● | ||
上り1本 | 28号 | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ← | ● | ● | ● | ← | ● | ● | ||
下り1本 | 29号 | ● | ● | → | ● | ● | → | → | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ||
停車本数 | 下り | 15 | 15 | 3 | 15 | 15 | 7 | 7 | 7 | 15 | 15 | 15 | 7 | 14 | 15 | ||
上り | 15 | 15 | 3 | 15 | 15 | 8 | 7 | 5 | 15 | 15 | 15 | 9 | 12 | 15 |
凡例
- ●:停車
- ─・←・→:通過(矢印は運転方向)
使用車両・編成
編集やくも | ||||||||||
← 出雲市 岡山 →
| ||||||||||
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- 273系電車
- 2024年4月6日から、後藤総合車両所出雲支所に所属する4両編成が使用されている[3][4]。
- 1号車が半室グリーン車および普通車指定席(セミコンパートメント)、2 - 4号車が通常の普通車指定席である。フリーWi-Fiのサービスを提供しているほか、全席にコンセントを完備している[5][6]。
- 2024年4月6日に6往復で運転を開始し[7]、同年6月16日から全定期列車が本形式による運転となっている[8]。
なお、2024年8月9日から8月16日の期間は、「やくも12号」「やくも13号」「やくも28号」「やくも29号」の2往復が381系で運行された[9]。
過去の使用車両
編集- キハ181系気動車
- 1972年3月15日から1982年6月まで使用された。付属編成は岡山駅 - 米子駅間で基本編成に連結され、最大で11両編成で運転された。運用開始直後は基本編成7両+付属編成3両だったが、1975年3月15日以降は基本編成8両+付属編成3両となった。
- 381系電車
- 1982年7月から2024年6月(定期列車の場合)まで、後藤総合車両所に所属する編成が使用された。
- 定期運行終了時点では所定は全て4両編成であり、1号車がグリーン車指定席、2 - 4号車が普通車指定席となっていた。うち2編成はグリーン車がパノラマ型車両となっており、2024年4月時点では4往復(2・3・12・13・16・17・26・27号)に充当されていた(検査などの都合でパノラマ車とならない日もあった)。なお、2024年3月に全車指定席化されるまでは、4号車が自由席となっていた。
- 多客期には6両・7両・9両で運転する場合もあり、6両編成時は1 - 3・6号車が指定席、4・5号車が自由席に、7両編成時は増結される5 - 7号車のうち5号車が自由席、6・7号車が指定席に、9両編成時は増結となる7 - 9号車はすべて指定席となる。2011年3月11日までは4両編成の場合は2・3号車が欠番になり、5号車は指定席となっていた。[要出典]
- 1987年から座席などの改造が行われ、1994年12月に運転を開始した「スーパーやくも」には座席などの改造と共に塗装を薄紫色地と青紫・白・赤紫の帯に変更した専用編成が用意された。スーパーやくも編成以外の車両には1997年からリニューアル改造が行われ、この際緑と灰色の「やくも」色への塗り替えが行われた。
- 2007年4月3日より、座席改善や喫煙室(2009年6月に廃止された)設置などのさらなる大規模更新工事が行われ、2010年8月2日から全列車がリニューアルした「ゆったりやくも」で運転されている。更新工事費は総額20億円弱であるが、これは1両あたり約2億円とされる振り子式特急形車両の新造費の20%近くにのぼる。種別・行先表示器の字幕は国鉄時代のデザインに準じた白地に紺文字で、JR西日本オリジナルの黒地に白字表示ではない。リニューアル車両はLED式に変更されている。「ゆったりやくも」へのリニューアルで車体塗装は大山の冠雪をイメージした白をベースに、窓回りを出雲大社の巫女をイメージした赤に塗ったものとなった[10]。
- 2024年6月15日のやくも1号をもって定期運行を終了した。ただし、当面の間は臨時の「やくも」で使用することが計画されている[8]。
- 定期列車充当末期には、2022年3月に運転を開始した国鉄色リバイバル編成を皮切りに[11]、2023年2月にスーパーやくも色[12][13]、同年11月に緑やくも色のリバイバル編成がそれぞれ運転を開始し[14]、381系「やくも」の歴代カラーリングが一時揃った。
