Taligent
Taligent(タリジェント)は、1992年にApple ComputerとIBMが共同で設立した会社、およびその会社の開発していたオブジェクト指向の次世代オペレーティングシステム (OS) の名称である[1][2][3]。これは1991年のIBMとAppleの包括的提携の実現化の1つ[4]で、1994年にはヒューレット・パッカードも資本参加した[5]。
概要
編集Apple社内で進められていた次世代OS "Pink" のプロジェクトを引き継ぎ、PowerPCを搭載したオープンアーキテクチャ(PReP、後にCHRP)マシン、Kaleida, ScriptXと呼ばれた次世代開発環境とセットで、AIM連合の次世代環境として計画されていた[6]。
タリジェントOSは、完全にオブジェクト指向のOSで、マイクロカーネルを採用してPowerPCやインテルなどのCPU上で稼働し、AIX、 OS/2、Windows NT、Mac OSなどのパーソナリティ(マイクロカーネル上の互換環境)も同時に稼働できるとされた。またIBM Workplace OS上で稼働するパーソナリティ(OS)の1つともされた。
Taligent | AIX | OS/2 | Windows NT | MacOS |
マイクロカーネル | ||||
インテル(x86) | PowerPC |
のちにタリジェントOSは、フレームワークCommonPointの開発に変更され、1994年に発表された[7]。CommonPointはC++で開発され、 AIX, HP-UX, OS/2, Windows NTに対応した。
1996年にタリジェントはIBMに吸収され、プロジェクトは中止された[8][9]。IBMはCommonPointを1997年に販売終了した[10]。タリジェントの開発していたフレームワークの一部は、IBMオープンクラスライブラリ(IOCL)や、JDK (Java Development Kit)の国際化対応部分などに引き継がれた。
参照
編集- ^ A Brief Taligent History
- ^ A brief history of Taligent
- ^ IBM Archives 1995-
- ^ 「水と油」IBMとアップルの歴史的提携が残したものとは - ITMedia
- ^ “Taligent takes on HP as new partner.”. 2016年4月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年7月11日閲覧。
- ^ The Secrets of Pink, Taligent and Copland
- ^ Taligent announces certification and branding program for application system[リンク切れ]
- ^ Taligent - Definition
- ^ Taligent to become IBM subsidiary; Move Will Accelerate Delivery of Object Frameworks.
- ^ CommonPoint製品(AIX用)の営業活動終了