- なお、「やくも」は2015年10月に381系が「こうのとり」や「くろしお」の運用から退いて以来同系列で唯一の定期列車となっていたほか、2021年3月にJR東日本の185系の定期運用が消滅してからは国鉄特急型電車で運転される国内最後の定期列車となっていた。
-
「ゆったりやくも」色のパノラマ編成
(庭瀬駅 - 中庄駅間 2023年7月18日) -
「スーパーやくも」色のパノラマ編成
(美袋駅 2007年8月1日) -
旧「やくも」色の編成
(備中川面駅 - 方谷駅間 2011年1月2日) -
国鉄色の編成
(端岡駅 1988年)
最高速度
編集- 岡山駅 - 備中高梁駅間:120km/h
- 備中高梁駅 - 江尾駅間:110km/h
- 江尾駅 - 出雲市駅間:120km/h
全区間で振り子装置が作動するため、曲線部の多い伯備線内でも高速運転が可能となっている。
伯備線優等列車沿革
編集概略
編集だいせん・おき
編集1958年に京都駅 - 大社駅間の急行列車として運転を開始した。これは、1953年3月から岡山駅 - 松江駅間で運転されていた快速列車の運転区間を延長し、列車種別を変更したものである。この快速列車は、それまで普通列車のみが走るローカル線に過ぎなかった伯備線が、大阪 - 山陰地方間のルート(山陽・伯備線)としては主要ルートであった福知山線経由よりも距離が短く、山陽本線内では速度も速いという長所を生かし、陰陽連絡の主要路線となる契機となる列車であった。
京都駅 - 岡山駅間では、1958年の運転開始から1961年まで「宮島」と、1961年から1962年まで「さつま」と併結して運転されていた。
1961年には客車から気動車に変更され、京都駅 - 大社駅間の所要時間は7時間37分 - 44分と1時間近く短縮された。また、1963年には赤穂線を経由するようになった。
1968年に大阪と山陰地方を福知山線経由で結ぶ結ぶ急行列車に「だいせん」の列車名が使用されることになったことから、伯備線経由の「だいせん」は「おき」に改称され、1969年には相生駅 - 東岡山駅間も山陽本線経由に改められた。
山陽新幹線の開業によって伯備線にも新幹線連絡の特急列車が運転されることが確実となったため、それへのつなぎとして1971年に「おき」は特急列車化された。これに伴い、運転区間が新大阪駅 - 出雲市駅間に変更され、初めて伯備線で特急列車が運転されることになった。これはキハ181系の慣らし運転を兼ねる列車であったが、新幹線開業後の伯備線経由の特急列車は「やくも」と命名されたため、「おき」の名称はわずか1年で廃止された。
列車名の由来は、「だいせん」は鳥取県にある大山、「おき」は島根県の隠岐諸島である。
しんじ
編集陰陽連絡を担う岡山駅 - 出雲市駅間の準急列車として1960年に運転を開始した。翌年には運転区間が宇野駅 - 博多駅間に大きく拡大されたが、石見益田駅(現在の益田駅) - 下関駅間は5両編成のうち、3両は山口線・山陽本線経由、2両は山陰本線・長門市駅経由で運転され、石見益田駅・下関駅でそれぞれの編成が増解結を行っていた。1965年に博多駅への乗り入れが廃止され全車両が小郡駅(現在の新山口駅)発着に変更された。1966年に急行列車として運転されるようになり、1968年には急行「たまつくり」を統合して2往復になったが、1975年に米子駅と益田駅で「伯耆」、「石見」、「つわの」に系統分割されて消滅した。
皆生・たまつくり
編集「皆生」は1962年に三原駅 - 出雲市駅間で運転を開始した準急列車であるが、設定時間帯は厳しく、利用客も伸びないことから1965年に運転区間が宇野駅 - 出雲市駅間に変更されるとともに、「たまつくり」に改称されて廃止された。「たまつくり」は1966年に急行列車化されたが、運転時刻は「皆生」とほぼ同様の時刻で運転された。運転経路は「しんじ」と同じであったため、1968年に「しんじ」に統合され、愛称名としては廃止された。1972年には旧「たまつくり」の系統を引く「しんじ」1往復が出雲市駅 - 浜田駅間を延長している。
列車名の由来は、「皆生」が鳥取県米子市にある皆生温泉から、「たまつくり」は島根県松江市にある玉造温泉である。
伯耆
編集「しんじ」の旅客流動にあわせた運転区間の変更により、1975年に岡山駅 - 米子駅間で運転を開始した急行列車である。2往復が運転され、特急「やくも」の補助列車の使命を持っていたが、1982年に伯備線の電化により「やくも」に吸収・統合される形で廃止された。
列車名は鳥取県西部の旧国名である伯耆が由来となっている。
沿革
編集優等列車設定と陰陽連絡路線化へ
編集- 1953年(昭和28年)3月:岡山駅 - 松江駅間で快速「だいせん」が運転開始。
- 1958年(昭和33年)10月1日:快速「だいせん」が京都駅 - 大社駅間で運転を開始した急行「だいせん」に置き換えられる。京都駅 - 岡山駅間は「宮島」と併結運転。
- 1960年(昭和35年)3月15日:岡山駅 - 出雲市駅間で準急「しんじ」が運転開始。
- 1961年(昭和36年)10月:サンロクトオのダイヤ改正が実施され、以下のように変更。
- 1962年(昭和37年)
- 1963年(昭和38年)4月20日:「だいせん」が赤穂線経由になる。
- 1965年(昭和40年)10月1日:ダイヤ改正により次のように変更。
- 「皆生」の運転区間が宇野駅 - 出雲市駅間に変更され、「たまつくり」に改称される。
- 伯備線としての「皆生」が廃止。
- 「しんじ」の運転区間が宇野駅 - 小郡駅間(伯備線・山陰本線・山口線経由)に短縮される。
- 1966年(昭和41年)3月5日:料金制度の改変により、「しんじ」「たいしゃく」「しらぎり」「たまつくり」が急行列車になる。
- 1968年(昭和43年)10月1日:ヨンサントオのダイヤ改正により、次のように変更される。
- 1971年(昭和46年)4月26日:「おき」が新大阪駅 - 出雲市駅間の特急列車になる。
陰陽・新幹線連絡特急「やくも」の登場とその後
編集やくも | ||||||||||||||||||||||
← 益田・出雲市・松江 岡山 →
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- 1972年(昭和47年)3月:山陽新幹線岡山開業に伴うダイヤ改正により以下のように変更(1972年3月15日国鉄ダイヤ改正)。
- 岡山駅 - 出雲市駅・益田駅間で特急「やくも」4往復が運転開始。
- 「おき」と、伯備線内での「ちどり」、伯備線倉敷 - 新見間での「たいしゃく」が廃止。
- 「しんじ」の運転区間が岡山駅 - 浜田駅・小郡駅に変更され、「しんじ」2往復が伯備線を走る唯一の急行列車になる(伯備線新見 - 備中神代間を経由して芸備線に直通するものを除く)。
- 1973年(昭和48年)10月1日:「やくも」が6往復に増発。
- 1975年(昭和50年)3月10日:ダイヤ改正により、以下のように変更(1975年3月10日国鉄ダイヤ改正)。
- 「やくも」は気動車特急としては初めてエル特急に指定される。
- 「しんじ」を米子、益田両駅で系統分割し、伯備線を経由するものは岡山駅 - 米子駅間に区間短縮の上、「伯耆」(ほうき)に改称され、列車愛称廃止。
- 1982年(昭和57年)7月1日:伯備線全線と山陰本線伯耆大山駅 - 知井宮駅(現在の西出雲駅)間電化に伴うダイヤ改正により、以下のように変更(1982年のダイヤ改正)。
- 1985年(昭和60年)3月14日:「やくも」が備中高梁駅に全便停車。
- 1986年(昭和61年)11月1日:「やくも」が1往復増発され、9往復になる。「やくも」17号は岡山駅 - 知井宮駅間に運転区間が延長される(米子駅 - 知井宮駅間は普通列車)。
- 1987年(昭和62年)11月:知井宮駅発着列車が増発。なお、増発列車は臨時普通列車とした。
- 1988年(昭和63年):4月10日に開通した瀬戸大橋線経由の臨時列車として高松駅発着の「やくも」1・18号、「マリンやくも」が運行。
- 1990年(平成2年)
- 3月10日:「やくも」の120km/h運転開始[16]。
- 1991年(平成3年):「やくも」17号以外の知井宮駅発着列車および「マリンやくも」が廃止される。
- 1992年(平成4年)3月14日:「やくも」が1往復増発され10往復になる(岡山発知井宮行きは19号に変更)。
- 1993年(平成5年)9月:山陰本線園部駅 - 福知山駅間での直流電化および複線化工事の影響で、寝台特急「出雲」2往復のうち1号が、京都駅 - 伯耆大山駅間は山陰本線経由から東海道本線・山陽本線・伯備線経由になる。
- 1994年(平成6年)12月3日:「やくも」13往復のうち、速達列車4往復が「スーパーやくも」に変更[1]。また「やくも」の一部列車の運転区間を岡山駅 - 松江駅間に見直し。「やくも」は9往復になる(岡山発知井宮行きは25号に変更)。
- 1995年(平成7年)12月:「出雲」1号の運行経路が、再び山陰本線経由になる。
- 1996年(平成8年)3月16日:岡山駅 - 松江駅間で臨時特急「アタッシュやくも」を平日に1往復運転[17]。
- 1997年(平成9年)
- 1998年(平成10年)
-
キハ181系気動車「やくも」
(1982年 岡山駅) -
381系電車「マリンやくも」
(1988年 予讃線 端岡駅) -
381系電車「スーパーやくも」パノラマ編成
(1994年 来待駅) -
381系電車「スーパーやくも」非パノラマ編成
(1994年 東松江駅)
2000年代の動き
編集- 2002年(平成14年):3月16日・3月30日・4月27日にキハ181系気動車(後藤総合車両所に配置されていた国鉄色の車両)の営業運転終了を記念して、同車を使用したリバイバルトレインとして「リバイバルやくも」が各日1往復運転される[21]。
- 2006年(平成18年)
- 3月18日:ダイヤ改正により次のように変更[22]。
- 「スーパーやくも」が廃止され、全列車「やくも」に統一。「やくも」は15往復になる。
- すべての「やくも」にグリーン車が連結されるようになる。
- 生山駅・根雨駅は千鳥停車(選択停車)するようになり、所要時間が平均化。
- 井倉駅への停車を取り止め。
- 10月:従来、備中高梁駅を通過していた、下り3本(13号・17号・21号)、上り2本(10号・14号)を試験的に臨時停車。備中高梁駅に再度すべての「やくも」が停車するようになった[24]。観光活性化のため、高梁市がJRに要望していた。
- 3月18日:ダイヤ改正により次のように変更[22]。
- 2007年(平成19年)4月3日:381系のリニューアル編成(ゆったりやくも)が運転開始[25]。
- 2008年(平成20年)3月15日:備中高梁駅に臨時停車していた、上記の下り3本、上り2本が正式に停車するようになる。このほか、下り列車の岡山発の時間が毎時50分(7・9時台を除く)から、毎時5分(21時台を除く)に見直し。
- 2009年(平成21年)
2010年代の動き
編集- 2010年(平成22年)
- 3月:「エル特急」の表記を取り消し。
- 8月2日:全列車が「ゆったりやくも」にて運転開始(定期点検などの場合を除く)。
- 2011年(平成23年)4月2日 - 4月7日:東日本大震災の影響で車両保守部品が不足したことにより、全列車4両で運転される[28][29]。
- 2012年(平成24年)
- 2013年 (平成25年)
- 3月16日:1号、30号が新たに安来駅に停車となり、安来駅にすべての「やくも」が停車するようになった。
- 2018年(平成30年)
2020年代の動き
編集関連項目
編集脚注
編集- ^ a b c “JR7社14年のあゆみ”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 9. (2001年4月2日)
- ^ a b c 『JTB時刻表』第1182号、JTBパブリッシング、2024年7月、133頁。
- ^ a b “やくも:JRおでかけネット”. JRおでかけネット. 西日本旅客鉄道 (2024年6月15日). 2024年7月1日閲覧。
- ^ a b 『JTB時刻表』第1182号、JTBパブリッシング、2024年7月、営業案内85頁。
- ^ 『鉄道ファン』第753号、交友社、2024年1月、57 - 59頁。
- ^ “新型やくも:JRおでかけネット”. JRおでかけネット. 西日本旅客鉄道. 2024年4月6日閲覧。
- ^ “【動画】「新型やくも」出発進行! 運行スタート、出雲市駅で出発式”. 山陰中央新報社. (2024年4月6日) 2024年4月6日閲覧。
- ^ a b “【動画】さよなら、特急やくも「381系」 40年以上運行した国鉄型特急、ファンら最後の雄姿見送る”. 山陰中央新報社. (2024年6月15日) 2024年6月16日閲覧。
- ^ . 日本海新聞. https://news.yahoo.co.jp/articles/d50468112290b9d8f7bbc7d9b730327af49ac1a0+2024年8月10日閲覧。
- ^ ““快適”に大変身! その秘密を解剖”. 山陰観光【神々のふるさと山陰】旅のポータルサイト. 山陰ポータルサイト運営会議. 2024年7月1日閲覧。
- ^ a b “「国鉄色」まとい、特急やくもリバイバル運転 出雲市駅を出発”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2022年3月19日). オリジナルの2022年3月19日時点におけるアーカイブ。 2022年3月19日閲覧。
- ^ “JR西日本 特急「スーパーやくも」の復刻特別車両 17日から運行”. NHK. (2023年2月16日). オリジナルの2023年2月16日時点におけるアーカイブ。
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参考文献
編集- 寺本光照『国鉄・JR列車名大事典』中央書院、2001年。ISBN 4-88732-093-0。
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- 今尾恵介・原武史『日本鉄道旅行歴史地図帳-全線・全駅・全優等列車- 11号・中国四国』新潮社、2011年。ISBN 978-4-10-790045-6。
外部リンク
編集- やくも:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道